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完全にメンテされた絶版バイクなら普段使いもOK!? マシンコンディションを支えるパーツとは

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【Brand pickup】

目次

今さらに盛り上がる絶版車ブーム

70〜80年代のバイクが今、注目されている。
カワサキ・Z1/Z2/Z1000Mk2、Z1-R、Z750FX、ホンダ・CB750ドリーム、CB750F、スズキ・GS750、GSX1100S刀など、日本のバイク史を支えてきた名車たちはどれも中古車市場でプレミアム価格になっている。
世の中は需要と供給で成り立っているので、入手困難な物が高価になるのは当然のこと。とはいえ、ここ数年で価格が大きく変動しているような気がする。

それを裏付けるような話を今回ハラファクトリーで聞くことができた。

ヴィンテージモーターサイクル&カスタムに強いハラファクトリー。住所:横浜市都筑区茅ヶ崎南5-20-22
ハラファクトリー代表・原 幸一さん。メカニックとしての技術が高いだけじゃなくレース経験も豊富。現在もサーキットを走ることがあるという。

空冷Zを中心とした輸入車両のレストア、販売、メンテナンス、車検など全般を請け負うハラファクトリーは、鶴見でスタートしその後蒲田へ移転。そして2016年頃に現在の横浜市都筑区で営業を開始した。
店の内外にはZ1、Z2をはじめとした空冷Zや同年代のバイクが並び、メンテナンスや修理、納車などを待っている。
「コロナが流行して以降、一気に予約が増えました」と語るのは代表の原 幸一さん。
「中古車両の仕上げやエンジンの修理、オーバーホールなどが続々と入ってきています。あまりの忙しさに、一見さんの対応ができないくらいです」という。

ハラファクトリーに用意してあるベース車を元に完成車をオーダーすると納期は1~1年半ほどかかってしまうという。それでもオーダーは絶えず、高額な車両が動くという。それほど人気が高まっているということだ。原さんの話からもここ数年で絶版車市場が大きく動いていることを実感した。

伝説の名車、カワサキZ1。程度にもよるが、流通価格は数百万円になることも。

絶版車は壊れやすいって声もあるけど、実際どうなの?

それほどまで人気がある空冷Z。製造から40年以上経過しているモデルも少なくないが、現代の目で見てどうなのだろうか。
基本的に丈夫なバイクです。一度きっちりと仕上げればそれこそ普段使いからロングツーリングまで現代のバイクと同じように使えます」。
もったいなからあまり勧めませんけどね、と原さんは笑いながら言う。

「絶版車が壊れる」というイメージがあるのはしっかりと直していないから。しかし確実に直すには、現状を正確に把握する必要がある。
「製造から長時間が経過しています。いろいろなコンディションの車両がありますから、原因も様々。見ただけじゃわからないことも多いですね」。

一見古めかしく見えるが、オーバーホールされ完調になっているエンジン。あえて当時のヤレ感を出すためにシリンダーの表面は当時の塗装のままにしているという。これもユーザーの注文だ。

「マフラーから煙を吐いてしまう」という症例ひとつをとってもバルブ周りのトラブルのほか、ピストンリングの摩耗や長期間不動状態だったためにシリンダーの内側に発生したサビがキズとなりオイルが燃焼室に入ってしまうなど、さまざまなパターンが考えられる。
それだけにユーザーレベルで判断するのは難しい事例も少なくない。

「実際にあった依頼ですが、自分で何度キャブをオーバーホールしてもスムーズにエンジンが回らない。キャブだけ持ち込むのでプロにオーバーホールをやってもらいたいと言われました。しかしちょっと心配だったので車体をチェックさせてもらうと点火時期がズレていた。あわせたらとても調子が良くなった、なんてこともありました」。
キャブか点火か圧縮か。不調の原因は多岐に渡るのでプロでもじっくり見ないと判断できないのだ。

不調の原因を突き止めるためにエンジンを分解することも珍しくないという。

空冷Zシリーズは修理パーツに不安が少ない

故障の場所がわかると次は修理になる。
一般に絶版車はパーツの入手に困ることが多いのだが、空冷Zシリーズは人気があるため純正で出ないパーツも社外品で手配できることが多い。電装部品は年式別に各種ラインナップされているし、サスペンションやブレーキなども純正と同等品からカスタムパーツまで豊富に揃っている。それこそノーマル風に仕上げることも、パフォーマンスを高めたカスタム仕様にすることも自在にできるのだ。

ロッキード製2ポットキャリパーとフローティングディスクをダブルで装備し、ブレーキ性能を高めている。
高剛性のアルミスイングアームとリヤショックで足回りをグレードアップ。
パーツを加工して取り付けたり、作り出したりするために旋盤や溶接機といった工作機械も並んでいる。

純正キャブレターを復活させるキースターの燃調キット

修理の方法もいろいろとあるが「できるだけ純正パーツを使って完調にしてもらいたい」というオーダーも少なくないという。その際、純正キャブレターを再生する時に欠かせないのがキースターの燃調キットだ。

空冷Z用の純正キャブレター。これはかなりコンディションが良い部類といえる。
すでに純正パーツが欠品になっている絶版車のキャブレターのコンディションを整えるために、キースターの燃調キットは欠かせない存在だ。

キースターの燃調キットがなければ、再生できずに処分していたノーマルキャブレターが山ほどあります。助かっているなんてレベルではなく、無いとダメな存在ですね」という原さん。
また「ジェットやニードルが純正と同じサイズの物だけじゃなく、前後の番手が入っていることも重要です」ともいう。その理由は、キャブレターやエンジンの摩耗状態に個体差があること。純正とは違う番手のジェットによってベストなセッティングになることも少なくないのだ。

もちろんそういった活用をするためには、キャブレター各部の機能を正しく理解している必要がある。
キースターの製品と、豊富な経験と知見を持つ職人の技が組み合わされることによって、絶版車の純正キャブレターのコンディションが保たれ、ひいてはエンジンの性能が維持されるのだ。

絶版車の未来は明るいか!?

いまや一大ブームとなっている70〜80年代の絶版車。価値はどんどん高まっているが、反面そういった古いバイクをメンテナンスできるショップは年々数を減らしている。ユーザーにとってはその点も気になってしまう。
人気モデルであれば、社外メーカーがパーツを製造・販売してくれるが、マイナーモデルは時代が進むに連れパーツの入手が厳しくなってくる
だがキャブレターに関してはキースターの燃調キットがある。豊富なバリエーションが用意されているので、純正キャブレターの調子を整えるときの強い味方になるのは嬉しい。
そしてハラファクトリーのような技術力があるショップが末永く続いていることを望みたい。

※記事内容は全て執筆時点のものです。最新の情報をお確かめください。

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