実際に効果が実証された、純国産のオリジナル製品
スーパーゾイルは車やバイクのみならず、ボートやスノーモービルなどエンジンオイル添加剤としてすでに広く名前の知れ渡った「名品」だ。一般ユースから最も過酷なレースシーン、業務車両まで幅広く使用され、これまで様々なメディアでも紹介済み。ユーザーによる好レビューも数千件に上る。中には実際に破断テストを行ない、その性能を数値として証明したものもある。
つまりスーパーゾイルは「感覚」や「良くなったような気がする」というプラシーボ効果ではなく、実際に効果が実証されたオイル添加剤なのである。
スーパーゾイルはどうしてできた?
そもそもスーパーゾイルとは、株式会社パパコーポレーションの創業者である佐藤博之氏が開発したオイル添加剤である。車の運転がとにかく好きな佐藤氏は、日本に流通するあらゆるオイル添加剤を試したところ、初期はエンジンの調子が良いものの、次第に悪化しトラブルを招いたものも少なくなかったという。もうこれ以上「入れても無意味で危険な添加剤で失敗したくない」という思いから、環境を最優先に考え、エンジンにとって有効な添加剤を自ら開発したのが、今からもう30年以上も前の話だ。
製品名であるZOILは、Z=最後(究極)のオイルという意味で、名付けられたというから、その開発に対する信念がうかがえる。
スーパーゾイルとは、どんな製品なのか?
では、スーパーゾイルがどんな製品なのか、少しおさらいをしておこう。
そもそもエンジンの内部というのは、金属の集合体であり、それがタイトに組み合わさって可動している。当然ガソリンが爆発する熱と金属同士の摩擦による熱で、内部は非常に高温になり、燃焼室では2000度以上、クランクケース周辺でも150度以上になると言われている。
エンジンオイルによる潤滑と冷却(ラジエーターも含む)によりその摩擦と熱と緩和して、エンジンをオーバーヒートや焼き付きから守っているわけだが、走行距離が延びることによって、金属の表面は劣化し、凹凸が生じてくる。またカーボンや金属粉などの汚れの蓄積、オイルの劣化が進むことで、エネルギーロスが大きくなる。そうなるとパワーダウンや燃費の悪化、オイル上がりといった症状につながっていくのだ。
そういった状況を改善するためにエンジンオイル添加剤を投入するわけだ。現在、日本のみならず世界中であらゆるオイル添加剤が流通しているが、一般的なオイル添加剤は「エンジン内部の金属表面部分に、薄い皮膜を作るコーティング剤」であることがほとんど。
それに対し、スーパーゾイルは「金属表面を再形成するトリートメント剤」というのが大きな違いだ。熱と摩擦による化学反応で金属表面を極めてなめらかな状態に再生し、オイルの循環に最適な状態を生み出しているのだ。化学反応により金属表面を作り変えているので、その分耐久性も高くなるというわけ。
滑らかにするトリートメント効果が特徴だ。
スーパーゾイルの施工方法は実に簡単
今回は筆者が所有するBMW R1300GSでスーパーゾイルを試してみることにした。このR1300GSは、走行距離約1500kmの慣らし中の個体で、新車から最初の点検時に、正規ディーラーにてオイルを交換。その際にスーパーゾイルECOを、規定量である5%(250cc)添加した。
エンジンオイルの交換は通常通り。ある程度バイクを走行させエンジンの温度を上げ、オイルの粘度を下げる。オイルを抜いて、交換する新しいオイルは規定量からスーパーゾイルを添加する分だけマイナスし、そこにスーパーゾイルを足すだけだ。
これはメスシリンダーなどできちっと計量して入れたい。
オイル交換のタイミング以外の場合は、後から添加してもまったく問題ない。
規定量のオイルとスーパーゾイルを注入し、最後にオイル点検窓で、オイルレベルをしっかりと確認したら完了だ。
オイルの容量は規定量を守ることが大事で、少なくても多くてもいけない。
ちなみに今回はオイル交換と同じタイミングでスーパーゾイルを添加したが、規定のオイル容量を越えなければ、後から継ぎ足してもまったく問題なく同等の効果を得ることができるのだ。そういった気軽さもこのスーパーゾイルの魅力の一つだろう。
添加してから数キロでわかる数々の効果
効果その1:高速での回転数が下がった
交換した直後の試乗で高速道路を走行したところ、すぐに体感できたのが回転数の低下だ。これまでは時速100km/hでは、6速ギアでエンジンの回転数が約3300rpmだったのに対し、スーパーゾイル添加後には3200rpmと約100rpmほど回転数が下がったのだ。これはわずかではあるが、振動の軽減や燃費の向上にもつながり、ライダーのストレスも軽くしてくれるので、大きなメリットと言えよう。
これは、オイル添加剤によってエンジン内部の摩擦抵抗が減り、回転の滑らかさが増したことが要因だろう。そのためスーパーゾイル添加前と添加後で比較すると、同じ速度を維持するために必要なスロットル開度が添加後はわずかに減少し、結果的に回転数も少し下がったためである。厳密にはギア比で決まる回転数に大きな変化はないが、実走行ではこうした負荷変化やわずかな伝達ロスの減少が影響し、体感できる差となって現れるのだ。
効果その2:エンジンブレーキが滑らかに
次に顕著に感じたのがエンジンブレーキのかかり方だ。コーナーの進入時に通常どおりの感覚でシフトダウンしたら、エンジンブレーキのかかり方が弱く、オーバースピードで進入することになって少し焦ってしまった。なんというか、これまで以上にスムーズに高回転でエンジンブレーキがかかっている感じで、これはエネルギーロスが減ったことに起因する現象ではないだろうか。しかしそれを認知した状態でコーナーへと進入すると、滑らかにエンジンが回る分、とてもコーナリングが気持ちよくなった。これはライディングフィールの大きな向上である。
効果その3:中低速域のトルクの増幅
エンジンブレーキでの効果を実感した次に感じたのは、中低速域でのトルクの増強だ。試乗したコースは過去に何度も走っている道で、コーナーの曲がり具合などは熟知しており、そこでの速度やギアの選択などもなんとなく頭に入っていたので「この下りコーナーなら2速まで落としてコーナリングしてから加速」という場面で、前述したように回転数が上がってエンジンが唸りすぎてしまうことがあったため、試しに3速で走ってみると、まったくパワー的に不足することなく立ち上がり加速していった。それはつまり、より中低速域のトルクが太くなったということ。回せば気持ちよく、回さなくてもトルクが出てくるのだ。これは正直驚きを隠せないほどの効果だ。
燃費の向上
通常筆者のR1300GSの燃費は、町乗りで約18.5km/L、高速道路走行だと約21km/Lぐらいが平均的だ。スーパーゾイルを入れてから、3回ほど給油。約650kmほど走行した町乗りでの燃費は約19.5km/L、高速道路だと22km/Lといずれも約1kmほど延びた。スーパーゾイルを添加した場合はもっと燃費が延びるのではないか、と期待していたが、そこまで延びなかったのはテスト車両が新車に近い状態だったから、ではないかと推測している。これは今後もテストを継続して燃費を計測していくつもりだ。
これらのテストは引き続き行ない、様々なシチュエーションを追加して、もっと踏み込んだテストを行なうつもりで、次回の記事は10月頃にアップする予定だ。
その信頼と実績はユーザーの反応からも見える
オイル添加剤としてはもはや定番とも呼べるスーパーゾイルは、実際に使って試したユーザーも非常に多い。一番わかりやすいのがamazonのレビューだ。amazonにはスーパーゾイルの関連製品が10種類以上並び、レビューもざっと見積もっただけでも3000件以上。しかも評価は★5のうち4.5と非常に高いのだ。
もちろん、インスタグラム、X、フェイスブックといったSNSでも自社アカウントを持ち、常に更新されているし、スーパーゾイルの公式サイトでは、5000件を越えるインプレッションが投稿されるなど、本当に数多くユーザーから愛されているのが、この製品の信頼性や魅力を表す何よりの証拠ではないだろうか。
またそういったユーザーのコメントに対して、メーカー側がいつも回答を出している。
製品の実力はもちろんのこと、こうしたレビューの高評価や、真摯な対応でユーザーと意見の授受をしているメーカーの姿勢も、長期にわたってスーパーゾイルが信頼されている要因かもしれない。
そしてその1件1件にメーカー側が応えているのも好印象だ。
スーパーゾイル ECO for 4cycle(4サイクルエンジン用)
「スーパーゾイル ECO for 4cycle」は、従来品である「スーパーゾイル for 4cycle」の成分配合をさらに濃縮し、半分の使用量で同等の効果を発揮するのがこのECO仕様。添加量はオイル量のわずか5%で良いため、よりコストパフォーマンスに優れ、オイル交換のサイクルを延ばすため環境にも優しいのが魅力。
スーパーゾイルは他にも4サイクル用、2サイクル用、最初からオイルに添加剤が含まれたシンセティックシリーズ、チェーンルーブ、グリースなどあらゆるケミカル製品をラインナップしている。詳しくは以下のサイトを参照。
スーパーゾイルECOで相棒の「美味しい期間」をより持続
こういったオイル添加剤は通常の概念だと、調子の悪くなった車体や、古い車体、また走行距離が非常に延びた車体に入れるとその効果が大きいと思われがちだが、実は新車時に入れることも大きなメリットである。
エンジンは新車から1500kmほど走り、全体に硬さが取れ、あたりが付いてきた辺りから10000kmぐらいまでの間が「もっとも美味しい期間」とも言われる。それを過ぎるとエンジン内部は劣化していく一方で、距離を走れば走るほどコンディションの維持は難しくなっていくのだ。
つまり新車時にスーパーゾイルを入れておけば、その美味しい期間が延ばせるばかりか、コンディションの維持も楽になる、というわけだ。
また新車の場合、最初の1000kmまでの走行で、エンジン内の各摺動部から多くの金属粉が出る。その金属粉からエンジン内部を守る効果や、金属表面を再形成することで、慣らし運転を早く綺麗に完了させる効果も期待できるのだ。
古くても新しくても、調子が良くても悪くても、排気量が大きかろうが小さかろうが、この世のすべての内燃機関のエンジンに効果を発揮する万能な添加剤、それがスーパーゾイルなのである。
今回はエンジン添加剤としてのスーパーゾイルECOを紹介したが、次回は同社がラインナップする他のケミカル製品も数種類テストし、長期ライディングインプレッションと合わせて2025年10月に、また結果をお届けする。
撮影協力:BMWMotorrad Koshigaya
(編集協力:株式会社パパコーポレーション)