サスペンションのメンテナンスやセットアップを「体感で理解できる」という機会は、実はそう多くない。ましてや、プロが足まわりを仕立てたバイクに“無料・予約不要”で乗れてしまうとなれば話は別だ。そんな夢のような企画が、イギリスの高性能サスペンション NITRON(ナイトロン) の日本総代理店でもある Technix(テクニクス) が、『サスペンションについて詳しく、深く知ってもらいたい』という想いを込めて開催している【テクニクス デモデー】である。
会場に着いたら受付を済ませ、空いている試乗車を選んで走り出すだけ――それだけで「自分のバイクが、なぜこう感じるのか」「足が変わると、走りがどう変わるのか」を実際に体感できるのだ。
ラインアップはスポーツ、ネイキッド、アドベンチャー、オフロード、モタード、レジャーバイクまで幅広い。排気量もさまざまで、同じカテゴリーの近いモデルに乗り比べるだけでも違いは十分に伝わる。さらに、マシンの前ではスタッフからセットアップの狙いやポイントを直接聞けるのも大きい。つまりこのイベントは、ただの試乗会ではない。“乗って、聞いて、納得して帰れる”体験型のサスペンション講座なのだ。
2026年は全6回の開催予定。その第1回目をレポートしよう。
テクニクスのデモ車に乗れる!人気の試乗会『Technix Demo Day』

「試乗イベント」の名の通り、この日はテクニクスがセットアップした試乗車に乗ることができるのだが、驚くのは料金無料・予約不要だということ。当日、会場(Technix本社:埼玉県春日部市)に来て受け付けを済ませれば、あとは空いている試乗車に自由に乗れるのだ。試乗のルートも自由なのだが、付近の交通事情がわからない人のためにオススメのコースが案内されている。また依頼すればスタッフさんが先導もしてくれるので土地勘がない人でも安心だ。



2026年 最初の『Technix Demo Day』はどうだった…?
2025年1月25日(日)に開催されたテクニクス デモデー。そもそも1月は寒いので、バイクに適した季節ではない。開場準備しているスタッフさんとも「さすがに今日は来場者が少ないのではないか」と話をしていたが、フタを開けてみてビックリ! 続々と試乗希望者が来場するではないか。


車で来場する人もいるが、ほとんどの人は自分の愛車で来場。天気が良かったので比較的暖かかったとはいえ、真冬である。やはり風は冷たい。その中を自走してくるとは。みなさんの熱意に頭が下がる。





注目の試乗車をピックアップ!
毎回、数多くの試乗車を用意して参加者を楽しませてくれるテクニクス デモデー。今回用意された24台の中から、特徴的なモデルをいくつか紹介しよう。

HONDA CB1000F

【モディファイメニュー】
◆フロント
・ セッティング変更
◆リア
・ NITRON R3 SHOCK/価格:262,900円(税込)(オプション:一体型HPAを含む)
*2026年2月15日受注分からの新価格です
*Moto-Technixで車体への取付も承れます。(事前のご予約と別途工賃が必要です)
発売されて間もないホンダ・CB1000Fのサスペンションを早くもリリース!ナイトロンのスタッフによると純正サスペンションのバランスが良く、扱いやすい特性だという。それをベースにスポーツ特性を加味し、速度域が上がっても「操る楽しさ」が体感できる仕様にセットアップしたリヤショックNITRON R3 SHOCKを装着。それにあわせてフロントはセッティングを変更してバランスを整えている。



BMW R12G/Sスポーツ(’25-)

【モディファイメニュー(シート高:STD 875mm→810mm)※デモ車実測値】
◆フロント
スプリング交換・ローダウン加工
◆リア
リバルビング(減衰力最適化)・スプリング交換・ローダウン加工
ショックシリンダー交換
・Technix Lowering Ultimate Evolution[TLUE]/価格:209,000円(税込)
サイドスタンドショート加工/価格:17,600円(税込)
*前後サスペンション単体でお預かりした場合の組み込み作業工賃込みの価格です
*Moto-Technixで車体への取付も承れます。(事前のご予約と別途工賃が必要です)
BMW GSシリーズのルーツを思い起こさせるスタイリングが人気のR12G/S だが、小柄な人だと足がしっかりと届かなくて、乗るのをためらってしまうことも。その不安を払拭するため、テクニクスは運動性能はなるべくそのままにシート高を約65mm下げることに成功。「乗りたい!」という人の夢を叶える仕様となって試乗会に登場した。



YAMAHA TENERE700(’25-)

【モディファイメニュー】
◆フロント
・リバルビング(減衰力最適化)・スプリング交換
◆リア
・リバルビング(減衰力最適化)・スプリング交換
前後サスペンションリバルビング/価格:161,700円(税込)
*前後サスペンション単体でお預かりした場合の組み込み作業工賃込みの価格です
*Moto-Technixで車体への取付も承れます(事前のご予約と別途工賃が必要です)
以前はローダウンモデルも用意していたのだが、今回は「林道を楽しく走れる仕様」として、未舗装路でも安定し、接地感がつかみやすい状態にモディファイ。テネレ700が持つ高い走破性能を引き出しやすい仕様にセットアップしている。




YAMAHA YZF-R7

【モディファイメニュー】
◆フロント
・ NITRON TVT PRO FORK CARTRIDGE/価格:286,000円(税込)
(別途組み込み工賃55,000円(税込)・消耗品費9,460円(税込)が必要です)
◆リア
・ NITRON R3 SHOCK/価格:276,100(税込)
*2026年2月15日受注分からの新価格です
*Moto-Technixで車体への取付も承れます(事前のご予約と別途工賃が必要です)
スポーティな走行性能で人気のYZF-R7は、フロントにはしなやかに作動し、ダンパー調整が可能な TVT PRO FORK CARTRIDGEを組み込み、リヤにNITRON R3 SHOCKを装着。市街地での扱いやすさを磨き上げつつ、サーキット走行などでスピードレンジを上げたときにも対応する、懐が深い足まわりにセットアップしている。


HONDA CT125 ハンターカブ(40mmロングサスバージョン)

【モディファイメニュー】
◆TGR CT125 LONGSTROKE SUSPENSION KIT/価格:129,800円(税込)
・フロント:ダンパーロッド、スプリング、サスペンションフルード等
・リア:TGR TEC-1.1パフォーマンスショック
(ダンピングアジャスター、無段階プリロードアジャスター装備)
※サスペンションストローク:純正比で40mmロング
*フロントキット組み込みには正立フロントフォークを分解できる知識、工具、設備が必要です。
Technixにご依頼いただいた場合の組み込み工賃は22,000円(税込)です。
*Moto-Technixで車体への取付も承れます(事前ご予約と別途工賃が必要です)
「CT125 ハンターカブで思い切りオフロードを走りたい!」という、ある意味ニッチな要望に応えて製作されたロングサスバージョン。サスペンションのストロークが純正比で40mmロング化されているのに加え、ダンピング特性も最適化されているので、未舗装路の走破性能は格段に向上している。車高が上がったためオフロードマシンらしいタフさが加わっているのも魅力だ。


Technix Demo Day・2026年の開催スケジュールをご紹介
2026年も5回開催が予定されている『Technix Demo Day』。今回以降のスケジュールを紹介しよう。
2026年 Technix Demo Day 開催日
3月15日(日)/5月17日(日)/7月5日(日)/9月13日(日)/11月15日(日)
当日、試乗できる車両などはTechnixの公式ホームページで発表される。
サスペンションについて体感し、深く知ることができる貴重な試乗会にぜひ参加して、サスペンションの奥深さと可能性を知ってもらいたい。


(編集協力:有限会社テクニクス)








