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警察御用達のバイク用ドライブレコーダー「Driveman」を使ってみた

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

バイクでも、いやバイクだからこそ必須となったドライブレコーダー。バイク量販店に行けばさまざまなタイプのドライブレコーダーのデモコーナーが設けられ、その性能比較ができるようになっています。車載型ドラレコならそのまま量販店で取り付けられるという仕組みにも。

今回ご紹介する Driveman BS-9b はヘルメットなどにマウントできる取り外し可能なドライブレコーダーで、警視庁をはじめ多くの県警にも採用されているモデル。脱着可能なタイプのメリットやサイズ、実際の使用感をお届けします。

目次

バイク用ドライブレコーダー・Driveman BS-9b

製品概要

さまざまなシーンで活躍するレコーダー(録画機器)の開発・販売を手がけるアサヒリサーチの「Driveman(ドライブマン)」は、自動車・バイクなどの乗用車向けドライブレコーダーのブランドです。「Driveman BS-9b」はバイク向けに開発された脱着型のドライブレコーダーで、現在白バイ隊員が装着しているなど すでに大きな実績と信頼を得ている耐久性に優れた製品です。

数ある製品の特徴のなかでも特筆すべきは、高解像度のフルハイビジョン採用であること、そして連続録画時間が8時間にも及ぶことです。画質は最高画質のサイズが1920 × 1080ピクセルというYouTubeなどの動画規格対応と、撮影時間を長く保つための1280 × 720ピクセルという2つを選択できる仕様に。また現在全国展開しているLED信号の同期消失現象対策に対応する27.5fpsを採用しているのです。

LED信号というのは、目に見えない速さで点滅しています。このLED信号の点滅タイミングに合わせた規格になっていないと、万が一事故の瞬間を捉えた動画が記録できていても、信号が何色だったか判別できない、ということも。fpsとは動画における1秒あたりの静止画枚数を表すフレームレートと呼ばれる数値で、27.5fpsは全国のLED点滅数(東日本だと1秒間に100回、西日本だと1秒間に120回点滅していると言われています)に対応できる設定なのです。警視庁が採用する理由が分かりますね。

そしてバッテリー容量も、フル充電で8時間持つ耐久型仕様に。陽が高い時間でのバイク走行時なら十分な時間と言えます。バッテリーが取り替え式ではないので、8時間を超える場合はどこかで充電が必要なことと、撮影している動画データは常に新しく更新されていく–––つまり古い録画データが上書きされるので、記録用に用いるマイクロSDカードの容量が小さいと 朝イチで撮ったはずの録画データが午前中には上書きされて消えた、なんてことも起こり得ますが、気にかけておきたいところはこのぐらいでしょうか。

ヘルメット装着ドラレコのメリット

真正面から見たフルフェイスヘルメットでの装着感

バイク用ドライブレコーダーは大きく分けて「車載型」と「ライダー装着型」の2種類あります。製品によっては前後カメラが備わっている車載型もメリット多めですが、取り付けが面倒なところや本体ユニットからマイクロSDカードを取り出すのに工具が必要だったり、一台のバイクにひとつしか取り付けられないというデメリットがあります。

ライダー装着型となるDriveman BS-9bは、一台のバイクに固定されないので 複数台のバイクを保有するライダーには これひとつを使いまわせる利点があります。また脱着も簡単なのでデータのダウンロードや取り外しての盗難防止も可能に。

真横から見たフルフェイスヘルメットでの装着感

メリット/デメリットとは異なりますが、ヘルメットにマウントされるライダー装着型は ライダーの目線を追う映像が撮れる面白さがあります。車体を傾けてコーナリングするバイクとともに画角が傾く車載型の映像も面白いですが、道路状況や周辺状況を確認するライダーの顔の動きをそのまま映像として再現してくれる装着型も臨場感があって良いです。こちらは好みの差かと思います。

サイズ感

Driveman BS-9bとGoPro HERO8を比べてみました

個人保有しているGoPro HERO8とサイズ感を比べてみました。GoProの方がコンパクトですが、こちらはフル充電で2時間程度と、サイズの違いとともに稼働時間の差が出た印象です。ギリギリまでサイズを絞ったGoProはその分 録画時間を削ったと見ると、Driveman BS-9bは趣味で楽しむGoProとは対照的に実用性に振った製品であることが伺えます。

録画データは最新のものに更新

Driveman BS-9bの録画データは5分毎で区切られ、保存されていきます。そして先ほど軽く触れた通り、Driveman BS-9b稼働中にマイクロSDカードの容量がいっぱいになると、古いデータに上書きする形で録画データが更新されていきます。ドライブレコーダーはあくまで”万が一のときに備えて”用いるものなので、その万が一が起こった瞬間の映像が残せることを目的に設計されています。GoProのような趣味性の高いアクションカメラよりも堅実性が高いわけですね。

なので、ツーリングの思い出など趣味に用いたい場合は容量の大きいマイクロSDカードを複数枚準備して、データが満杯になる前にカードを入れ替えてやりましょう。

Driveman BS-9b使ってみた

それでは早速Driveman BS-9bを取り付け、そして実際に使用してみたいと思います。

取り付けから動作まで

強力な両面テープが備わる可動式ブラケットをヘルメットに貼り付け、本体側面に備わる強力マグネットで装するシンプルな取り付け方です。よほどの衝撃でもない限り外れることはないマグネットなので不安はありませんが、万が一のときに備えてブラケットと本体を結ぶストラップも付属されています。

本体後部に「本体スイッチ」(オン/オフ)、「マイクロSDカードスロット」「ケーブル差込口」(USB type-CとMicro HDMIの2ヶ所)があるのをまず確認しましょう。

操作手順は、
①マイクロSDカードを差し込む
②本体後部のスイッチをオンにする
③本体上部の「POWER / ENTER」ボタンを押す
④「ビー、ビー」と等間隔で2回音が鳴ったら録画開始

という流れで、側面の「REC / CHG」が赤く灯されればOK。

録画を終えるときは、「POWER / ENTER」ボタンを押して「ビー」という音とともに液晶画面に「OFF」の文字が表示されるので、それで録画終了です。

本体液晶画面を見ながらモード設定変更が可能

録画データは以下の3つの方法で閲覧確認できます。
マイクロSDカードからパソコンにダウンロード
HDMIケーブル※(Driveman本体側はmicroHDMI,テレビ側はHDMI)をテレビに繋いで閲覧。
USBケーブル(Driveman本体側はmicroのタイプC,PC側は通常USB)をパソコンに繋いでダウンロードと閲覧が可能。
※HDMIケーブルはオプション品です。

モニターに映る情報

それではDriveman BS-9bの録画画面を見ていきましょう。画面右下には録画した日時が表示されます。万が一の事態になった際の物的証拠としての必須項目を備えているわけです。

道路両脇の歩道まで広く映り込んでいるなど、比較的広角仕様になっているのが分かります。GoProのように画角が選べるわけではありませんが、必要にして十分な視野を兼ね備えています。

なお、手ぶれ補正がOFFの時の画角は、白バイ隊員がCB1300に乗車した際に左右のミラーがぎりぎり入る画角だそう。これは画角が広すぎるとナンバーが読めず、逆に狭すぎると情報量が少ないから。ドライブレーダーに特化した最適なバランスで画角が設定されているのです。

ヘルメットマウント型なので、ライダーの目線に合わせてカメラ(画面)も動きますから、カメラの角度はやや上目気味に取り付けてやると前方や信号機までしっかり録画できるでしょう。

ナンバープレートの表示具合(プライバシー保護の観点から一部モザイク処理をかけています)

走行中の前方車両のナンバープレート表示はご覧の通り。数字・漢字・ひらがなともに視認可能でした。

近距離でのナンバープレートの表示具合(プライバシー保護の観点から一部モザイク処理をかけています)

停車時の前方車両のナンバープレート表示ももちろんしっかり視認可能。

対向車線を走る乗用車のナンバープレートの表示具合(プライバシー保護の観点から一部モザイク処理をかけています)

対向車線を走る乗用車のナンバープレートもしっかり録画できています。

ヘルメットマウント型なので、ポイントとなるのが手ぶれ補正機能。バイク走行中は、車体そのものよりライダーの体がよく動くので、高精度の手ぶれ補正機能が備わっていなければ 走行中の前方車両や対向車の撮影が安定しなくなってしまいます。その点、Driveman BS-9bでの録画結果は必要な情報がしっかりと形で残るものでした。

まとめ

使用上、取り扱いに注意せねばならないところはいくつかありますが、使っていくうちに慣れてきて そのうち違和感なく使えるようになっているであろうドライブレコーダー Driveman BS-9b交通弱者たるライダーにとってドライブレコーダーが必須アイテムとなってきている今、このDriveman BS-9bを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

文&写真:田中宏亮

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