往年のCBを彷彿させる伸びやかなスタイリングと、現代的なスポーツ性能を併せ持つリッターネイキッドモデルとして2025年11月に販売が開始されたCB1000F。スーパースポーツ由来の直列4気筒エンジンは低速から滑らかで、アップハンドルによる自然な操作感も魅力だ。ゆったり流す時間からワインディングまで、幅広いシーンで楽しめる包容力を実走で確かめた 。
Tester:横田和彦/桜井つぐみ Photo:関野温

80年代の熱気を現代に伝える、最新スポーツネイキッド
80年代のスーパーバイク世界選手権で活躍していた “速いCB” が我々の前に帰ってきた。それはCB1000Fが発表されたときに感じたことだ。単に外観を往年のマシンに似せただけではない。パワーユニットはスーパースポーツ由来の高性能なもので、フレームや足まわりも現代のスポーツバイクに準拠した構成。さらに先進の電子制御システムを搭載するなど、あの頃の空気感と現代の技術をうまく融合しているのだ。

さらにホンダはエンジンに一手間加え、左右2気筒ごとにわずかにバルブタイミングをずらした。その効果もあって、アクセルをあおると最新の直列4気筒でありながら低回転域で“バララッ”というザラつき感のあるサウンドを響かせる。なかなかニクい演出だ。

またがるとタンクまわりの幅広さから、現代の大型バイクらしい堂々とした存在感が伝わってくる。シートのクッション性は良好。ハンドルの位置は高く、80年代のバイクのようなポジションになる。メーターはシンプルなスクエアタイプ。表示は読み取りやすいが、造形面でもう少し味が欲しいと感じる人もいるだろう。


低速からの出力特性はなめらかで扱いやすいもの。混みあった幹線道路でもストレスが少ない。サスペンションはスムーズに動いて荒れた路面やギャップをきれいに吸収。ブレーキング時のピッチングモーションも自然なので安心して速度調節できるのもよい。また大排気量車らしいエキゾーストノートを感じながら優雅にクルージングするのも、気持ちが良いシチュエーションのひとつだといえるだろう。

ワインディングでペースを上げるときは、アップハンドルを操り、オーバーアクション気味に体重移動するダイナミックなフォームが似合う。
クイックに曲がっていくタイプではないが、しなやかに動くサスペンションとアクセルワークのタイミングを合わせると、想像以上のペースでコーナーを抜けていく快感が得られる。そのときもバイク任せではなく、ライダーがコントロールする余地が残されていることが嬉しい。
もちろん、トルクの厚い低〜中回転域を使い、景色を眺めながらゆったりと流すのも気分が良いということも付け加えておこう。

昔ながらの大型ネイキッドの雰囲気を味わえるCB1000Fは、ベテランから初めて大型ネイキッドを選ぶ人まで、幅広いユーザー層を受け入れる包容力を持つバイクだといえるだろう。

「大柄な見た目とは違い取り回しは軽い!」桜井つぐみ
オフロードバイクを所有しエンデューロレースにも参戦している桜井つぐみちゃん。かわいらしい見た目とは裏腹に、かなりガチなバイク乗りの彼女。そんなつぐみちゃんがビッグネイキッドに試乗した感想は?

「やっぱりアップハンドルは押しやすいですね!」と笑顔の桜井つぐみちゃん。車重も比較的軽いので、小柄な彼女でも取り回しにはあまり苦労しない感じだった。
写真で見るより実車の方が威圧感なく親しみやすい雰囲気が印象的でした。少しお尻をずらせば片足がベタ付きになるので、安心感が高かったです。アップライトなポジションは疲れにくく操作もしやすい。スポーツモードが楽しめました。無理して乗る大型ではなく、自然体で乗れる1000ccですね。今まで私はリッターバイクを所有するのが無理じゃないかと思っていたけれど、このバイクならいけそうだという可能性を感じました!

桜井つぐみ(157cm/42kg)が足付きをチェック!

バーハンドルのグリップ位置は高く幅も広め。低めのシートとの兼ね合いで、レトロ感あるポジションになる。ポジションは上体が起きたアップライトなもの。そのため市街地でも操作しやすく、視界が広くとれるのもポイントだ。
レトロとモダンが融合したディテールの数々









CB1000F スペック
• •全長/全幅/全高:2,135mm/835mm/1,125mm
• 装備重量:214kg
• シート高:795mm
• エンジン型式:水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ
• 総排気量:999cm³
• 最高出力:91kW〈124PS〉
• 最大トルク:103N・m
• ブレーキ形式:前後ディスク(ABS)
• タイヤサイズ(前/後):120/70ZR17・180/55ZR17
メーカー希望小売価格 (消費税込):1,397,000円







