街中を走るスクータータイプのバイクの後部タイヤの泥除けにある「白い三角形のシール」を見たことがある人も多いでしょう。
三角マークは、紛らわしい原付、原付二種クラスのバイクの排気量が一目でわかるように付けられています。
本記事では、三角マークとは何なのか、三角マーク導入経緯・メリットなどについて、くわしく解説していきます。
三角マークが必要なのは「原付二種」と呼ばれるクラス
三角マークとは、原付二種(50cc~125cc未満のバイク)の後部泥除け部分にメーカーが自主的に取り付けているもので、法的な表示義務はありません。
原付二種のバイクには、三角マークに加えフロントタイヤのフェンダー先端にも白線が付けられていて、三角マークと同じく法的表示義務などはありません。
三角マーク・フロントフェンダーの白線が導入された理由
法的な表示義務がないのにもかかわらず原付二種のバイクに三角マークと白線がある理由は、原付二種と見た目やサイズ感が似ている原付一種との違いを明らかにするためです。
サイズについては、原付一種・原付二種ともに全長2500mm以下・全幅1300mm以下・全高2000mm以下です。
バイクの排気量の識別については、当然ナンバープレートの色を見れば、白色|原付50cc未満・黄色|50cc以上~90cc未満・ピンク色|90cc以上~125cc未満と区別できますが、光の加減によっては判断しづらいことも。
原付一種のバイクには、「時速30km/h」・「二段階右折」が義務付けられており、原付一種と原付二種のバイクでは、同じ道路上でも動きが違うのです。
そのため、一目で車両が識別しやすく、交通事故防止のために三角マークが導入されたわけなのです。
三角マークは必ずつけなければならないわけではない
原付バイクなどスクーターの泥除け部分にある「三角マーク」の表示義務はなく、三角マークを剝がしても違反ではありません。
三角マークはあくまで、メーカーが交通事故防止などを目的に自主的におこなっている動きなので、見た目が悪いなど「三角マーク」が気になる人はバイクの後部泥除けにある三角マークおよびフロントフェンダーの白線を取り除いてもOKです。
例えば海外モデルなどでは原付二種(90cc以上~125cc)サイズのバイクであってもこれらの表示は見られません。
ただし、原付二種のバイクに三角マークが付いているバイクは、ここから説明する三角マークのメリットもあるので、できれば三角マークを付けておいた方が良いでしょう。
三角マークをつけるメリット
三角マークをつけるメリットは、警察官からのバイクの排気量による不要な停止・取り締まりを避けるために有効です。
たとえば、白バイが50キロで走っているスクーター(排気量が目視で不明)もしくは、二人乗りのカブを見つけました。
白バイの走行方向に対して、白バイが目を付けたスクーターorカブが反対車線を走っていれば、いくら白バイ乗りでも排気量識別の即断は難しいでしょう。
となると、白バイは速度超過違反の確認のためにUターンをして、反対車線を50キロで走るスクーター・二人乗りのカブを追尾します。
当然、警察を含め、交通ルールを知っている者であれば、ナンバープレートの色が白色か黄色・ピンク色かで判断もできますが、光のあたり方によってはナンバープレートの色が識別しにくいケースもあります。
そんな時に三角マークがあれば、遠目に見ても原付二種だと断定できるでしょう。
なので、三角マークをつけているバイクは警察から無駄な停止・職務質問を回避できることが良い点と言えるでしょう。
まとめ
本記事では、原付二種バイクの泥除けにある三角マークの役割、三角マークの装着義務などについて、くわしく解説しました。
三角マーク・白線は、多くの場合メーカーのデフォルトで付いているものであり、取り除くことも可能ですが、各排気量バイク・その他車両の安全のためにも、ぜひそのまま付けておきましょう。