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新品タイヤの“ヒゲ”って何? 切っていいの? 実は重要なのは別のポイントだった

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

新品のバイクタイヤに交換した際、表面に生えている細いゴムの「ヒゲ」のような突起を見て、見た目が気になってしまうという人も少なくないかもしれません。

この謎の“ヒゲ“は、いったい何のために存在しているのでしょうか。

目次

謎の”ヒゲ”は「スピュー」! 製造工程上の副産物にすぎない

バイクはさまざまな消耗品で構成されており、タイヤもそのうちのひとつです。

そんななか、バイクタイヤを新品に交換する際、表面に無数に生えている細い”ヒゲ”のような突起が目に入ることもあります。

ヒゲのような突起は、専門用語で『スピュー』と呼ばれるもので、タイヤを製造する際の空気抜きの跡です。

そもそもタイヤの製造工程では、金型にゴムを押し付けて成形し、熱を加える加硫という作業をおこないます。

その際、金型とゴムの間に空気が残ってしまうとタイヤの内部に空洞ができ、強度や品質の低下を招く原因となるため、あらかじめ金型には細かな空気穴が複数設けられています。

そして、タイヤを成形する過程でそこに余分なゴムが流れ込んで固まったものが、結果としてヒゲのように残ってしまうというわけです。

つまり、スピューは単なる製造工程上の副産物にすぎず、グリップ力を高めるといった特別な機能は一切備わっていないため、無理にハサミなどで切り取ったり引き抜いたりする必要はありません。

そのため、スピューを残したままでも路面との摩擦によって自然に削れてなくなるため、まったく気にする必要はないといえます。

ヒゲの有無よりも気を配るべき「皮むき」の重要性とは?

一方で、新品のタイヤにおいて、スピューの有無よりもはるかに気を配るべきなのが「皮むき」と呼ばれる慣らし運転です。

新品のタイヤの表面は、製造時に金型から外しやすくするための離型剤がわずかに残っていたり、ゴム自体がまだ路面に馴染んでいなかったりするため、滑りやすい状態となっています。

そのため、タイヤ表面を一皮むいて、本来のグリップ性能を引き出すための慣らし運転が不可欠といえます。

適切に皮むきをおこなう最大のメリットは、走行による熱が加わることでタイヤ内部の成分が安定し、ゴム本来の柔軟性とグリップ力が十分に発揮されるようになる点にあります。

くわえて、摩耗して平らになっていた古いタイヤから、丸みを帯びた新品のタイヤに変わることで、ハンドリングの感覚も大きく変化します。

もしも皮むきが終わっていない状態で急加速や急ブレーキ、急なコーナリングなどをおこなうと、スリップして転倒する危険性が高くなるといいます。

また、雨天時はさらに滑りやすくなるため、新品タイヤでの走行はとくに慎重にならなければなりません。

したがって、タイヤ交換直後は急激な操作を避け、約100km程度の距離をゆっくりと走行したり、直線だけでなく緩やかなカーブなどを通じて徐々に車体を傾けながら、タイヤ全体を路面にじっくりと馴染ませたりすることが重要です。

なお、この慣らし運転の期間は、タイヤだけでなく、ライダー自身が新しいタイヤの機敏な操作感に慣れるための大切な時間ともいえます。

まとめ


このように、新品のバイクタイヤに見られるスピューは、製造時にどうしてもできてしまう単なるゴムの跡にすぎないため、無理に取り除こうとする必要はありません。

タイヤを交換した際は、まずは焦らずに皮むきをおこなってタイヤ本来の性能をしっかりと引き出すことが、安全で快適なバイクライフを送るための必須条件といえそうです。

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