旅・ツーリングの醍醐味のひとつは「出逢い」だと思う。人であれ、ものであれ、それまで自分が関わったことのないモノゴトとの関わりは、とても刺激的で、その後の人生に大きく影響をもたらすことも少なくない。旅に出るほど、出逢いの確率は上がる。だから旅をしているという人は多いだろう。このコラムは、ツーリングマップル九州沖縄担当の坂口さんによる、オートバイ・そしてツーリングマップルとの出逢いから始まる、新たなヒト・コトとの出逢いについて書かれたもの。さあ、出逢いを求めて旅に出よう。
著・坂口まさえ
Route!掲載日:2019年8月15日
第1回 私と『ツーリングマップル』との出会い
読者の皆さま、こんにちは!『九州・沖縄』担当の坂口です。このコラムでは、私の「ツーリングマップル」を通しての「出会い」についてのお話しをお届けします!
第一回目は、私と『ツーリングマップル』との出会いについてのお話しを。
それは、『ツーリングマップル』の編集アルバイトから始まります。
当時私はまだ学生で、アチコチのバイクイベントに参加していました。その中で『関西』担当の滝野沢さんと知り合いになることに。私がほかの地図会社の地図調査や編集作業の経験もあったことから、話していると、
「アルバイトどうですか?」
というお誘いを。そんな紹介がきっかけとなりました。
そのころの『ツーリングマップル』は、まだデジタル化される前。「フィルム地図を色別に重ねて製作する」という従来の製法で、昭文社内の地図の先生(I氏)から地図製作のノウハウを色々学ぶ日々を過ごしました。
そんな日々、具体的な仕事は?と言いますと、ひとつはモニター情報の管理です。編集部に届くモニター情報は、ツーリングマップル折り込みのモニター用紙にびっちり書かれているものや、ツーリングマップルを何ページもコピーしてそこへ情報が記載されているもの、また、1冊まるごと送ってくれるような人もいて、そのツーリングへの想いに圧倒されつつ、各エリア別に整理していました。
また、編集部へかかってくる電話にも対応しました。
「ツーリングに行って〇〇が良かったので、是非掲載して欲しい!」
とか、
「〇〇な情報を載せて欲しい」
などの地図情報はもちろんですが、そのほか
「今度〇〇方面へツーリングしたいのですが、おススメのルートやスポットはありますか?」
という質問や
「バイクの免許はどうやって取ったらいいのですか?」
などという地図情報以外の質問もあったりで、電話対応はいつもドキドキでした。
そして、夏の実走調査のためのスケジュール管理、バイクや用品の手配。調査が終わると、実走調査原稿が届いて、そこからが編集部の怒涛の日々の始まりです(笑)。
まずは原稿のまとめ。これもなかなかスムーズには行かず、時々解読困難なものや、道路のどっち側?など確認が必要なものが多い。
コメントの入るスペースが厳しいところもあったので、自作のコメント定規(透明板に文字数と行数別の四角を書いてコメントスペースを確認できるもの)を作成して確認していました。
新しく追加したい道は国土地理院のベース地図を確認して、トレースして追加したりと、道路原稿も作成していたので、時間はどんどんどんどん過ぎて行きます。
地図原稿がひと段落すると、次は写真。これまた現在と違ってデジタルデータではないので、フィルム画像を一枚一枚スキャンしてデータ化…、という作業が延々と続くのです。これってほんの十数年前の話。それからのデジタル化の進歩といったら、
当時はこんなことは想像もつかず、せっせと作業台にむかって手を動かす日々なのでした。
さて、今回はツーリングマップルとの出会いとお仕事の話で終わってしまいましたが、次回は、編集部に届いた1枚の手紙のお話を書いてみます。
(続く)
※当記事はツーリングマップル週刊メルマガにて2017年6月配信した記事を再編集したものです。
〜僕らは今、旅の途中〜 常に進化を遂げてきたライダーのバイブル
ライダーと共に創る地図「ツーリングマップル」は、ライダーの実走取材によるジャンルも内容も多種多様なコメント情報が特徴です。長きに渡り、旅人の信頼を得ています。文字サイズが大きくなったR版(リング版)は、開きやすく使いやすい仕様です。
また、スマホ用アプリ「Route!(ルート)」では、地図の継ぎ目なく表示や自位置確認、走行ログの記録が可能で、書籍とアプリを併用することで、旅の計画から現地での活用まで幅広く対応できます。メディアサイトでも、旅のノウハウやエッセイ、新しい道路・施設・製品のニュースや、編集部セレクトの動画などが閲覧できます。
この記事では「ツーリングマップル」協力のもと、モトメガネ編集部で記事を再編集。今後もさまざまなバイク情報を取り上げていきます。








