バイクに乗りながら音楽やナビを楽しみたい――そんなライダーの夢を“耳をふさがず”に叶えてくれるBluetoothスピーカー「addSound(アドサウンド)」。発売からすでに話題となっているこの製品を、今回は3種類のヘルメットに実際に装着して、その装着感や聞こえ方をチェックしてみました。
耳をふさがないから安全! ヘルメットの外に取り付けるBluetoothオーディオ

addSoundは、ヘルメットの“外側”に装着する新発想のスピーカーです。エキサイター(振動型スピーカー)でヘルメットを振動させスピーカーにしてしまう新発想のシステムのため、わざわざヘルメットの内装にスピーカーを仕込む必要がありません。
なので、耳がスピーカーにふさがれることなく、BGMやナビ音声はもちろん、周囲の音やクルマの走行音もしっかり聞き取ることができます!

実際に音楽を流してみると、ヘルメット全体から音楽が再生されてるような感覚です。なんとも不思議な感覚ですが、周りの音もスピーカーから流れる音楽も、どちらもしっかり聞こえるのでとても安心感があります。
2色展開で防水性能もばっちり!

カラーバリエーションはマットブラックとオフホワイトの2色。今回はブラックを使用していますが、どちらもマットな質感で、どんなヘルメットにも自然になじみます。
それにIPX5相当の防水仕様のため、日常生活の中での「噴きかかる程度の水」には十分耐えられます。なので、突然の雨に遭遇しても心配ないです。
どのヘルメットでもOK!気分で変えられるのも魅力
今回は、さまざまタイプのヘルメットに装着してテストしてみました!
使用したヘルメットは、以下の3つです。
- オフロードヘルメット(Arai V-クロス4)
- フルフェイスヘルメット(Arai ラパイド NEO リアクト)
- オープンフェイスヘルメット(NEORIDERS RZ-3)

どのヘルメットにも付属のマウントプレートを使用してしっかり固定できました。
形状の違いによって、装着位置の微調整は必要でしたが、設置位置さえ決まってしまえば、あとは付属の両面テープで貼り付けるだけ! 数分で取り付け完了です。


シンプルで主張しすぎないデザインが◎
addSoundは、ヘルメットの外に取り付けるタイプなので、音の聞こえ方はもちろんですが、見た目がどんなふうになるのかが一番に気になっていました。単体で見ればシンプルで飽きのこないデザインですが、ヘルメットとの相性はどうなのでしょうか?それぞれ取り付けてチェックしてみましたよ!


オフロードヘルメットは、ヘルメット自体が特徴的なデザインのためか、addSoundを取り付けても見た目の違和感をさほど感じませんでした。むしろ近未来感があって個人的にはけっこう好きかも。取付位置も迷わず決められました!
ただしゴーグルを装着するオフロードヘルメットの場合は、ゴーグルのバンドの位置とaddSoundを設置する位置が重複する場合が考えられます。その際には、ゴーグルのバンドの位置をずらして装着する必要があるので注意してくださいね!


フルフェイスヘルメットも、ヘルメットの暗いブルーと、addSoundのブラックがうまく馴染んで、なかなかのフィット感です。でも取り付け位置をもう少し下げても良かったかも?ベストな位置を探るのが意外とむずかしかったです。


オープンフェイスヘルメットは、ヘルメット自体もシンプルなので、少しアドサウンドの存在感が目立つかなという印象です。でもヘルメットにグラフィックが施されていたり、オフホワイトのaddSoundなら、雰囲気がガラリと変わりそう。組み合わせの幅が広がるのは楽しいですね!
取り付けがかんたんで着脱もラクラク!
「ヘルメットを変えるたびにaddSoundを付け替えるのは面倒では?」と思うかもしれませんが、addSoundは取り付け・取り外しがとにかく簡単!
両サイドにあるマウントバックルを手前に引き上げるだけで取り外しできて、装着するときはマウントバックルを閉じるだけ。着脱がめんどうだと地味にストレスを感じるので、この簡単さはかなりの好ポイントです。なお、転倒時など強い衝撃を受けるとバックルが簡単に外れるという安全性も確保されているので安心です。

そして、ヘルメットにマウントプレートだけ設置しておけば、いつでもaddSound本体だけを移動できます。通勤用、ツーリング用など、気分や用途でヘルメットを変える人でも安心して使えますね。

性能・重量・バッテリー 1日使っても快適な実力を発揮
どのヘルメットも、ライディング中に周りの音をしっかり聞きながら音楽を楽しむことができましたが、とくに音楽が聞きやすかったのはやっぱりフルフェイスヘルメットでした。フルフェイスヘルメットは、ほかのタイプのヘルメットよりも防風性が高くて、風切り音も少ないので、addSoundで再生した音楽がよりクリアに聞こえます。

一方、オープンフェイスヘルメットは、風切り音の影響をそれなりに受けますが、走行中の周りの音もより良く聞こえるので、どちらの音もしっかり聞くという点においては、一番 ”ちょうどいい”なと思いました。そして、オフロードヘルメットですが、フルフェイスとオープンフェイスの間って感じで、どちらの良さもいいとこどりしてました! あとはゴーグルとの組み合わせでも聞こえ方は変わってくるのかなと思います。
筆者は、フルフェイスヘルメットを愛用することが多く、スピーカーを内装に仕込む必要があるインカムを使ったりもしますが、addSoundは耳にスピーカーが当たらないのが何よりもうれしいポイントでした!
耳の位置にスピーカーを仕込むと、当たり所が悪いときは少し走行しただけですぐ耳が痛くなってしまうことが多々あります。配線もややこしく取り付けも大変なので、内装をいじらなくていいのはありがたいですよね。

また、addSoundは外に取り付けるのが一番の特徴ですが、装着時に違和感が少ないというのも魅力です。
addSoundの重量は約198g。これはおよそスマホ1台分の重さですが、実際に装着してみると「意外と気にならない」というのが正直な印象です。とくにフルフェイスやオフロードヘルメットでは重量バランスもよく、まったくと言っていいほど重さは感じませんでした。


そして特筆すべきはバッテリー性能。最大18時間の連続再生が可能で、朝から夕方まで1日ツーリングしてもバッテリー切れを起こすことは少ないでしょう。
充電時間も約2時間半と短いので、日常使いでもストレスを感じず使い勝手バツグンです!また、addSoundは充電しながらの使用も可能なため、バイクから電源を取った充電ポートなどとつないだり、モバイルバッテリーを活用すれば、バッテリー切れの心配はほぼなしです。
ボタン操作もシンプル!電源操作もペアリングも直感的
本体には、充電用のUSB Type-Cと音声入力用の専用マイク端子、そして電源オンオフと初回のBluetoothペアリングを行えるボタンが1つ搭載しています。ボタン操作はかなりシンプルなのですぐに覚えられます。

それと音楽を聴いているときは、ヘルメットをたたくことで再生・停止。左に傾けてたたくと曲戻し、右に傾けてたたくと曲送りができるジェスチャーコマンドを採用しています。この機能が思っていた以上に精度が良くて、便利でした!
あと、加速度センサーやマイクセンサーを搭載しているので、ライダーの状況を判断してaddSoundが音量調整などを自動で行ってくれます。こういった調整をするために本体を触わるということが減るので、より運転に集中できて安全ですね。

さらに別売のマイクユニットを装着すれば、スマホの音声アシスタント操作や通話も可能です。ナビを使ってツーリングするときや、天気情報を知りたいときにも便利!また、ユニバーサル接続ができるインカムとならローカル接続で会話もできちゃいます。


実際に使ってわかったこと

「耳をふさがない」「操作がかんたん」「取り外しがラク」。この3拍子が揃ったaddSoundは、音楽を楽しみながら安全にも配慮できる画期的なアイテムでした。とくに、フルフェイスやオフロードヘルメットは周りの音もきちんと聞こえつつ、音楽やナビ音声がより鮮明に聞こえたのが印象的です。また、長時間のライディングでもバッテリー切れの心配がほとんどない点も大きな魅力でした。
筆者は往復100km程度の軽いツーリングをソロでのんびりと楽しむのが好きなのですが、addSoundがあればいつものツーリングがより充実したものになりそうです。愛車とともに自分の時間を大切に使いたいソロライダーにはぴったりなアイテムだなと思います。シンプルで扱いやすく、なおかつヘルメットを選ばないaddSoundは、これからの“新しい定番”になるかもしれません。
(編集協力:株式会社キジマ)








