ツーリングマップル2026年度版の実走取材で、実際に長期間にわたって走行した車両の実走インプレッションをお届けします。
今回は、東北版取材担当、賀曽利さんの視点からの「V-STROM250SX 」のレポートです。撮影や取材で使って感じた乗り心地、積載性、燃費、取り回しはどうだったのでしょうか。早速どうぞ!
※掲載の情報は2026年2月現在のものです
著・賀曽利隆・フィネス/撮影・巣山悟
Route!掲載日:2026年2月27日
1.車両インプレッション

1-1.ファーストインプレッション
『ツーリングマップル東北2026年度版』の実走取材で乗ったバイク、実は2025年度版と同じ「V-STROM250SX」だ。だから、今回はファーストインプレッションは省略して、2026年度版の取材スタートまでのことをまずは語ろう。
2024年の「鵜ノ子岬→尻屋崎」で初めて乗った「V-STROM250SX」だが、このバイクでの取材、今年もまず「鵜ノ子岬→尻屋崎」を走った。鵜ノ子岬は東北の太平洋岸最南の岬、尻屋崎は東北の太平洋岸最北の岬で、僕は毎年、東日本大震災が発生した3月11日に合わせてこの太平洋岸を走っている。昨年は震災から14年目となり、鵜ノ子岬→尻屋崎は30回目となった。さらに4月にも31回目を走った。

この直後、この「V-STROM250SX」は10月からの「アフリカ大陸縦断」(ナイロビ→ケープタウン)用にケニアのモンバサ港に送り出した。
6月7日には本格的な実走取材を開始。SUZUKIにお願いして、同じ「V-STROM250SX」を用意してもらう。カラーは「レッド」。これがまたすごくいい色味だ。その後、9月11日に実走取材を終えたが、30日間で16540キロを走った。




1-2.実走しての所感
「V-STROM250SX」での実走取材で使ってみての所感をひとことで言うなら、「軽量ハイパワーの魅力」これに尽きるだろう。すごく楽なライディングのポジションで自然体で乗れるのがいい。
スポーティーなバイクで、油冷単気筒のエンジン音は軽やかで、乗っていると気持ちが弾んでくる。並列2気筒のV-Strom250に比べると、とくに高速走行が楽だった。瞬発性に優れ、加速感がすごくいい。


それと、もうひとつの大きな魅力は、林道走行が楽になったことだ。これも軽量ハイパワーのおかげ。ラフな路面をしっかりととらえて、グリップしてくれる。林道走行でのハンドルの操作性もいい。そのおかげで何本もの林道取材をできたのは大きな収穫。
ただし、燃料タンクが17リットルから12リットルになったので給油の回数は増えた。長距離を走るカソリにとってはそれがちょっと辛いところ。ガス欠は避けたいので、どうしても早め、早めの給油になってしまう。また、ハザードランプが無くて困るシーンが多かった。



1-3.装備について
まずはV-STROM250SXの全体像だが、スタイルがいいし、カラーリングもいい。黄と赤に乗ったが、ともに黒との配色は絶妙。液晶のメーターは見やすい。エンジンを停止させても距離計が見えるのがありがたい。




ブレーキはフロント、リアともに問題なし。「V-Strom250」と比較すると、ブレーキパッドとドライブチェーンの耐久性はアップしている。燃費は1リットルあたり30キロをはるかに超える。
「V-STROM250SX」の優れているのは長距離走行が楽なことだ。シートの造りがいいので、長距離を走ってもそれほど尻は痛くならない。ヘッドライトは明るいし、ハイビームの照射範囲は広いので夜間走行が楽。そのおかげでより走行距離を伸ばすことができる。


1-4.総評
ツーリングマップル東北の実走取材を終えると、10月5日から11月8日までの35日間、「V-STROM250SX」で「アフリカ大陸縦断」(ナイロビ→ケープタウン)8445キロを走った。
「V-STROM250SX」のツーリングバイクとしてのすごさを実感する旅だった。4000キロ地点でオイル交換をしただけで、あとは一切、バイクには手を触れなかった。チェーン調整もしなかった。さすがスズキ車だけあって強靭さが際立った。


「V-STROM250SX」はロングツーリングには最適だ。膝や腰への負担が少ないので長距離でも楽々乗れる。ぼくは今、通算距離200万キロ(1968年のアフリカ大陸縦断からのカウント)を大きな目標にしているが、2026年2月4日~5日の「房総半島一周」で通算191万7925キロ、200万キロまではあと8万2055キロになった。



2.車両紹介
▶V-STROM250SX

パワーユニットに、SOHC4バルブ249ccエンジンを搭載したアドベンチャーモデル。足回りにはフロント19インチ、リア17インチのセミブロック調パターンのタイヤを装備して、さまざまなシチュエーションを走破できる。リアキャリア、USBソケットも標準装備。

山形県鶴岡市の加茂漁港にて。県境の鼠ヶ関を出発し、日本海の海岸美を見ながらここまでやってきた[ツーリングマップル東北 P.43 K-3]
〜僕らは今、旅の途中〜 常に進化を遂げてきたライダーのバイブル
ライダーと共に創る地図「ツーリングマップル」は、ライダーの実走取材によるジャンルも内容も多種多様なコメント情報が特徴です。長きに渡り、旅人の信頼を得ています。文字サイズが大きくなったR版(リング版)は、開きやすく使いやすい仕様です。
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この記事では「ツーリングマップル」協力のもと、モトメガネ編集部で記事を再編集。今後もさまざまなバイク情報を取り上げていきます。








