MENU
モトメガネ バイク買取一括査定

カテゴリー
公式SNS
モトメガネ楽天市場でバイク&キャンプ用品購入
オリジナルフリーペーパーが貰える!チェック!

スズキが放ったバイク過渡期の時代の申し子「ウルフ&コブラ」

愛車投稿募集中

「ウルフ」と聞いて、小さな大横綱・千代の富士を思い浮かべる人は相撲好き、「コブラ」と聞いて、ジョージ高野を思い浮かべる人はプロレス好き。バイク好きなアナタは、何を思い浮かべますか? スズキが野に放った二大珍車「ウルフ&コブラ」を紹介します。

目次

過渡期に産声を上げた時代の申し子

1980年代後半、レーサーレプリカブームが終焉を迎え、各社は「次にヒットするバイクは何だ!?」と模索していました。カワサキはいち早く「ネイキッド」という鉱脈を発見。それにスズキも追従しました。そんなカオスな時代に「ウルフ250」と「コブラ」は産声を上げました。

個性豊かな狼たち「ウルフ三代記」

千代の富士は「弟子が横綱になった時に、二代目・千代の富士のしこ名を譲れなくなる」と理由で一代年寄を断ったこと言われていますが、スズキはそんなことお構いなし。多様なバイクにウルフを名乗らせています。

初代ウルフ

曲がったことが大嫌いなデザイン

最初のウルフは1969年に発売された「ウルフ90/125」でした。2ストローク空冷2気筒エンジンを搭載し、タンクからシートにかけてフラットで、マフラーもフロントから後方に一直線。曲がったことが大っ嫌いな人が作ったようなバイクでした。

メーカー名:スズキ
車名:ウルフ90
重量:98kg
エンジン:空冷2サイクル並列2気筒
排気量: 89cc
最高出力:10.5ps/9000rpm

二代目ウルフ

ずいぶん変わってしまった

1982年にはレジャーバイク「RT50」に名づけられました。レクタングルタイヤを装着し、空冷2サイクル単気筒のエンジンを轟かせて、街中のみならず砂地や草地なども走り回るヤンチャなバイクでした。

メーカー名:スズキ
車名:ウルフ
重量:78.8kg
エンジン:空冷2サイクル並列2気筒
排気量: 49cc
最高出力:4.2ps/6000rpm

三代目ウルフ

「街はウルフ」ってナンデスカ?

1988年に水冷2サイクルクランクケースリードバブルV型2気筒エンジンを搭載したスポーツモデルとして生まれ変わります。「統一感がない」というなかれ。一貫して2ストロークエンジンというポリシーだけは捨てていません。カタログには「これがウルフ。これが2サイクル」や、「街はウルフだ」など、意味不明なコピーが並んでいました。「そうか、街はウルフなのか!」と納得した人は皆無でしょう。

メーカー名:スズキ
車名:ウルフ250
重量:125kg
エンジン:水冷2サイクルV2気筒 クランクケースリードバルブ
排気量: 249cc
最高出力:45ps/9500rpm

絡みつくようなセクシーさがウリ「コブラ」

このバイクに乗ってツイストを踊れば「コブラツイスト」だ!

「コブラ」は、1998年に発売されました。蛇が絡み付いているように見えるラジエーターサイドシュラウドのデザインから車名が付けられていると推測されます。カタログには、セクシーな女性が男性の背中にもたれるカットが使われており、もしかすると人気マンガをパクリ…いや、オマージュしているかも知れません。

メーカー名:スズキ
車名:コブラ
重量:139kg
エンジン:水冷4サイクル直列4気筒 DOHC4バルブ
排気量: 248cc
最高出力:45ps/15000rpm

実はバンディット250までの繋ぎだった?!

♪ららーらららーな大黒摩季

実はこの二台、当時の事情によるワケアリ商品です。それぞれ、ウルフ=RGV250ガンマ、コブラ=GSX-R250Rなど、レーサーレプリカのネイキッド版。チョコチョコと変更が加えられていますが、ぶっちゃけ言ってネイキッドブームに対応するための急ごしらえです。その証拠にコブラの半年後に、明らかに本腰を入れて作ったと思われる「バンディット250」が発売されています!

写真はバンディット250V

コケたときの修理代が捻出できず、仕方なくカウルを取り去ったようなウルフ/コブラに比べて、最初からネイキッドとしてデザインされたバンディット250は、フレームワークが美しく、全体にまとまりがあります。かつてテレビ朝日で放送されていたドラマ「味いちもんめ」の第1シリーズでは、主人公の伊橋悟(中居正広)の愛車として登場しました。中居さん自身、バイクの免許を持っているそうなので、彼のセレクトだったのかも知れませんね。

メーカー名:スズキ
車名:バンディット250
重量:156kg
エンジン:水冷4サイクル直列4気筒 DOHC4バルブ
排気量: 248cc
最高出力:45ps/14500rpm

1989年の2大トピック

1円作るのに3円かかるらしい

ちなみに1989年には元号が「昭和」から「平成」に変わりました。また、この年から消費税が導入されました。最初は3%からスタートして今や10%。100万円のバイクを買うのに10万円払うだけでなく、メットやウェアなどにも、すべて10%出費しなくてはなりません。ブツヨクを減速させる切ない制度ですね。

本腰を入れていたら次世代のバイクになりえた?!

ジクサー250は新開発の油冷エンジンを搭載

レーサーレプリカブームにも、ネイキッドブームにも乗れなかった「ウルフ/コブラ」ですが、ウルフはガンマより6㎏、コブラはGSX-Rより4㎏軽量になり、街乗りの軽快さがアップしています。しかし、バンディット250の発売が決まっていたからなのか、ハンドルの切れ角がレプリカと変わらなかったり、大幅なエンジンセッティングの見直しが図られなかったのは残念でなりません。スズキが新しいジャンルの一つに位置付けてブラッシュアップしていたら、ストリートファイターをけん引していたかも知れませんね。

この2台は中古車市場でもタマ数は少なく、ほとんど見かけることはありません。販売されていたとしても、「レアなバイク」として高値がつき、コブラは50万円台、ウルフ250は100万円台のプライスが付けられています。機会があればストリートファイターの原点とも言える鋭い走りを味わってみてください。

※記事内容は全て執筆時点のものです。最新の情報をお確かめください。

カテゴリー

モトメガネ バイク買取一括査定

目次