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【北海道・歌志内市】北海道で最も人口が少ない市へ ツーリングで寄りたい名所とグルメスポット5選

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

北海道・歌志内市。北海道好きなライダーですら、通り過ぎることはあっても、立ち止まる人は多くありません。もし立ち寄ったとしても、道の駅でトイレを済ませて、どこかに過ぎ去ってしまうことでしょう。だからといってダメじゃない。そんな歌志内にも良さはあります。無理やりほじくり返して発見した5つを紹介します。

目次

石炭で栄え、閉山とともに火が消えた街

歌志内市を一言で言えば、「炭鉱で栄え、炭鉱とともに人口が減った町」です。戦後の最盛期には人口が約4万6000人もいて、空知有数の炭鉱都市でした。ところがエネルギーの主役が石炭から石油に変わり、炭鉱が次々と閉山。人口減少が続き、現在は約2500人ほどになっています。市としては日本で最も人口の少ない市の一つ。しかも国道も通っていません。

全国的には馴染みがない街ですが、私にとっては第二の故郷のような街です。母方の親せきが多く住んでいたこともあり、幼少の記憶には、活気にあふれた歌志内が刻み込まれています。炭鉱の人たちが入る大きなお風呂に入ったことや、火力の強い石炭ストーブの暖かさが、昨日のことのように蘇ります。

唯一の休憩地「道の駅うたしないチロルの湯」

こんな街にも道の駅があります。その名も「道の駅うたしないチロルの湯」。チロルは、歌志内市が交流を深めていたオーストリアのチロル地方に由来していているらしい。分かりずらい便乗商法です。その名の通り温泉もありますが、スーパー銭湯のような雰囲気。もっと「炭鉱の街」を前面に出すべきだったと思います。

道の駅うたしないチロルの湯

炭鉱街の繁栄を今に伝える「悲別ロマン座」

歌志内唯一と言える観光スポットといえば、旧住友赤平礦業所歌志内礦上歌坑会館(悲別ロマン座) です。もともとは1953年に建てられた炭鉱会社の厚生施設・映画館「上歌会館」で、炭鉱全盛期には映画上映や歌謡ショー、演劇などで賑わいました。

炭鉱閉山後に使われなくなり、一時は廃墟同然になりました。しかし1984年放送のテレビドラマ「昨日、悲別(脚本・倉本 聰)のロケ地となり、劇中の名前だった「悲別ロマン座」がそのまま愛称として定着しました。以前は中に入れましたが、いまは特別な日を除いて外観を見ることしかできないようです。

悲別ロマン座

時代を封印したタイムカプセル「歌志内市夢つむぎ館」

炭鉱都市だった歌志内の歴史を紹介する郷土資料館です。実際に使われていた採炭機械や炭車(トロッコ)、炭鉱長屋の生活用品、昭和の家電などが展示されており、まるで昭和30年代にタイムスリップしたような気分になります。

鉄道ファンなら見逃せないのが、「よみがえる歌志内線」です。本物の列車の座席に腰を下ろしながら、廃線直前の歌志内線の車窓風景を映像で楽しめる体験型展示。まるで列車に揺られながら、かつての歌志内へタイムスリップしたかのような気分を味わえます。

特に体験してほしいのが「なるほど坑内まっくら体験室」です。炭鉱マンたちが働いた坑内の暗闇を再現した展示で、地上ではなかなか味わえない“本当の闇”を体感できます。

炭鉱の仕事は、地中深く掘り進めた坑道で石炭を採掘すること。地下何百メートルにもなると太陽の光はまったく届かず、頼りになるのはわずかな照明だけです。狭く閉ざされた空間で重労働を続ける環境は過酷そのもの。さらに落盤などの事故が起きれば大惨事につながる危険と常に隣り合わせでした。

この展示では、そんな炭鉱労働者たちが日々向き合っていた暗闇や緊張感の一端を体験できます。かつて「炭都」と呼ばれた歌志内の歴史を知るうえで、見逃せないコーナーのひとつです。

歌志内市夢つむぎ館

秋田県の味を受け継ぐソウルフード「なんこ」

「なんこ」は、馬の腸を味噌でじっくり煮込んだ料理です。ルーツは秋田県の鉱山地帯にあるとされ、炭鉱技術者たちが北海道へ移住した際に歌志内へ伝わったといいます。歌志内では馬肉ではなく馬の腸を使う形に変化し、炭鉱マンたちのスタミナ食として親しまれました。家庭ごとに味付けが違って、炭鉱住宅では正月や盆など、人が集まるときによく作られていたそうです。

「家庭料理なら、観光客は食えねーじゃん」と思っていたら、自販機がありました。ご飯にも酒にも合う。秋田県出身の人はもちろん、誰もがハマる歌志内のソウルフードです。

歌志内から移転した人気店「肉の木村」

もともと「肉の木村」は、歌志内で約60年にわたって親しまれてきた老舗の精肉店でした。転機となったのは、数々の飲食店で経験を積んだ3代目店主・木村竜二さんの挑戦です。

木村さんは、惜しまれながら閉店した砂川市の名店「まるとも食堂」の塩ラーメンの味を再現しようと独学で研究を重ね、試行錯誤の末に納得の一杯を完成させました。看板メニューの塩ラーメンは、多くのファンを虜にする人気ぶり。澄んだスープと奥深いうま味が評判を呼び、口コミを通じてその名は広まり、市外から足を運ぶ人も増えていきました。

2023年に長年営んできた精肉店を閉店。現在は砂川地方卸売市場に店を移し、ラーメン専門店として新たなスタートを切っています。かつて精肉店の片隅で生まれた一杯は、多くの人に愛される名物ラーメンへと成長を遂げています。

肉の木村

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