夏の暑さは何処へやら、バイクで走るにはすっかり快適な日が続いているのだが、そんなバイクシーズンと同様に実はキャンプをするにも最適なシーズンなのである。
理由としては大きく3つ。まずはやはり気温がちょうどいいということだ。酷暑の続く夏場では、目的地までバイクで向かう時点でまず汗をかき、キャンプ場に到着しても荷物の積み下ろしや設営を終えるだけで満身創痍なんてことも。さらに極力荷物を減らしたいキャンプツーリングでは着替えやシャワーも頻繁に行えるわけではないので、キャンプ初心者やグループでのキャンプをする場合にも秋の方がオススメだ。また、冬場ほど気温が下がることもないので、場所にもよるがサイズが大きく、本格的な冬仕様の寝袋でなくても快適に眠ることができるというのも大きい。
そして、もう一つは天気が安定していて、急な雨や土砂降りが少ないということ。せっかくのキャンプで雨に降られる確率が少なく、ツーリング当日に天気予報が外れたり、夕立に会うこともない。晴れ間が続くことも多いので地面が濡れていたり、荒れていることも少ないので、テントやタープも張りやすく、汚れることもないので撤収するときもスムーズだ。
最後は、やはり食材が痛みにくいということ。きちんとしたクーラーボックスを持っていくことが難しいキャンプツーリングでは、キャンプらしい火を使って焼くような料理をしたい場合、食材をどうやって管理するかというのは避けては通れぬ課題なのである。そういった点でも手軽な保温バッグと保冷剤だけでも十分管理できるこの季節はキャンプをするには最適といえるだろう。しかし、秋キャンプならではの注意点もあり、標高の高い場所や冬に近づくにつれて気温がどんどん下がるので、事前に現地の最低気温をしっかり調べておくことや、乾燥しやすいので火の元についてもしっかり管理しておくこと。大きくはこの2つだが、この時期は夕方から急に暗くなることで、実は事故が多くなるというデータもある。夕暮れ時の事故には十分注意して、快適な秋キャンプを満喫しよう。
秋キャンプで気をつけたいこと
快適な気温に安定した空模様と、キャンプをするには絶好の秋なのだが、実は気をつけておきたいこともいくつかある。秋キャンプを楽しむ上で特に気をつけておきたいポイントは火の元の管理や防寒対策だが、ここではそんな気をつけたいポイントについて詳しく紹介していこう。
秋のキャンプでまず気をつけたいのは火の元の管理。空気が乾燥しやすくなっていることもあり、焚き火などで一度火をつけたら外出時や寝る前には消火したことを必ず確認すること。そして、次に気をつけたいのが防寒対策だ。標高や時期によっては想定よりも気温が下がる場合があるので、出発前に必ず確認。宿泊する場合はテントや寝袋などを必ず使用し、地面からの冷えを防げるコットなども用意しておくと安心だ。
ホットサンドメーカーだけでつくる簡単キャンプめし!!
秋といったらやはり食欲の秋。豊かに実った木の実やきのこ類など、食欲をそそる旬な食材が勢揃い。今回はそんな旬の食材を使ったキャンプめしをはじめとした、ホットサンドメーカーを使ったお手軽料理をいくつか作ってみたので、キャンプ初心者から上級者の方までぜひ試してみてほしい。
【舞茸の唐揚げ】
秋に旬を迎える舞茸は香りが良く、味や風味だけでなく歯触りも最高なきのこ。そんな舞茸をホットサンドメーカーを使って揚げ焼きすることで唐揚げにした料理なのだが、簡単な上にとっても早くできるスピードメニューでもあるので、自宅でも定期的に作るメニューなのだ。
作り方
作り方はとっても簡単で、石づきを落とした舞茸をほぐして、全体に片栗粉をかけてよくなじませる。ホットサンドメーカーを火にかけて、大さじ1の油を入れたら舞茸を入れて、片面2〜3分ずつひっくり返しながら両面を揚げ焼きにしていく。仕上げに塩胡椒もしくはお好みでスパイスをかけるのもオススメだ。
必要な材料
舞茸、片栗粉、水、塩胡椒
【焼き栗】
大きく実ってほっくほくの栗はこの時期だけの秋の味覚。調味料も少なく、ホットサンドメーカーを使えば簡単に焼き栗にできるので、料理初心者にもおすすめだ。この時期は道の駅や現地の直売所など、ツーリング先で売っていることも多いので、見かけた際にはぜひゲットしておこう。
作り方
まずは生栗の鬼皮に切り込みを入れ、カップやメスティンに水と塩を少々入れて2時間以上浸しておく。栗をホットサンドメーカーに移したら、水を加えて片面7分ほど蒸し焼きにしていく。テフロン加工されているホットサンドメーカーは空焚きすると痛めてしまうので、煙が出てきたら必ず水を加えることを忘れずに。
必要な材料
生栗、塩、水
【タコスサンド】
タコミートを挟んだタコスサンドは結構がっつり系なので、主食にもおつまみにもなる一品。ハラペーニョを加えてちょっと辛めにしてみたり、レタスやキャベツなどの葉物を入れたら朝食にもぴったりのメニューとなっている。タコミートシーズニングによってもだいぶ味が変わるので、色々試してみたくなること間違いナシ。
作り方
ホットサンドメーカーに油を引いて、ひき肉と玉ねぎを炒めていく。食材に火が通ったら水を入れ、タコシーズニングで味をつける。1cm角に切ったトマトと粗みじん切りにした玉ねぎに塩を少々入れてよく和えたら、タコミートと一緒に食パンに乗せ、さらにその上にチーズを乗せたら、上にもパンを乗せ、両面に焼き目がつくまで焼いたら完成。
必要な材料
ひき肉、タコミートシーズニング、玉ねぎ、トマト、チーズ、水、塩
【お好み焼き】
子供から大人までみんなが大好きなお好み焼きだが、食材を揃えるのも簡単で、手順も少ない上にホットサンドメーカーで作るとひっくり返すのがめちゃくちゃ楽なのだ。こちらも好みの具材を使ってバリエーションを増やすことができるので、肉や野菜、シーフードなども合わせることができる万能キャンプめしだ。
作り方
豚肉を食べやすいサイズに切って、キャベツは千切り、にんにくはみじん切り、ねぎは斜め切りにしていく。お好み焼き粉に水を入れてよく溶いたら、食材とたまごを加えて混ぜ合わせる。油を引いたホットサンドメーカーに流し込み、片面4分ずつ焼いたら中央部に箸などを刺してみて、生地がついてこなければOK。仕上げにソースをかけたら完成だ。
必要な材料
豚肉、たまご、キャベツ、天かす、にんにく、ねぎ、お好み焼き粉、ソース、水
【ネギ塩砂肝】
ネギをたっぷり使った砂肝はコリっとした食感がやみつきで、ネギ塩だれは味がしっかりしているのでおつまみにも良し、レモンを加えてさらにさっぱりも良しの一品だ。基本的に焼くだけとなっているお手軽メニューは砂肝の下ごしらえが多少手間なものの、自宅でもリピートしたくなる。
作り方
まずは砂肝の4〜5箇所に切り込みを入れておく。ねぎをみじん切りにして、鶏ガラスープの素小さじ1、塩胡椒少々、ごま油大さじ1強を入れ、よく和えてネギだれを作っておく。ホットサンドメーカーに油を引き、フタをして火が通るまで焼いていく。砂肝に火が通ったら皿に移して、最後にネギだれをたっぷりかけたら完成だ。
必要な材料
砂肝、ねぎ、塩胡椒、ごま油、鶏ガラスープの素
【てりやきチキン】
手順が少なく、作り方もとっても簡単なのだが、てりやきの濃い味つけと香りが食欲をそそり、ジューシーな鶏もも肉は入手しやすく、価格も安い。まさに安い、早い、美味いが揃った定番メニューだ。少し残しておいて、翌朝にパンやキャベツと一緒にホットサンドにしてしまうのもおすすめだ。
作り方
鶏肉を袋に入れて、そこに片栗粉を加えてよく揉み合わせておく。ホットサンドメーカーを熱し、油を引いたら鶏肉を皮目から入れたらフタをして、5分程度焼いていく。焼き目がしっかりついたらひっくり返して火が通るまで焼き、醤油大さじ1、みりん大さじ1、酒大さじ1、砂糖小さじ1を合わせたものを加え、汁気が飛ぶまで炒めたら完成。
必要な材料
鶏もも肉、醤油、みりん、砂糖、酒、片栗粉
【秋の夜長におすすめ】お手軽おつまみ
【和風きゅうり】
テントの設営が完了したら、まずはひとまず乾杯したいと思ってしまうのが酒飲みライダー。そんな時にサッと作ってアテにぴったりなのがこちらの和風きゅうりなのである。今回はきちんと包丁を使っているが、手でバリバリ折って作っても美味しく作れてしまうので、ズボラ飯としても成立する一品だ。
作り方
三等分に切ったきゅうりをさらに縦に切り、包丁の腹で割る。きゅうりに和風だし小さじ1、ごま油小さじ1、塩少々、白ごま少々を加え、よく和えたら完成。
必要な材料
きゅうり、和風だし(顆粒)、塩、ごま油、白ごま
【ささみのたたき】
ささみのたたきは新鮮な生のささみを使うので、キャンプめしとしては気温が下がってきたこれからの時期にしか味わえない一品だ。お刺身のようにさっぱり食べることができるので、お腹がいっぱいでも何故かペロリと食べれてしまうのだ。ビールはもちろん、日本酒や焼酎、ウイスキーとも相性抜群。
作り方
まずはささみをサラダ油にしっかりと浸し、色が変わるまで表面をサッとバーナーで炙っていく。ささみを一口大に切り、わさびと塩、醤油をつけ合わせたら完成だ。
必要な材料
ささみ、醤油、塩、わさび
今回使用したアイテム
1.ホットサンドメーカー
テフロン加工されたホットサンドメーカー。フタが完全に分離するタイプなので、2枚のフライパンとして使うこともできるのだ。
2.レギュレーターストーブ
ガス火を使った調理をする場合には必ず必要なストーブ。こちらのガスはCB缶を使っているので、出先で入手しやすいというのもポイントだ。
3.ガスバーナー
ストーブのCB缶を流用して使うことのできるガスバーナーは、調理だけでなく火や炭を起こす際にも非常に便利なアイテムだ。
【あると便利なアイテム】CRUMM CR
伸縮性のある幅広なベルトで、食器やギア類をまとめておけるので、バッグの中で荷物がバラけるのを防ぐアイテム。サイズが豊富なのもありがたい。
SUZUKI V-Strom250
言わずと知れたオールラウンダーバイクのVストローム250は適度なパワー感とマイルドな出力が初心者でも扱いやすく、見た目の割に女性でも足つき性が良いのも嬉しいポイント。大きなスクリーンがついているので長距離走行や高速道路巡航も快適で、ツーリングから通勤や通学まで幅広くこなすことができ、ライダーや使い方を選ばない万能性も高い1台となっている。
水冷4サイクル2気筒のSOHC2バルブエンジンは最高出力18kW 〈24PS〉ながら低速のトルクがしっかりあるので数値ほど非力さは感じず、日常的な公道走行シーンでは不便は感じられないだろう。視認性の良い多機能メーター周りにはシガーソケットも装備されており、リアのキャリアやセンタースタンドとあわせて、ツーリングやキャンプにはぴったりの豪華装備だ。