その車両のことを知るなら、実車を前にして細部まで観察するに限る。
とはいえ、近くにバイクショップがなかったり販売終了モデルだったりするとなかなか難しい……。
そこで、バイク買取も行っているモトメガネがバイクの特徴を紹介!
当記事では車両の特徴を駆け足で見ていく。さらに踏み込んだ車両の詳細に関しては「Motorcycle Fantasy」のYouTubeチャンネルでチェックしてほしい。
今回調査した車両はドゥカティの『モンスター+』だ!!
モンスター+のプロフィール
ドゥカティを代表するネイキッドモデル「モンスター+」が、2026年モデルで大きく生まれ変わった。1992年のケルン・ショーで発表されて以来、独自のスタイルと軽快なハンドリングで支持されてきたモンスターだが、新型ではエンジン、フレーム、足まわり、電子制御などを全面的に見直している。
日本では2026年6月21日に新型モンスター+が発売された。搭載されるのは新開発の890cc・90度V型2気筒エンジンで、最高出力111PS/9000rpm、最大トルク91.1N・m/7250rpmを発揮する。従来型の937ccから排気量を縮小しながら、最高出力は111PSを維持している。
車体にはアルミ製モノコックフレームを採用。燃料を除いた装備重量は175kgで、先代から4kg軽量化された。さらに43mm径のショーワ製倒立フォーク、ブレンボ製4ピストンキャリパー、5インチTFTディスプレイ、6軸IMUを利用した電子制御などを装備する。
バイクの特徴をざっくりチェック!
新型モンスター+は、単なる排気量変更ではない。890ccの新型V2エンジンを中心に、フレームからサスペンション、ブレーキ、電子制御まで車体全体を作り直したモデルである。特に大きな変更が、アルミ製モノコックフレームの採用だ。エンジンをシャシーのストレスメンバーとして利用する構造とし、軽量化と高剛性化を図っている。
一方で、モンスターらしいコンパクトなスタイルは継承。新型では「バイソンバック」と呼ばれるタンク形状や、ダブルCデザインのLEDヘッドライトなどによって、歴代モンスターのイメージを現代的に再構築している。
エンジン

搭載されるのは、新開発の890cc・90度V型2気筒エンジンである。気筒あたり4バルブの水冷エンジンで、最高出力111PS/9000rpm、最大トルク91.1N・m/7250rpmを発揮する。従来型の937ccから890ccへ排気量を小さくしたにもかかわらず、最高出力は111PSを維持。インテーク可変バルブ・タイミング・システムを採用し、低回転域での滑らかさと高回転域での力強さを両立している。

ドゥカティによれば、4000~10000rpmの間で最大トルクの80%以上を発揮する幅広いパワーバンドを持つ。街中で扱いやすく、ワインディングではスポーティな走りを楽しめる特性を狙ったエンジンである。

エンジン重量は54.4kg。ドゥカティ史上最軽量となる新世代V2エンジンで、車体全体の軽量化にも貢献している。従来型で採用されていたデスモドロミック機構を廃止したことも大きな変更点だ。トランスミッションは6速で、ドゥカティ・クイックシフト2.0を採用。アップ/ダウンの両方向に対応する。さらに4種類のパワーモードと、Sport、Road、Urban、Wetの4種類のライディングモードを備えている。
フレーム

新型モンスター+で最も大きく変わった部分のひとつがフレームである。アルミニウム合金製のモノコックフレームを採用し、エンジンを車体構造の一部として利用する。ドゥカティのスーパースポーツモデルにも通じる考え方で、コンパクトな車体と高い剛性を両立させている。

従来型モンスターを特徴づけていた構造から大きく変わった一方、新型ではリアサブフレームにスチール製トレリス構造とテクノポリマー製部材を組み合わせたハイブリッド構造を採用している。
足まわり

フロントサスペンションには、43mm径のショーワ製倒立フォークを採用する。従来型から構成を見直し、スポーティなハンドリングと日常域での扱いやすさを両立する設定としている。
フロントブレーキは320mm径のセミフローティング・ダブルディスク。ブレンボ製M4.32モノブロック4ピストンキャリパーとラジアルマスターシリンダーを組み合わせる。リアは245mm径ディスクと2ピストンキャリパーの組み合わせである。

ホイールは前後17インチで、タイヤにはピレリ・ディアブロ・ロッソ4を採用。サイズはフロント120/70 ZR17、リア180/55 ZR17となっている。リアサスペンションはプリロード調整式のショーワ製モノショック。スイングアームにはアルミニウム製両持ち式を採用する。

電子制御も新型モンスター+の重要なポイントだ。6軸IMUを利用したコーナリングABS、ドゥカティ・トラクション・コントロール、ウイリーコントロール、エンジンブレーキコントロールなどを装備。ライディングモードと組み合わせることで、走行状況に応じて車体の特性を変更できる。
ハンドル・メーター・灯火類
ハンドルまわりでは、スイッチ類を新設計。特徴的なのが、花びらのような形状をした新しいジョイスティック式の操作スイッチである。手元から各種設定を操作できるようになっている。

メーターは5インチのフルカラーTFTディスプレイを採用。16:9のワイドな画面に各種車両情報を表示する。従来型から大幅に現代化された部分である。クラッチは油圧式の湿式多板セルフサーボ/スリッパークラッチを採用。セルフブリーディング・マスターシリンダーを組み合わせている。

灯火類はフルLED化され、ヘッドライトにはデイタイム・ランニングライト(DRL)を装備。ウインカーにはダイナミックターンインジケーターを採用する。ヘッドライトのダブルCデザインも、新型モンスター+の特徴となっている。

日本仕様のモンスター+は、ローシートとローダウン・サスペンションの採用によってシート高を775mmに設定し、足つき性に配慮している。なお、日本市場に導入されるのはモンスター+のみで、標準仕様のモンスターをベースに、フロントカウルとパッセンジャーシートカバーを装備する。

937ccから890ccへ排気量を変更し、デスモドロミックを廃止するなど、従来のモンスターから大きく変わった部分は多い。それでも、軽量・コンパクトな車体でスポーティな走りを楽しむというモンスターの基本的なキャラクターは受け継がれている。伝統をそのまま守るのではなく、エンジンからフレームまで作り直して次の世代へ進んだ。それが新型モンスター+の大きな特徴である。








