バイク歴13年、週5日以上バイクで移動する日々を送る私が2年前から着用を始めたシステムヘルメット。
実際に被ってみてわかった、その快適さと利便性について皆様にご紹介します!
システムヘルメットとは?
システムヘルメットは、ヘルメットの顎部分である”チンガード”が可動、もしくは着脱式になっているタイプのヘルメットの総称で、その中でも フリップアップ型 は簡単にチンガードを上げ下げできるため、下げた状態ならフルフェイスのかっちりとしたスタイリングと安全性が、上げた状態ならジェットヘルメットのような解放感を得られる、言わば、手軽に使える 2 in 1 なヘルメットです。
一般的に「システムヘルメット」というと、上記のフリップアップ型が主流となっていますが、チンガードを取り外すことができるタイプのものは システムジェット と呼ばれ、チンガード着脱のほか、バイザーなどのパーツを組み合わせることで何通りかのスタイルを楽しめるタイプもあります。
オンオフ両方のバイクを所有しているユーザーには持ってこいかもしれません。
いずれにせよ、一つで複数のタイプのヘルメットの良いトコ取りができるというのが、システムヘルメット なのです。
システムヘルメットの推しポイント5選!
さあ、ここからが本題!フリップアップ型のシステムヘルメットを愛用している筆者が、独断と偏見に基づく「システムヘルメットの推しポイント」を皆さんにお伝えします!
①冬は防寒、夏は解放感!
一番シンプルで誰にでも推せるポイントはコレ。冬はフルフェイス相当の防寒が可能で、夏は暑い時にチンガードを上げることで涼が取れるという、季節ごとに得られるこのメリットは大きい!
さらば、とめどない鼻水と戦う日々!
②水分補給がすぐできる
フルフェイスの場合、ペットボトルなどの飲み物を口にするにはどうしてもヘルメットを脱がなければ難しいけれど、システムヘルメットなら脱がずにチンガードを上げるだけ。手間が減り、水分補給が億劫にならないのもあって、システムヘルメットの着用は私の熱中症対策の一つになっています。
ちなみに、私は非喫煙者なので想像になってしまいますが、愛煙家の皆さんにとっても”口元が簡単に出せる”というのは嬉しいポイントだったりするのでは?
③必要な時にサッと視野を広げられる
周りの車や歩行者、路面の状況などを目視で確認する際には、できる限り広い視野を確保したいもの。そんなときはチンガードを上げればすぐに広々視界に早変わり。
私は身長が低く、愛車の足つきもあまり良いとは言えないので、特に停止時、目視確認のために体をひねるような動作をなるべく小さく済ませて立ちゴケを防止したい、という理由もあり、視野がワンタッチで広げられるメリットをかなり大きく感じています。
④メガネを取り外しせずに着脱できる
フルフェイスの着脱ではどうしても一度取り外さざるを得ないメガネ。システムヘルメットならばメガネをしたままでも被れます!
このままガードを下げれば、メガネを外さずに装備完了!
そしてメガネ装用時、フルフェイスを被る際の心配事の一つが、外したメガネを置く場所が無かったり、置き場が不安定になりがちなこと。メガネを愛車のシートの上に置いたはずが、ヘルメットを被っている間に地面に滑り落ちてレンズに傷がついた…という経験が過去にあったので、そうした事故防止にもシステムヘルメットはお役立ち!
⑤メイクが落ちない!
女性ライダーあるあると言っても過言ではない「メイク問題」。長年、メイクを守るならば寒かろうとなんだろうとジェットヘルメット、安全面やフルフェイスのスタイリングを優先したい時はメイクを諦める、の二択でしたが、チンガードを上げて被ることで顔を擦れないシステムヘルメットの導入でそれが覆りました。
旅先で休憩をする度に顔がどんどん薄くなることもないし、インナーがラメやファンデーションで派手に汚れることもほぼなく、ストレスフリー!
最初に”女性ライダーあるある”と言ってしまいましたが、近年、男性でもメイクを施す方は増えているので、ジェンダー問わず、メイクキープの方法の一つとしてシステムヘルメットはおススメです!
消えがちな眉尻もしっかり残っていますね!
「システムヘルメットって重いんでしょ?」と思っていませんか?
その日の気温、天気、行き先やウエアとのコーディネートで使い分けています。
「システムヘルメットは重くて大きくてゴツい」というイメージを持っている方も多いようですが、いちユーザーの個人的意見を声を大にして言わせてください。最近のモデルは、全くそんなことありません!
フリップアップの機構がついている分、他のタイプの軽量モデルと比べてしまうとどうしても若干の重さは否めませんが、だからと言って、長時間の走行で特段疲れを感じるようなことは過去一度もありませんでした。そして、写真でご覧いただける通り、サイズ感も見た目もジェットタイプやフルフェイスと変わりはないのです。
ちなみに、私が使用しているKabuto「Ryuki」の重量はおよそ1650gで、システムヘルメットの中ではトップクラスの軽さを誇るモデル。通常のフルフェイスでも同程度の重量を持つモデルも多くあることを考えると、システムヘルメットの軽量化はかなり進んでいるように感じられます。
国内・海外メーカー各社が新型のシステムヘルメットをリリース中!
さて、2023年12月にはSHOEIが新型のシステムヘルメット「NEOTEC3(ネオテック3)」をリリースして話題になりました。バイク用品店に行ってみると、ヘルメットコーナーの目立つ位置に各社のシステムヘルメットがグラフィックも豊富に並び、注目されているのがわかります。
「ちょっとシステムヘルメット気になってきた!」というそこのアナタ!
お店やイベント会場などで実物を見かけた際には是非試着して、その最新の装用感を確認してみてください!
撮影協力:ライコランド モトギア東京 様
おまけのプチ雑学
システムヘルメットがこの世に生まれたのは1981年、開発したのはなんとBMW!
その利便性のみならず、事故などの緊急時にヘルメットを脱がすというリスクの高い行為を避け、ライダーの気道を確保できるというメリットから開発されたそうです!