ツーリング先で出会う「絶景」は、バイク旅最大の楽しみのひとつ!絶景の道を走っている瞬間の、自分がその光景と一体になる感覚はたまりませんね。展望スポットに愛車を停めて、美しい風景を見るひとときもまた、至福の時間です。
今回は、そんな場所に出会えるおすすめの「絶景道」を、『ツーリングマップル東北』掲載エリアから、5ルート紹介します。早速見ていきましょう!
著・賀曽利隆
Route!掲載日:2025年6月20日
▶東北 5 selections◀

1.八甲田・十和田ゴールドライン/秋田県・青森県
2.八幡平(はちまんたい)アスピーテライン/秋田県・岩手県
3.鳥海ブルーライン/山形県・秋田県
4.蔵王エコーライン/山形県・宮城県
5.磐梯吾妻(ばんだいあづま)スカイライン/福島県

1.八甲田・十和田ゴールドライン(秋田・青森)
大館から青森に通じる国道103号は「八甲田・十和田ゴールドライン」で知られている。最初に越える峠が絶景峠の「発荷峠(はっかとうげ)」。十和田カルデラの外輪山の峠で、展望台からはカルデラ湖の「十和田湖」を一望する。湖に突き出た中山半島もよく見える。対岸の一番高い山は「御鼻部山(おはなべやま)」(1011m)で、そこにも展望台がある。
峠を下ると十和田湖畔を走り、青森県に入る。日本有数の渓流美で知られる奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)沿いに走り、焼山から南八甲田と北八甲田を分ける傘松峠を越え、青森の市街地へと下っていく。





2.八幡平アスピーテライン
県境の「見返峠」をはさんだ2つの世界はともに絶景だ。岩手県側からは目の前にそびえる岩手富士の「岩手山」(2038m)を見る。
峠を越えて秋田県側に入ると、ゆるくカーブするルートの先の「大深沢(おおぶかざわ)展望台」から、幾重にも重なり合った秋田県側の山々を見る。一番奥には出羽冨士の「鳥海山」(2236m)が見える。県境の駐車場から「八幡平」(1613m)の山頂までは徒歩約30分。山頂の展望台からは360度の大展望を一望する。
八幡平アスピーテラインを下った花輪盆地から見る奥羽山脈の山並みは目に残る。





3.鳥海ブルーライン(山形・秋田)
山形県の酒田から国道344号→国道345号で「鳥海ブルーライン」に入った。「鳥海山」を一気に駆け登り、山形県側の鳥海山登山の拠点、大平山荘前を通る。県境を越えて秋田県に入ると、鳥海山5合目の鉾立。ここが秋田県側の鳥海山登山の拠点。食堂や土産物店、山小屋の鉾立山荘がある。鉾立からわずかに下った地点からは鳥海山の全山が一望できる、絶景だ。
鳥海山を下った山麓には「金峰神社」の御神体にもなっている名瀑の「奈曽の白滝(なそのしらたき)」。国道7号まで下ると象潟。芭蕉の「奥の細道」最北の地だ。





4.蔵王エコーライン(山形・宮城)
山形県の上山から県道12号で「蔵王エコーライン」へ。「蔵王温泉」に通じる県道53号との分岐を過ぎると「蔵王エコーライン」になる。山岳ハイウェイのワインディングルートを登りつめると県境の「刈田峠(かったとうげ)」に到着。ここから蔵王の山頂へ。リフトで登ってもいいし、有料の「蔵王ハイライン」で登ってもいい。
蔵王の山頂からは火口湖の御釜を見下ろし、「御釜茶屋」で名物の「釜かつ丼」を食べられる。「刈田嶺神社(かったみねじんじゃ)」を祀る「刈田岳」(1758m)山頂まで簡単に登って行ける。蔵王エコーラインの宮城県側を下ると「遠刈田温泉(とおかったおんせん)」だ。





5.磐梯吾妻スカイライン(福島)
「高湯温泉」から「土湯峠」へ。「つばくろ谷」の駐車場からの眺めは絶景。谷をまたぐ「不動沢橋」の向こうに福島の市街地が見える。その向こうには阿武隈山地の山並み。「霊山(りょうぜん)」の岩峰群も見える。
さらにコーナーを攻め、高度を上げると、樹林帯は途切れ、荒涼とした風景が広がる。「浄土平(じょうどだいら)」だ。目の前には「吾妻小富士(あづまこふじ)」(1704m)。浄土平からさらに登ったところが磐梯吾妻スカイラインの最高点(1622m)。最高点を過ぎると「双竜辻」、「湖見峠」、「国見台」を通って国道105号の旧道の土湯峠(1240m)に出る。





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この記事では「ツーリングマップル」協力のもと、モトメガネ編集部で記事を再編集。今後もさまざまなバイク情報を取り上げていきます。







