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3万キロ走行のCRF250L サスペンションのオーバーホールを実施!普通に乗って楽しむ人におすすめしたいメンテだった

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

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バイク用サスペンションのプロショップである「テクニクス」は、国内トップレベルの最新設備による質の高いメンテナンスとプロフェッショナルなチューニングをお値段以上のクオリティで提供するだけでなく、ライダーひとりひとりに合わせて街乗りからレース走行まで幅広い要望に応えてくれるサスペンションのプロ集団だ。

今回そのテクニクスで、筆者の愛車であるCRF250L(新車購入4年の総走行距離3万km)の前後サスペンションO.H.(オーバーホール)をしてもらったので、ご紹介したい。

結論から言うと、偏見に彩られたサスに対する自分の無知さを思い知らされた&そこまで古くないバイクでもサスのオーバーホールでこんなに乗りやすさや乗り心地が変わるのか! と驚かされた。

作業してくださったメカニックさま

テクニクス・メカニックの(左)土田さんと作業を担当してくださった(右)木村先生。

いろいろお話を聞きながら学び、愛車のサスたちがオーバーホールされる工程をじっくりと見て知ることができた。

ありがとうございました!

目次

サスペンションをO.H.することは大切な必須メンテだった!

サスペンションのカスタムやメンテナンス、というと普通に乗っている=レース走行などサスペンションをガチで使うことのないライダーにとっては、自分の走り方やスキルでは縁遠いもの……と敷居の高さを感じるかもしれない。

筆者もサスペンションへのアプローチはレベル高き人やガチ勢の人たちのものであって、気にはなるけど林道ツーリングレベルの自分にはまだ不必要なのかな……と、こっそり思っていた。

だが、今回テクニクスでのサスのO.H.を通して、そういった間違った思い込みを大きく正すこととなった。サスのO.H.は特別なことでもなんでもなく「愛車のサスを永く安全に楽しむため定期的に行なうべきメンテナンス」だったのだ。

なにを当然なことをと思う人ももちろんいるだろうが、じつはこのことをきちんと理解していないライダーはかなり多いそうだ。車検のある排気量モデルなら、車検時にショップでチェックされているからというのもあるだろう。

サスのO.H.をするメリット

  • サスペンションメンテナンスすることで、愛車の持つ本来のサス性能が戻ってくる
  • オイルが漏れる原因となるインナーチューブなどの傷やサビ、オイル漏れや外部からの異物侵入を防ぐシール類の傷みや消耗を見つけて対処できる
  • 外さないと気づきにくいサスとボディの接続部のヤレなどを見つけて対処できる
  • オイルやシール類をグレードアップでき、それだけでも乗りやすさや安全性が新車時より向上する

サスはオイルが命!

簡単に言うとサスのO.H.は「サスの消耗品、オイル交換」とともに「サスペンションの状態を新車時と同様レベルに戻す」ということ。サスをサスたらしめるのは、「オイル」なのだ。

オーバーホールすればサスの状態が良くなることは間違いないのだが、テクニクスのO.H.はさらに独自の配合によるハイクオリティなオイルへの交換/サスペンションのプロによる妥協のないきめ細やかな作業/サスに特化したオリジナル専門工具や技術によって、愛車に乗る楽しさを一段も二段も上げてくれる。

それと同時に次回からのサスメンテへの敷居が下がり、サス関連に対する疑問にもしっかり答えてくれるので、サスに対する意識までもガラリと変わるのだ!

新たな命を吹き込み、さらにレベルアップさせられませい!

すべての工程はサス内のオイル状態を最善かつ健全に保つために

サスペンションといっても、The バネ! というバインバインした挙動ではなく、しなやかに少しゆっくりスー・ホフゥと沈んで伸びるもの。ショックアブソーバーがバネ(スプリング)の振動を抑え動きを制御する力=減衰力(スー・ホフゥ)を生み出すのに必要不可欠なのが、粘度のあるサスペンションオイルなのだ。

当然、その大事なオイルが漏れでもしたらサスはスカスカになってしまい、バネの戻りが早すぎてガタガタしたりコーナリング中は地面からふわふわと不安定な挙動になってしまうことも。

なので、漏れる原因となるシール類の状態を悪化させないことが大事であり、そのシール類の傷みの原因になるインナーチューブなどの傷の原因も排除せねば、となる。そしてどんなに漏れを防いだとしても、ショックアブソーバーが圧側と伸び側を行ったり来たり繰り返すことでオイルはどんどん疲弊し、水のようにシャバシャバになってしまうので定期的なオイル交換が必要! となるのだ。

推奨するサスO.H.のタイミング

・2年 10000km毎

→このタイミング目安は、レース走行やコース走行などサスにガリガリ負荷をかける走りを頻繁にやらずに、普段使い/ツーリング/林道走行などを楽しむライダー向き

バラしてしっかりと洗浄しながらパーツの損傷/消耗など状態をチェック

バラしたらまずは目視で状態をチェック。
「あ、小さいサビあるね」
水に見えてただの水にあらずッ。専用のバイオ洗浄水でしっかりとハケ洗いをしたら、いっぱいメガネが洗えそうな大きな超音波洗浄機へジャブン!

油を使用して油汚れを落とすショップやメーカーが多い中、テクニクスではバイオ洗浄液(アルカリ性)を採用。流しても地球を汚さないお水で油を流すので環境問題もバッチリ考慮されているのだ。地球を汚さない上でいろいろな洗浄液を試してコレになったというから、こだわりがサスガだ。

曲がっていると作動不良やタイヤの偏摩耗などに繋がってしまうインナーチューブの曲がりを確認。テクニクスの許容範囲となる基準値は一般よりも厳しいらしい。もちろんクリア!
テクニクスではスプリングの硬さの測定も行なっている。レートについては作業後のワークレポートで報告してもらえるので安心。もちろん問題なくクリア!

オイル劣化度チェック!! 新品と比較してみた

(左)フロント左側の交換前 (中)新品 (右)フロント右側の交換前

右側の方が汚れているのは、右側のフロントサスはスプリングのため。ニオイを嗅いでみたら、新品はツンとしたオイルらしいニオイだったが、交換前の古いオイルはツンがなくなりちょっといいニオイがした。とくにスプリングの摩耗でより汚れた右側のほうがいいニオイだったのが不思議。

汚れているが、3万km走行でこれならキレイなほうだそう。

(左)リア新品 (右)リア交換前

2本でまかなうフロントサスに比べて、入れられるオイル量も少なく1本で踏ん張るリアサスは見た目以上にオイルが劣化しており、最初は泡立っていた。これもいいニオイなのかな? と嗅いだら、馬のうんちのようなニオイだった。

出してすぐのリアのオイルの状態。シャバシャバかつ抜群の泡立ち具合で、木村先生曰く「走ってない状態でもこれだけ泡立っているのはもうダメ」。

安定したダンピング性を得るのに消泡性は大事。オイルの種類にもよるかもだが、劣化しているのは間違いなかった。

リアサスは過酷な条件でがんばってくれているからこそ、メンテ&過酷なリア用に配合されたテクニクスのゴキゲンなオイルを愛車に入れてあげられたことが、地味に一番うれしかった。

点サビ2コ発見! これくらいなら無問題とのこと

インナーチューブには小さく点サビが2こあっただけで、あとはリアともに傷なく状態が良好だったので一安心。しっかりと洗浄後に優しく研磨されてピカピカに。

(左)フロントフォーク (右)リアサス

希望者にはサグ出しサービスも!

バイクのサスペンションの沈み込み量=サグをライダーの体重に合わせて調整するサグ出しを、希望者(車両ごと預けた人のみ)にはやってくれる

ライダーの体重や走行状況に応じてサグを適切に調整することで、より快適な乗り心地や安定したハンドリングとなるので、気になる人はオーバーホールついでに合わせもらうのが吉

もちろんそのままでいい人には、しっかりと元の状態で戻ってくるので安心しよう。

バネの長さ(セット長)や全体の長さ(ショック長)をしっかりとバラす時に測っている。

交換した消耗品はコレ!

今回、初めてのサスO.H.だし完全体にしたいッということで、シール類はすべて交換してもらったが、状態としてはそこまで悪くなったり傷が入ったりなどはなかったので安心した。

(左)フロント新品 (右)フロント交換前

【フロント】
(1)フロントフォークダストシール(外部のゴミ侵入防止)
(2)フロントフォークオイルシール(一番大事!)
(3)ガイドメタル(ヤレは内側をチェック)
(4)スライドメタル(ヤレは外側をチェック)

これはだいぶダメになってしまっているガイドメタルの一例。内側を見ると細かく傷がガサガサとついているのがわかるだろう。

(左)リア交換前 (右)リア新品

【リア】
(1)バンプラバー
(2)シャフトブッシュ(ヤレは内側をチェック)
(3)ダストシール
(4)リバウンドバンパー
(5)O-リング
(6)オイルシール(一番大事!)

CRF250L 気になる価格をドドン!!(2025年6月現在の税込価格)

【作業内容】
●Fフォークフルメンテナンス ◎3万1900円
→分解、組み立て、点検の作業料(オイル・オイルシール・ダストシール・ガイドブッシュ・スライドブッシュ等の消耗品の交換、及びインナーチューブの研磨を含む)
●SKFフォークシールアップデート デュアルコンパウンド ◎6600円

●Rショックフルメンテナンス ◎2万7500円
→分解、組み立て、点検の作業料(オイル・オイルシール・ダストシール・シャフトブッシュ・バンプラバー・ピストンリング・各種Oリング等の消耗品の交換、及びピストンロッドの研磨、ガスバルブの増設加工を含む)

前後サスペンション脱着作業料 ◎2万4200円程度
→車両のカスタム具合いなどにより、多少上下する場合あり

・バイクごと預ける場合は、スペースの都合上予約が必要
・自身でサスを外し、サスだけ送れば脱着作業料はかからないのでお得
・バイクで来店した場合、最寄りの駅までの送迎あり
・バイクで来店した場合、ヘルメットやジャケットの保管あり

*価格や内容は車種により異なるので、電話やメールなどでまずは問い合わせよう。

よりギャップが楽しく、ただ曲がるだけでも気持ちいいフィーリングへ

恥ずかしながら筆者はこれまでサスのO.H.に対して、普通にロングツーリングや林道ツーリングを楽しんだりするぐらいの乗り方なら、購入から年浅いしよほどサスの状態がガコガコと衝撃が酷くなるか、お金に余裕があったら出来たらいいなくらいの高嶺の花メンテだと思っていた。

だが今回、サスのO.H.を体験して、普通に乗って楽しんでいる人こそサスのO.H.をするべき! と痛感した。とくに車検のない排気量モデルに乗っている人! 

サスペンションオイルが劣化して粘度や性能が変化すると、サスペンションの性能が低下して乗り心地が悪くなるだけでなく、コーナリングでの安定性が低下したり、ハンドリングにも影響が出て操作性や安全性にも大きく関わってくる

愛車が車検のない排気量モデルだとバイクを生かすも殺すもオーナー次第なので、エンジンオイル同様にサスペンションオイルの状態にも気を配ってあげたい

O.H.前後で乗り比べてみた

新車購入から4年で3万km。サスO.H.前はサスに特に不満は感じていなかったものの、ここ最近はヒラヒラと駆け抜けていた峠のコーナーで少し気を使うようになっていたり、ちょいガレの路面では前はもっと構えずスイスイ行けてたよな? と感じたりと、自身の体力や感覚が衰えたのかな? と思っていた。

サスO.H.後に走ってみたところ、普段使いではしっとりと乗り心地良く完全にストレスフリーで走れて、コーナリングでは驚くほど路面にグーっと吸い付くのを体感でき、横Gの気持ち良さとヒラヒラする楽しさが戻ってきていた。あと疲れない

そして林道ではギャップの拾い方がとってもふんわりして、ちょいガレダートはスイスイかつ石ゴロのダートでもマシンの挙動が安定してハンドルのブレも段違いに減っていたのだ! サスの挙動が変わるだけで、なんだか少しスキルアップしたかのような錯覚まで起きるほど。いやこれが本来の実力!? とニヤついてみたり。 

とくかく一言でいうと「段違いに乗りやすくなっていてマシンを操る楽しさがより大きくなった」。

オフロードバイクで普段からふんにゃりツーリングを楽しんでいる人は是非お試しあれ! もちろんオンの人にもオススメ。普段使いやツーリングで、サスO.H.前と比べてかなり身体が楽になっていることを帰宅後に気づくはず

オン車乗りのモトメガネスタッフにも乗り比べてもらった

撮影でオフロードバイクでコース走行を数回体験したことがあるものの、普段はオンロードバイクオンリーのモトメガネスタッフ・矢部氏にも、サスO.H.前後で乗り比べてもらった。

サスO.H.前

矢部

段差でも跳ねすぎないし、ふわふわしすぎなくてコーナーも走りやすい。ある程度速い速度域での挙動もドウンって身体に来なくて怖くない。めちゃくちゃこのバイク乗ってて楽だし走りやすいよ! コレ、このままでも別にいいんじゃない?

サスO.H.後

矢部

なにこれ、操ってる感があって楽しい! 乗り心地が素晴らしく良くなってる。いや、前も充分良かったけどさ。路面に貼り付いてる感じでコーナリングが安定してて怖くなかった。

上り下りも粘ってる感じで、スピードが乗ってる状態のガタガタ道も気にならない。段差でもポンっとスタートした時でもバイクがブレずに衝撃をいなしてくれてる感じ。

行ったことなかったけど、CRFに乗って林道に行きたくなった!

今回テクニクスのO.H.でグレードアップした部分がコレ!!

テクニクス独自配合の上質オイルへ

テクニクスが長年の経験から選んだオイルをさらに独自配合したサスペンションオイル(フロント用とリア用)に交換。

ストリートからレースまで、優れた消泡性や温度変化、長期に渡って安定したダンピング維持に貢献してくれるゴキゲンなオイルが、O.H.時にもれなく愛車へと注がれるのだ。

(左)フロント(右)リア

リアショックのガスバルブの増設加工

出来立てのかわいいバルブからガス注入!!

本来ならば消耗品である純正ショックにバルブを増設することで、ガスを注入するだけの工程にできる。無駄に廃棄物を増やさず次回からの工賃も少しお得になるという、環境にもお財布にもやさしいサービスなのだ。

台座もしっかり作られており、きっちりと密閉できるから安心。

オプション:SKFフォークシールアップデート デュアルコンパウンド

CRF250LにハイエンドモデルのSKF デュアルコンパウンドを装着!!

ハイエンドモデル(サイズが限定)のSKF デュアルコンパウンド(税込み6600円)を装着!! 素材が滑りやすいものになっており、よりスムーズな動きへと導いてくれるのだ。

なお、通常のSKFシールは「SKFフォークシールアップデート(税込み5500円)」となる。愛車のサイズが合うならデュアルコンパウンドがよりオススメ。

左の黒いほうが純正、右の緑のほうがSKF デュアルコンパウンド。SKFにはグリスもテクニクスが選んだ良質なものを使用している。

この状態でフォークシールの動きを手で確かめさせてもらったところ、うぉっと声が出てしまうほど純正と比べてSKFの動きが良くて感動した!

有限会社 テクニクス

●住所:埼玉県春日部市下柳 43-1
●TEL:048-795-4423
●営業時間:10:00~18:00
●休業日:GW・夏期・年末年始休業など
*休業日確認(https://technix.jp/calender/)

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