まとまった休みが取りやすい夏季休暇のタイミングを活用して、ツーリングを計画するライダーも一定数少なくないでしょう。
そして、高速道路を走行中に、降りる予定だったICをうっかり通過してしまうことも考えられます。
では、もしもこのような状況に陥った場合、どのような対応が適しているのでしょうか。
目的のICを通過してしまっても、Uターンは絶対NG

夏は強い日差しや高温にさらされるため、ライダーにとって過酷な季節といえるでしょう。
しかし、まとまった休みが取りやすい夏季休暇のタイミングを活用して、ツーリングを計画するライダーも一定数いるかもしれません。
一般的に、ツーリングでは、移動時間を短縮するために高速道路を利用するケースが多くなります。
そんなとき、高速道路を走行中に、降りる予定だったICをうっかり通過してしまうことも考えられます。
では、もしもこのような状況に陥った場合、どのような対応が適しているのでしょうか。
NEXCO東日本は、「転回や後退は絶対に行わず、そのまま走行して次のICで降りる」ことを強く推奨しています。
その理由は、高速道路が一方通行を前提とした構造であり、バックやUターンを行うことは重大な事故につながる危険な行為だからです。
実際に、ICや本線で誤って転回や逆走をおこなったことによる死亡事故の事例は少なくありません。
特に、バイクはクルマに比べて被視認性が低いため、逆走した場合は非常に危険な状況に陥るおそれがあります。
そこで、NEXCO各社では「特別転回」という制度を設けています。
これは、料金所の係員に申し出れば、誤って通過したICから次のICまでの区間を料金の追加なしで転回できるというものです。
ただしこれは、ETCレーンではなく有人の料金所で事情を説明し、許可を受けた場合に限られます。
そのため、ICを通り過ぎてしまった際は、まずは落ち着いて次のICまで安全に走行し、有人料金所での対応を選ぶことが求められます。
「特別転回」できないICもあるので注意

前述のように、目的のICを通り過ぎてしまった場合の対処法として、「特別転回」が挙げられます。
しかし、中には構造上の理由から、「特別転回」ができない場所も存在するようです。
そのため、すべてのICで同様の処置が受けられるわけではない点には注意が必要です。
ただし、だからと言ってその場で転回しようとしたり、元のICに戻ろうとするような行為は避けなければなりません。
国土交通省が公表している「逆走発生の詳細分析」によれば、高速道路で発生する逆走のうち、およそ3割が出口オフランプを通過したあとの「故意の逆走」によるものであると公表されています。
つまり、本線から出口へ戻ろうとして転回し、逆走状態に陥るケースが数として少なくないということです。
逆走によるリスクを改めて念頭におき、安全運転を心がけましょう。
まとめ
バイクでの安全運転において、焦らないことは非常に重要なポイントとなります。
そのため、ICを通り過ぎてしまったり、誤って高速道路へ侵入してしまったりするような場面でも、冷静な判断が求められます。
こうした状況では、無理に転回したり後退したりするのではなく、ルールに従って次のICまで安全に走行することが基本とされています。
また、誤侵入に気づいた場合も、無理な停止を行うことは避け、近くの料金所で係員に状況を伝えることが推奨されています。
落ち着いて、安全な対処を心がけることがライダー自身の身を守ることにつながるのです。








