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鍛造、鋳造ホイールの乗り比べも実施! 6年ぶりに筑波サーキットで開催されたハイパーミーティング

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

イベント名:ハイパーミーティング 2025 in TSUKUBA
開催日:2025年9月28日 開催場所:筑波サーキット

ハイパーミーティングが〝6年ぶり〟に復活!!

2002年から2019年まで筑波サーキットの恒例イベントとして開催していた『ハイパーミーティング』(主催・三栄)が、6年ぶりに復活した。一般的な自動車のイベントでは見ることが主だったり、逆にサーキット走行会のようなものが多い。それに対し、ハイパーミーティングは『見る・買う・体感する』をコンセプトに掲げていたことから、多くのファンの心をがっちりつかみ長きにわたって愛されてきた。

そのイベントが6年ぶりに復活したというのだから、会場に足を運んだファンはもちろん、参加したメーカーの熱量もどれだけ高かったか想像にたやすいというもの。

ラリーで一時代を築き今も世界中にファンがいるミツビシ・ランサーエボリューションやスバル・インプレッサ、2012年に発売され2021年には二世代目となったトヨタ86/スバルBRZ、新型の発表が待ち遠しいスズキ・スイフトスポーツなど多様な車種が参加。さまざまなデモカーやユーザーの愛車、そしてクルマ好きがサーキットに集結した。

ピット周辺には全国各地から名だたるチューニングショップ・メーカーなどがブースを出展し、その数はなんと60社! 

では、6年ぶりのハイパーミーティングがどのような 内容だったのか、簡単に紹介していこう!

目次

スムーズな走りを一般ユーザーも実感 
チューニングカー同乗走行で純正とRAYSホイールを比較体験

今回のイベントで特に注目を集めたのは、世界的にも高い評価を受けるホイールメーカー RAYS のホイール比較体験だ。具体的には「純正ホイールと鍛造ホイールを履き比べ、クルマの性能がどう変わるかを一般参加者に体感してもらう」というもの。

運転はプロドライバーが担当し参加者が同乗する形式で、比較用の車両には トヨタ GR86、ホンダ シビック・タイプR(FL5)、マツダ ロードスター(ND) が用意された。

参加者は午前にノーマルホイール、午後にRAYSの鍛造ホイールに履き替えた同一車両に乗り込み、その走行フィールの違いを直接比較。視覚的なデザインや軽量性といったスペック面だけでなく、実走行でのフィーリングを体感できる貴重な機会となった。

試乗を体験した一般参加者にインタビューしてみると、縁石に乗った時の「跳ね」の収まりが印象的だったとのこと。ノーマルでは暴れるような挙動が多少感じられたのに対し、鍛造ホイールではスムーズに収まり、安心感につながったと語った。また、同じく縁石を通過した際の挙動について「純正よりも安定していた」との声もあった。ノーマルでは路面が荒れていたような印象が、鍛造ホイールでは整地されたような印象になったとの声もあり、ノーマルからから鍛造ホイールに交換することで明確に違いが感じられたようだった。

RAYSは今後、全日本GT選手権などのサーキット会場でも、今回のような同乗体験を企画しているというので楽しみだ。

「良く転がり、回頭性UP! タイヤの性能もきっちり活かせる」 
プロドライバーがRAYSホイールの凄さを語った

RAYSホイール交換走行を行ったドライバーのトークショー。参加したのは左からRAYSの広報マーケティングGr.チーフ高下貴行さん、レジェンドドライバーの山野哲也選手、現役GT500ドライバーの千代勝正選手、スーパー耐久シリーズを中心に活躍する蘓武喜和選手。

プロドライバーは、ノーマルと鍛造ホイールを履き替えた一般者同乗走行とは別に、RAYSのホイール同士を履き替えて比較走行も実施。

ノーマルとRAYSホイールの違いは明白で、各選手がインプレッションを語ってくれた。

蘓武選手 
ノーマルとの違いは重さが全然違う。走り出しから転がりもすごくいい。ブレーキも加速もいい。ホイールだけで1本約1kg違う。ピットロードを走る時点で違いが分かる。ノーマルから乗り換えると、エンジンパワーが上がったような感じがする。軽快でイメージが違う。

千代選手 
チューニングカーのイベントは初めてでしたが、GTに来ているファンも来てくれていて。レーシングカーでもレイズを履いているので性能は信頼していましたが、市販品のレベルも高いなと思いました。ノーマルとの違いは、Zに乗ってきて、こんなにフロントがインに入ると思ったことは無くて、回頭性が良くて、これは軽さや剛性のおかげだと思います。

山野選手 
ノーマルとの違いは、一言でいうと、ノーマルホイールはタイヤが細く感じます。レイズのホイールを履くと太く感じます。シビックはFFなのでフロントタイヤに架かる負荷が大きい。そうすると、ノーマルだとコーナリングの立ち上がりで、おっととっと、と縁石を超えてしまいそうになる。レイズのホイールだとオン・ザ・レールでそれが収まる。実際にタイヤの太さは同じなのですが、そのくらいの感じ方になります。タイヤの端まで使えるといった方がいいかも。ノーマルではサイドウォールのふくらみ部分まで接地していないものですが、その部分をきっちり使えるのがレイズのホイールです。

注目を集めていたVolk Racing TE37 SAGA S-PLUSの新モデル。研磨した三次元曲面の質感はそのままに、シャープなマシニング加工によってエッジ感を演出させるレイズの新技術「A・S・T」(Advanced Surface Technology)を採用。

RAYSホイールの同門対決でも違いはくっきり

千代選手はフェアレディZ (RZ34)に乗って鍛造ホイールの「TE37SAGA」と同じく鍛造ホイールの「ZE40」の比較。山野選手はシビック・タイプR(FL5)に乗って鍛造ホイールの「ZE40」と「TE37SAGA SL」を比較。蘓武選手はGR86に乗って鋳造ホイールブランド・グラムライツの「57NR」と新製品「57TR」を比較した。

蘓武選手 
グラムライツの同門対決ですが、スポークの本数が一緒で見た目には違いが分かりませんが、ほぼ重さも同じなので違いが分かるのかなと思いました。

でも、乗り出したら全然違う。

57NRのほうが高剛性でしっかりとしたステアリングフィーリングがありました。
57TRのほうはマイルドなフィーリングで、しなりが良く、トラクションのつかみがいいです。

57NRのほうが高剛性で滑り出しもちょっと唐突なところもありますが、57TRは滑り出しもマイルドでコントロール性もいいですね。ドライバーにこれから滑るよとアナウンスしてくれます。

57NRのほうが高速コーナーに向いていて、57TRのほうが低速コーナーでよく曲がってくれる印象がありました。

千代選手 
鍛造ホイールのTE37SAGAとZE40を乗り比べましたが、TE37SAGAはフロントの入りが良くて回頭性が高い。軽やかな感じで走れる。

対してZE40は少しリア寄りになるのでターンインからリアスタビリティがあってコーナー全体で重厚感がある。トラクションもいいですね。よりハイグリップなタイヤに合うのはZE40、ライトウェイトや振り回したい人にはTE37SAGAでしょうか。

ZE40は、車の動きに派手さはないですが、そつなく早い優等生です。
TE37SAGAは振り回しながら、ちょっとやんちゃな動きがしたい人向けですね。

タイムは筑波サーキットで0.1秒くらいしか変わらない。低速コーナーのアドバンテージでTE37SAGAのほうが速かったのですが、最終コーナーの飛込から立ち上がりまではZE40のほうが少し速かったです。

山野選手 
ZE40のほうが高剛性で、ハイスピードコーナーでは高剛性の良さが際立ちます。筑波は低速コーナーが多く、高速部分は最終コーナーくらいなのでタイムはZE40のほうが出るかな。ホイールについては、特性に対して甲乙つけたくなりますが、今日分かったのは、走るステージや装着するタイヤによって分けてもいいんだなと。

ZE40は走り始めて、操舵に対して車が軽く動きます。すっすっと車が向きを変える。ただちょっとグリップが薄く感じます。ライントレース性はいいのですが。

そのあとTE37SAGA SLに乗ると、グリップはこちらの方がいい。路面の目地にタイヤのゴムが埋まりこんでいる感じがする。ただ、高速コーナーになると少しZE40に比べて曲がりにくくなる傾向がある。

でもグリップが高いと感じるにも関わらず、車の動きがいいと感じるのはZE40。これはZE40のホイール剛性がタイヤのグリップ力に勝ってしまっているからですね。

TE37SAGA SLのほうが今回のタイヤとの相性が良かったとも言えます。

そう考えると、よりストリート向けなのがTE37SAGA SLで、サーキット向けなのはZE40。

でもハイスペックなタイヤでないとホイールの良さが生かせないとも言えます。ちなみに、タイムはZE40が1分4秒986。TE37SAGA SLが1分5秒443でした。

商品開発コンセプトに「コンセプト・イズ・レーシング」を掲げているRAYSは、モータースポーツの各カテゴリーのレースに関わり、タイヤの開発とともにホイールも合わせて開発している。今回のインプレッションのデータも今後の製品開発に生かされるそうだ。

RAYSが市販している製品は、レーシングホイールと同じ工場で作られるクォリティを持つという。モータースポーツからのフィードバックを活かして、進化を止めないRAYSが、スポーツ派ドライバーから熱い支持を得ているのは当然と言えるのだろう。

筑波サーキットのパドックを埋める60社以上の出展ブース。

「思ったよりも快適!」 「安定感が段違い」
HKSブースでは話題のデモカーによる同乗試乗会を実施!

HKSブースでは、東京オートサロン2025で「最新車両への取り組み」として展示された「GRヤリス」と「シビックタイプR」の2台のデモカーを展示。最新商品も数多く展示されていた。

HKSのブースでは、ホンダ シビック タイプR(FL5)とトヨタ GRヤリス Gen.2の2台による同乗試乗会を実施。両車には、同社が展開するハイグレードサスペンション「HIPERMAX R」を装着しており、ストリートユースはもちろん、サーキット走行まで対応する高い性能を来場者が直接体感できる内容となっていた。

試乗はサーキットコースの一部を使って行われ、走行中の安定感やコーナリング時の応答性など、普段の街乗りでは味わえない挙動を体感できる貴重な機会に。試乗を終えた参加者の多くが「想像より乗り心地が良い」「安定感がある」といった感想を口にしており、特に走りのしなやかさに驚く声が目立った。

ECUやクーリングにも手が入ったエンジンルーム。
サスペンションはもちろんHKSオリジナルのHIPERMAX Rだ。

筑波サーキットのパドックに60社以上のブースが展開!

ハイパーミーティング2025 には、ホイール、サスペンション、ブレーキ、吸排気系といった足まわり系メーカーをはじめ、エアロパーツ、ボディ補強パーツ、メーターやケミカル用品、さらにはレーシングギアやチューニングショップなど、多彩なジャンルの企業が60社以上集結。展示車両のほか、実演や体験型の企画も多く、クルマ好きにとっては最新トレンドを一度にチェックできる内容となった。

さらに日本を代表するレーシングドライバーが多数参加してデモランを実施。ステージイベントではMFゴーストトークショーやキャッシュバック抽選会、じゃんけん大会を開催。サーキットではサーキットチャレンジ(一般参加のタイム計測会)や、プロドライバーが運転するカスタムカーに同乗する体験走行も行われ、参加型のカスタムカーの祭典にふさわしい内容で会場は盛り上がっていた。

BLITZが制作した「MFゴースト」86レプリカ。アニメ「MFゴーストの監督である三間雅文さんがオーナー。
ボルトオンターボシステムを搭載し、スーパーGT選手権でも活躍する久保凛太朗選手のデモ走行は圧巻だった。
BRIDEブースには定番から最新作までのシートとデモカーのGR86 (ZN8)を展示。実際に座ることもできる試座コーナーでそのフィット感を味わうことができた。
低ダストタイプからサーキットでガツンと効いて熱ダレしにくいスポーツ用まで、ユーザーの用途に合わせたブレーキパーツを開発販売するディクセルブース。最新モデルのブレーキパッドやローターが展示されていた。
幅広いスポーツカーを対象にエアロパーツを展開するMスポーツ。ブースにはワイド仕様・ナロー仕様の2台のGR86デモカーを展示。またオリジナル商品が会場限定特価で販売されていた。展示車両: GR86ワイドボディー(ZN8)、GR86ナローボディー(ZN8)
このイベントでお馴染みのハイパミガールズもステージを盛り上げた。
MFゴーストトークショーでは、アニメ「MFゴーストの監督である三間雅文さんと、「MFゴースト」86レプリカを制作したBLITZの代表、デモランを行ったが久保凛太朗選手が熱い思いを語り合った。
朝一のオープニングステージに訪れた熱心なファンと、ゲストドライバーとの記念撮影。

まとめ

6年ぶりの復活となった今回のハイパーミーティングは、ただの展示会ではなく、クルマを“体感”できるイベントとして大きなインパクトを残した。

最新パーツやデモカー、プロドライバーによる本格的な走行デモ、さらには一般ユーザーが乗って違いを感じられる企画など、チューニング&カスタムの“今”が凝縮された一日だったといえる。
これをきっかけに、再びクルマ好きたちの熱気がサーキットに戻ってくることを期待したい。

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