2024年は一度お休みした「SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー」ですが、今年は参戦してきました。ツーリングマップル編集長のマスキさんとランデブー、と思っていたら、何と、何と、カソリさんも、同行するとのこと。しかも、ルートの設定もお願いしますと言われて、
「聡ちゃん、困っちゃう~」、
大役をおおせつかりました。何しろ、走行中にミラーを見ればそこに、あの「カソリさん」がいるんですよ。私が決めたルートについて、どう思っているのだろうかと、ドキドキしながら、走った4日間。まずは、初日の千里浜へのSSTR2025本編です。
著・中村 聡一郎(フィネス)/取材協力:SUZUKI
Route!掲載日:2025年8月7日
【5月30日の走行ルート】
STARTは大磯港(神奈川県)。圏央道、関越道で新潟に入り、上越市で日本海へ。能生からは北陸道でGOALの千里浜(石川県)へというルートで走りました。

【プロローグ】
これまで「指定道の駅でのチェックインは早めに」と決めて、出発地に一番近い指定道の駅に必ずチェックインしていました。しかし、今年は、その方針を変更して、「指定道の駅」には寄らずに、まずは関東圏から早めに出ることに決めました。というのも、これまで、「北陸」や「能登」はどこにも寄らずに通過するだけだったからです。
初案は、一気に高速を走って、富山県の「指定道の駅」を目指して、そこからは下道を走るA案。もしくは、少し遠回りになりますが、時間的には問題なさそうだったので、新潟県の十日町市の「指定道の駅」を経由するB案。この2案を、マスキさん、カソリさんにお伺いを立てて、二人の意見を聞いた上で、最終決定をするつもりでした。
しかし、出発の日が近づくにつれて、天気予報が下り坂。そうなると、北ではなく、雨雲とすれ違うように、西へ向かうほうが正解?と思うようになってます。名古屋まで走って、東海北陸自動車道で北上や、もっと西の琵琶湖畔まで走る、など、「指定道の駅」の場所とにらめっこしながら、悩みに悩みます。
結局、最終的に、ルートは当日の「なりゆき」、ということで決着した。


【雨は降る降る、大磯の港に】
5月30日、午前4時。伊勢原市から、「大磯港」へ向かって出発します。予報通りの雨で、しっかりと雨対策をしたはずでしたが、大磯港に着く頃には、すでにずぶ濡れ。風も強くなってきて、先が思いやられます。
大磯港を4時40分に出発。結局、指定道の駅の新潟の「クロステン十日町(くろすてんとおかまち)」を通るルートで、千里浜を目指します。相模川を渡って、茅ヶ崎海岸ICから、新湘南道路、圏央道と、北へ北へ進みます。


ざんざん降りの雨に降られながら、関越道の「高坂SA」に到着です。ここで、カソリさんから、体も冷えたので、「朝食にしましょう」との提案。暖かい料理が五臓六腑に染み渡ります。


雨は降り続き、その中をひたすら走ります。榛名山も赤城山も見えませんが、そんなことは気にしません。とにかく走ります。谷川岳PAで休憩をして、関越トンネルを抜ければ新潟です。


【国境のトンネルを抜けても雨は止まず、日本海でやっと青空を見る】
関越トンネルを出ると、雨は小降りになったものの、まだ降り続いています。塩沢石打ICで高速を降りて、十二峠越えで、十日町市街へ。
午前10時、道の駅「クロステン十日町(くろすてんとおかまち)」に到着。ここで、完走条件のノルマのひとつをクリアして、日本海へ向かって先を急ぎます。




十日町から松代(まつだい)を経由して西へ西へ進んで、上越市へ。市街地を抜けて、日本海に出ると、やっと青空が見えてきました。



日本海の眺めを楽しみながら、途中「道の駅 うみてらす名立」で、ポイントだけ獲得して、午後12時58分、「道の駅 マリンドリーム能生(のう)」に到着。この駅は、完走に必要なもう一つの条件、「指定能登半島地震被災地応援ポイント」に指定されています。「立ち寄り箇所」のノルマはここでクリアしたので、あとはポイント数が「15」に達すれば、完走条件達成となります。




【北陸自動車で新潟県→富山県。富山平野を駆け抜けて能登半島へ】
能生インターからは高速道路で一気に千里浜を目指します。天気はすっかり回復して、朝の嵐が嘘のようです。しかし、段々と風が強くなってきて、富山平野に入ると強い横風に翻弄されます。それでも、残雪をまとった立山連峰の眺めが、素晴らしすぎて泣きそうになります。


もう、時間内のゴールは余裕で確実になってきところで、マスキさんからのリクエストで小矢部砺波JCTから、東海北陸道を南へ進み、あそこへ向かいます。


マスキさんのリクエストに応えたら、北陸道に再び戻って、小矢部川SAで、ポイントのノルマもクリア。あとは、千里浜に時間内にGOALするだけです。


【終わり良ければ全て良し、激動の一日が終わる】
そのまま走っても良かったのですが、ちょっと深呼吸しておきたかったので、道の駅 高松で最後の休憩。バイクを停めると、眩しい太陽がサンサンと。これは、もしかして、夕陽を拝める?
朝の大雨からは予想できなかった光景に、我々3人は「奇跡がおきた」と大興奮です。その、興奮さめやらぬうちに、千里浜なぎさドライブウェイ入口の今浜へ。いつもの公衆トイレ前で、最後のチェックインを済ませて、今回も無事完走です。


さぁ、あとは、「千里浜なぎさドライブウェイ」を走って、ゴールゲートへ向かうのみ。水平線の上には雲がかかっていましたが、海へ沈む夕陽はしっかりと見られました。
大事なことなので、もう一度言います。これはほんと奇跡です。1年分どころか、残りの人生の天気運をほとんど使い切ってしまったのでは?、とも思った一瞬でした。ただ、数日後に、それが事実だったことを知るのですが…




GOALゲートを通過したら、駐車場にバイクを止めて、浜の受付で「完走条件の達成」の画面を見せて、フィニッシャーズバッジを受け取ります。これで、大磯港を出て、約13時間の「SSTR2025」が終わりました。
すっかりと日が暮れた千里浜を後にして、今日の宿へと向かいます。明日からはアフター「SSTR2025」を楽しみます。そちらの話しは次回にお届けします。


【当日の様子はyoutubeでも配信中】
マスキさんが走って、見て、そして感じた「SSTR2025」を「TOURING MAPPLEチャンネル」で配信中です。こちらも是非!



〜僕らは今、旅の途中〜 常に進化を遂げてきたライダーのバイブル
ライダーと共に創る地図「ツーリングマップル」は、ライダーの実走取材によるジャンルも内容も多種多様なコメント情報が特徴です。長きに渡り、旅人の信頼を得ています。文字サイズが大きくなったR版(リング版)は、開きやすく使いやすい仕様です。
また、スマホ用アプリ「Route!(ルート)」では、地図の継ぎ目なく表示や自位置確認、走行ログの記録が可能で、書籍とアプリを併用することで、旅の計画から現地での活用まで幅広く対応できます。メディアサイトでも、旅のノウハウやエッセイ、新しい道路・施設・製品のニュースや、編集部セレクトの動画などが閲覧できます。
この記事では「ツーリングマップル」協力のもと、モトメガネ編集部で記事を再編集。今後もさまざまなバイク情報を取り上げていきます。








