ホンダのGROMを上手に走らせるライダーのライディングテクニックを紹介します。実際のところ、速く走るためには腕力も反射神経も必要ありませんでした。これを見れば誰もが「サーキットをバイクで走ってみたい」と思うはず。私自身もバイク操作の基本を思い出しました。
まずは安全なスピードで基礎を習得
昨今のバイクは高性能化が進み、市販車でも300キロくらい出るSSマシンも存在します。高性能なバイクで国際サーキットを走ることは誰もが憧れることですが、ビギナーのうちは安全な速度でマシン操作の基礎やサーキットの心得やマナーを学ぶ必要があります。
HRC GROMは楽しく学べる最高の素材
HRC GROMは入手しやすく、楽しく学べる最高の素材です。GROMで安全に速く走ることができるようになって仲間と耐久レースに出るのも楽しいでしょう。上達を目指すなら上手な人を見本にするのが一番。マネしてほしいライダーの走りを解説します。
HRC GROMは、排気量125ccのホンダGROMをベースにしたレース専用バイクで、全国のHRCサービスショップで販売されています。ベースは税込みで50万円弱。ポジションを調整するぐらいですぐ勝負できます。ミッションは4速のGROMと5速のGROMがありますが、4速でも勝負できます。
上手なライダーの走行をマネてみよう
HRC GROMのみで行われる「HRC GROMカップ」は改造範囲が少ないレギュレーションのため、エキスパートもビギナーも同様のマシンでレースを展開します。 一般の方のレースを見ていると「もう少し楽に乗った方が良いな」と感じることがあります。上手なライダーの走りを見てイメトレすれば、これまでよりも速く走れるようになるのではないでしょうか。
リーンインポジションの亀井選手
2020年タカス8耐での亀井選手の走りです。クリップ手前で最大に旋回しています。バイクの移動量よりも多くライダーが先に動く感じです。ライディングフォームも上半身がインにオフセットしていて、いかにも速そうです。
リーンウィズポジションの芳賀選手
新しくなったタカス8耐での芳賀涼大選手の走りです。車両は亀井選手と同じGROMですが、マシンの動きが違います。ライダーの位置がセンターに寄っていて、大きく体を動かさないのが特徴です。速いスピードで旋回し、小刻みにスライドしながら走っていました。
リーンアウトのちなつちゃん
おおわら4時間耐久に参戦した「ちなつちゃん」という最速女子の走りです。全体的に体に力が入っていません。曲がるのがうまく、高い速度を維持してコーナーを立ち上がります。リラックスしたフォームが印象的です。
曲がっている時の速度が速いので、カーブ手前の減速が少なく済み、結果としてコーナーの立ち上がりが早くなります。前後のサスペンションを見ても大きくノーズダイブさせず、 バイクが曲がりたい方向への動きを妨げていません。究極の脱力系ライディングだと思いました。
自分に合った走りを見つければ確実に速くなる!
亀井選手のような全身をインに入れるアグレッシブなライドもあれば、芳賀選手のセンター寄りでマシンスライドを巧みに行うライディングもありますし、ちなつちゃんのリーンアウト気味のリラックスしたフォームもあります。
それぞれのスタイルが異なるので、何が正解とは言えませんが、各ライダーは、何度も走りを繰り返す中で「これだ!」という技術を習得したと思います。しんたろう炎の動画「ライディングポジションでスピードが違う!?リーンイン?リーンアウト?GROMで見る上級者の走り」を見ていただき、自分に合ったフォームを見つけてください。
注目のバイク動画を紹介!
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この記事では、動画「Shintaro.Nakayama 炎のしんたろう」チャンネル協力のもと、モトメガネ編集部で記事を再編集。ジャンル&排気量を問わず、さまざまなバイク情報を取り上げています。