バイクのタイヤの側面には数字や記号が並んでいますが、それらの意味を細かく理解して読む人は多くありません。
では、この文字列はどのような意味なのでしょうか。
タイヤの側面の文字の意味

バイクのタイヤは見た目こそ同じように見えますが、モデルごとに細かな仕様が定められています。
そして、タイヤ側面の表記にはその情報が集約されています。
では、具体的にどのような情報が記されているのでしょうか。
実は、バイクのタイヤ側面には、一般社団法人日本自動車タイヤ協会などにより統一された方法で、サイズや構造、用途、負荷能力、速度能力といった基本情報が表記されています。
たとえば「180/55 R17 M/C 62H」という表記の場合、最初の180はタイヤ幅がおよそ180mmであることを示します。
続く55は扁平率で、断面高さが断面幅に対して何%になるかを示すもので、Rがラジアル構造のタイヤであることを表します。
そして、17は適合するリム径が17インチであることを意味します。
次のM/Cはモーターサイクル用のタイヤであることを示す用途記号です。
さらに続く62は負荷能力指数で、この数字に対応した最大負荷能力が規格で定められています。
最後のHは速度記号で、最高速度210km/hに対応しているタイヤであることを示しているものです。
このようにタイヤ側面の文字列には、タイヤがどの性能や構造を備えているかが体系的に並んでいます。
表記内容を理解しておけば、自分のバイクにどのようなタイヤが装着されているのかを正確に把握できます。
この内容はおおむね統一されているものの、表記順序などに細かな違いが見られる場合もあります。
そのため、自分のタイヤの情報が詳しく知りたい場合は、メーカーなどに確認するとよいかもしれません。
タイヤの「扁平率」とは

バイクのタイヤの側面には、上述のような内容が刻まれています。
多くの内容はなじみ深いものですが、中には普段あまり気にかけられにくい項目もあります。
そのひとつが「扁平率」(へんぺいりつ)です。
日常ではあまり意識しないかもしれませんが、扁平率は乗り味や運動性能に関わる重要な指標です。
扁平率とは、タイヤ断面の高さを断面幅で割り、100を掛けた数値です。
扁平率が低ければ側面が薄く、応答性の高いスポーティなハンドリングになりやすい傾向があります。
逆に扁平率が高ければ側面の厚みが増し、クッション性が高まるため快適性が向上します。
たとえば、幅180mmで扁平率55%のタイヤでは断面高さは約99mmになります。
そして、同じ幅で60%に変更すると断面高さは約108mmとなり、タイヤの厚みやタイヤ内部の空気量も増えるため衝撃吸収性が高まります。
この差が路面からの入力の受け方に影響を与え、乗り心地の変化につながります。
しかし、側面が厚くなるとタイヤのたわみが増え、コーナリング時の反応が穏やかになるため、運動性能が下がる可能性があります。
用途や走り方に応じて、どの扁平率が適しているのかを考える必要があります。
タイヤの知識が役立つ「交換時」のポイント

では、これらの情報は、どのような時に役立つのでしょうか。
役立つ場面のひとつがタイヤを交換するときです。
タイヤ交換をする際には、現在装着しているタイヤの表記を確認し、基本的には同じサイズ・構造・用途のタイヤを選ぶ必要があります。
特にリム径はホイールとの適合に直結するため、17インチのホイールには17インチのタイヤを選ばなければなりません。
また、扁平率を変更する場合も注意が必要です。扁平率が変わるとタイヤの断面高さが変化し、車体姿勢や接地感、乗り心地にも影響を与えます。
またタイヤ外径が変わることで速度計に誤差が生じる恐れもあるため、安易な変更は推奨されません。
メーカーはその車体に最適な外径を前提にハンドリングを設計しているため、大きく異なる外径のタイヤを装着すると安定性が損なわれる可能性があります。
交換の際には指定サイズを基本にし、変更する場合でも影響を理解したうえで選択することが重要です。
タイヤはバイクにとって極めて重要なパーツであり、乗り味だけでなく安全性にも直結します。
表記の意味を知っておくことで、交換時に迷うことが少なくなり、用途に合ったタイヤを選びやすくなります。
まとめ
バイクのタイヤには、幅や扁平率、構造、用途、負荷能力、速度能力など、走行に必要な情報が側面に記載されています。
これらを理解しておくと、交換時の判断がしやすくなり、バイクの特性に合わせたタイヤ選びに役立ちます。
普段あまり意識しない表記ですが、活用するとよりタイヤ交換やカスタマイズをスムーズに行えるかもしれません。








