全国の大学自動車部が主催する「大学自動車部 新歓フェスタ2025」が、関西と関東の2会場で開催された。4月12日に名阪スポーツランドCコース、4月19日に富士スピードウェイ ジムカーナコースで行われ、未来のモータースポーツ文化を担う若者たちがサーキットに集結。同乗走行体験や自動車関連企業の企業説明会を通じて、自動車と自動車業界の魅力を生で体感できる貴重なひとときとなった。
それでは関東会場の模様を紹介しよう!


自動車部新歓フェスタとは

「自動車部新歓フェスタ」は全国の大学自動車部が連携し、一校単独では実現が難しい規模の新歓イベントを共同で開催すべく、2017年に大阪・泉大津フェニックスで第1回「自動車部新歓フェスタ」がスタートした。

2023年には、関東の大学自動車部に向けて、富士スピードウェイ・ショートコースを舞台に初の東日本開催も実現。以後、現在では東日本と西日本の2会場での開催が定番となり、全国規模での交流と発信の場として存在感を高めている。

現在ではOBを中心とした実行委員会が運営を担い、新入生や現役生がモータースポーツに親しみながら参加できるイベントとして定着。走行体験や企業ブースの出展など、就職や将来像も見据えた実践的なコンテンツを多数展開し、若者にクルマの魅力と可能性を伝える場となっている。
関東近郊の19大学の自動車部が集結!

関東会場は4月19日、静岡県の富士スピードウェイ・ジムカーナコースで実施。参加した大学は19大学(青山学院大学、慶応大学、國學院大、工学院大学、駒沢大学、静岡大学、芝浦工業大学、聖心女子大学、専修大学、拓殖大学、中央大学、千葉工業大学、東京農業大学、都立大、東海大学、法政大学、早稲田大学、日本大学、横浜国立大学 ※五十音順) 、約400名近くにのぼった。











走行体験・展示でモータースポーツの世界に触れる


富士スピードウェイでは、ジムカーナコースを舞台に体験走行を実施。スラロームやターンなどテクニカルな要素を含むコースを走行することで、ドライビングの奥深さに触れる機会となった。


さらにはD1GPに参戦している「Team TOYO TIRES DRIFT」のマシンとプロドライバーも集結し、こちらのマシンにも同乗体験できたのだ!


D1GP(D1グランプリ)とは、プロドライバーたちがチューニングカーでドリフト技術を競うモータースポーツ。単にスピードを競うのではなく、ドリフトの美しさや迫力を評価の対象として勝敗を決める競技だ。観客に“魅せる”ことを重視した競技スタイルとあって、同乗体験できなかった新入生も、その迫力ある走りに興奮していた。

レイズは、純正ホイールと同社製ホイールによる走行性能の違いを体感できる同乗走行プログラムを実施。ドライバーを務めたのは、イベントの司会も担当したモータージャーナリスト・竹岡圭さんだった。


自動車業界を志す学生に向けた企業説明会も実施



新歓フェスタ2025では、モータースポーツやクルマ文化を体験するだけでなく、自動車業界への就職を目指す学生にとっても貴重な機会となる企業説明会が実施された。参加企業は、ディクセル、TOYOタイヤ、RAYS、TONE(トネ)、ALPINE、共豊コーポレーション、三井住友海上火災保険、グランバレイ、エンパイヤ自動車の全9社。いずれも自動車産業において高い技術力と実績を誇る企業ばかりであり、学生の関心も非常に高かった。

参加した19の大学自動車部は、あらかじめ8つのグループに分けられ、それぞれのグループが企業ブースを順に巡回。各ブースでは、10分程度のミニプレゼンテーションが行われ、製品紹介や企業理念、若手社員のキャリアパス、自動車業界の最新動向など、多岐にわたる情報が提供された。
この説明会は、単なる就職活動の場ではなく、「自動車を通じて働くとはどういうことか?」をリアルに想像できる内容で構成されているのがポイント。高性能ブレーキパッド&ローターブランドのディクセルのブースでは、自動車部のOBである企画部広報課の金谷さんの話に学生たちは真剣な眼差しで聞き入っていた。








さらに、説明会の時間以外にも、各社のOB・OGがブースに常駐しており、学生たちが自由に質問や相談ができる環境が整えられていた。企業で働く先輩たちとざっくばらんに会話できるこの機会は、学生にとって非常に貴重であり、モータースポーツ経験が就職にも活かせることを実感する場となった。
モータースポーツ文化を未来へ
「大学自動車部 新歓フェスタ2025」は、名阪スポーツランドCコースと富士スピードウェイ・ジムカーナコースを舞台に、若者とモータースポーツ文化をつなぐ熱い2日間を実現。サーキットで走る喜び、仲間と挑戦する楽しさ、そしてクルマと真剣に向き合う責任感それらを実感した新入生たちが、次のステージへと踏み出していくことを大いに期待したい。









