運べる荷物の量が限られるツーリングキャンプでは、荷物を少しでもコンパクトにしたいもの。では、どのようにスリム化を図ればいいのだろう?
いちばん簡単な方法は、荷物を最小限に絞ること。しかし荷物を減らしすぎて、快適さを犠牲にするのは避けたいところだ。
そこでおすすめしたいのが、コンパクトに収納できるアイテムを選ぶという方法。シュラフやマットといったスリーピングアイテムは、比較的かさばりやすいので、このあたりから見直すといいだろう。
今回紹介するテントファクトリーの「ウェルナイトインフレートマット ライトソロ」は、独自の構造で軽さとコンパクト性を実現した、自動吸入式のインフレーターマット。どのような特徴があるのか、さっそく見ていくことにしよう。
ムダをそぎ落とすことでコンパクト性と快適性を両立
コンパクト装備を前提に開発された「ウェルナイトインフレートマット ライトソロ」のサイズは183×51×3.8cm。オートキャンプ用に比べると、ひとまわり小さめなサイズとなる。
とはいえ、コンパクトながら厚さは3.8cmと十分なクッション性を備える。コンパクト性重視とはいっても、快適性を犠牲にしているわけではないところに好感が持てる。
収納サイズはφ16×53cm。同シリーズで快適性を重視して作られた「ウェルナイトインフレートマット5」に比べると、ひとまわり小さく収納でき、重量も1kgと軽量だ。
2種類の構造を採用した肉抜き加工が秀逸
軽量・コンパクトさを実現しているのは、サイズを小振りにしたからだけではない。四隅をラウンド形状にし、下部の幅を少し狭くすることでムダな部分をそぎ落として軽量化を図っているのだ。
さらに内部のポリウレタンフォームにも肉抜き加工を施している。肉抜き加工は、上部と下部で異なる構造を採用し、コンパクト性だけでなく快適性も備えている。
マットの上部には荷重がかかっても潰れにくく、クッション性に優れた「ハニカム構造」(写真右)を採用。上半身を支える上部ほど荷重のかからない下部には、クッション性と軽量コンパクト性を両立した「ダイヤモンドカット構造」(写真左)を採用している。
肉抜き加工されていることで排気がしやすくなり、収納もよりスムーズに行える。加えて大型バルブを採用しているので、より楽に収納作業が行えるようになっている。
同じマットでもコンセプトの違いでこれだけ変わる
ここで、コンパクト性重視の「ウェルナイトインフレートマット ライトソロ」と、快適性を重視の「ウェルナイトインフレートマット5」を比較してみよう。
下が190×60×5cmの「ウェルナイトインフレートマット5」、上が183×51×3.8cmの「ウェルナイトインフレートマット ライトソロ」。重ねてみると、サイズがひとまわり違うことがわかる。
収納サイズもご覧の通り。写真上の「ウェルナイトインフレートマット5」がφ19×65cmなのに対し、写真下の「ウェルナイトインフレートマット ライトソロ」はφ16×53cmと、ひとまわり小さい。重量は「5」が2kgなのに対し「ライトソロ」はその半分の1kgとなる。
このように同じスリーピングマットでも、コンセプトが違えばスペックも大きく変わる。体格やキャンプスタイルに合わせて、コンパクト性を重視するか、それとも快適性を重視するか、自分に最適なモデルを選んでみよう。