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ジャジャ馬3気筒、XSR900。SP忠男のマフラーで気持ちよく走りがもっと楽しめる!

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

【brand pickup】

目次

ジャジャ馬の3気筒エンジンが
乗りやすく、そして気持ちよく

ヤマハが誇るクロスプレーンコンセプトをベースに2014年に登場した3気筒モデルMT-09。そこにヘリテイジテイストを持たせた外装を与えたモデルがXSR900です。

昨今人気を集めるヘリテイジモデルの中でも、MT-09が誇るスパルタンなスポーツ性をそのまま引き継いだXSR900は、走りとスタイルの両方を求めるライダーたちから絶大な支持を集めています。排気量888cc、並列3気筒のDOHCエンジンは最高出力88kW(120ps)で最高回転数は10,000rpmと、ネイキッドモデルとしてはかなりのハイスペック。しかも車重は193kgという軽さ。この数字を見るだけでも、「かなり速い」バイクだと分かりますよね。

そんなXSR900向けにSP忠男からパワーボックスが登場しました。国内屈指のマフラーブランドとして「気持ちイー!」マフラーを生み出し続けるSP忠男の手が入ることでXSR900の走りはどれほど変化するのでしょう。今回はノーマルマフラーとの比較試乗をお届けします。

まずはノーマルマフラーでXSR900の素性をチェック!

こちらはXSR900のノーマルマフラー装着車。

SP忠男製のパワーボックスの実力を試す前にまずはノーマルマフラーの味付けをチェックします。XSR900のノーマルマフラーはかなり特殊な形状をしています。排気口はスイングアーム根本付近にレイアウトされるイマドキなデザインですが、なんと排気口は車体の真下、つまり地面に向いています。

純正マフラーを真横から見るとこんなスタイル。ボックス形状の独特なスタイルです。

純正マフラーの構造は独特

一般的なマフラーだと排気口は後方や、斜め後方を向いているため、排気音=つまりサウンドは直接耳に届きます。しかし、XSR900では排気口が地面に向けられているため、ライダーは地面に反射した音を間接的に聴くことになります。この点についてはSP忠男の開発スタッフのみなさんも興味深く検証したそう。

驚くことに、純正マフラーの排気口は下向き!

実際に排気音を耳にすると純正ながらもしっとりとした重低音が響くイメージ。走り出してもその印象は変わらず。しかし排気口が真下を向くせいか、もう少しサウンドを楽しんでみたいという欲も出てきます。4気筒と2気筒の良さを併せ持つ3気筒エンジンは、中高回転域でのサウンドが特に素晴らしいのです。ノーマルマフラーでもその片鱗は感じ取れるのですが、もう少しダイレクトに音を楽しんでみたくなってしまうのです。

回すと超過激な3気筒エンジン!

では乗り味についてはどうでしょう。前述した通り120ps を誇る3気筒エンジンは相当にパワフルです。誤解を恐れずに言えば、そのポテンシャルを街中で堪能するのは非現実的であり、かなりアブナイと言っても良いくらい。その分、高速道路をクルーズしたり、中高速コーナーメインのスケールの大きなワインディング、さらに全開走行を楽しめるサーキットであれば、エンジンのポテンシャルを相当に味わうことができます。

しかし街中では1速、2速、3速でも充分なほどスピードが出てしまうので、その性能を使い切るのは無理なレベル。MTもXSRも欧州市場が主戦場とあって、エンジンの味付けも高回転に振ってある印象です。ただし、モード切り替えを駆使すれば、街中でも安全なレベルで3気筒エンジンの旨味を楽しむことができます。

街中で一番乗りやすいのはモード2ではないでしょうか。モード1だとかなり過激な性格です……。

エンジンモードは一番激しいモード1から4まで4段階設定されていますが、3気筒エンジンの良さを味わいつつも、適度に出力特性が穏やかなのはモード2です。SP忠男のパワーボックスもこのモード2をメインのモードとして捉えて開発したそう。実際、ノーマルマフラーであってもモード1ではかなりのジャジャ馬っぷりで、スロットルの開け方にとても気を使いますが、モード2であればそれなりに楽しめるかも、といった印象でした。

ただ、どのモードでも3000回転から5000回転まではトルクの谷をあえて生み出して、盛り上がり感を演出しているそうで、実際に試乗してもそうしたフィーリングを感じ取ることができました。高回転域でドカン!とくるエンジンが大好きな人にとってはたまらない味付けですが、街中や下道のツーリングをメインに考えると、もう少しフラットにトルクが出る方が疲れづらく、そして乗りやすいでしょう。バイクに乗るときはいつでも戦闘モードON!という人はそれで良いのかもしれませんけどね。

独特のマフラーですが、3気筒らしい面白さは純正マフラーでもしっかり表現されています。

いよいよパワーボックスに試乗!

純正マフラーと比較すると集合部がエンジン真下近くに変更されています。これも狙った特性を生み出すためのポイント。

街中を1時間ほど試乗してSP忠男店に戻り、マフラーを交換して再び試乗へ。SP忠男のパワーボックスはノーマルと同様にショートタイプのマフラーですが、エキパイが集合するまでの独立したパイプはノーマルよりも長く取ってあり、さらにエンジン真下にパワーボックスを装着することで低中速トルクを確保。ノーマルでは地面に向いていた排気口は、一般的なマフラー同様に後方へと排気するレイアウトです。

XSR900用パワーボックス。エンジン真下に大きな膨張室を備えていますが、右側からだとほぼ見えないためスタイリッシュ!

サウンドが直接耳に届く心地よさ

エンジンをかけた瞬間にズドン!と響く3気筒らしい重低音。排気口がほぼシートの真下に位置するとあって、ノーマルマフラーでは少し遠くから聞こえていたようにも感じた排気音は、ライダーの耳へダイレクトに届きます。最新の騒音規制に対応しているため、決して爆音ではないのですが、アイドリングでブリッピングすると図太い排気音が心地よく響き渡ります。

マフラー出口はシートの真下。ノーマルマフラーとは違い、サウンドはよりダイレクトにライダーへ届きます。音もワイルド!

街中での扱いやすさは流石のひとこと

エンジンモードをモード2にセットして試乗へ。迫力のサウンドを楽しみながらスロットルを回すと、ノーマルマフラーが演出していたトルクの谷が大幅に変化していることにすぐに気が付きます。3気筒らしい高揚感を残したまま、開け始めから高回転域までフラットにトルクを発生しているので、一気に乗りやすくなった印象です。そこまで速度の乗らない街中の大きなコーナーや曲がり角など、低回転から中回転域を行き来するような状況でも右手の動きと絞り出されるトルクが気持ち良くリンクする、そんな印象です。

最初の試乗の際、ノーマルマフラーではトルクの谷からドカンとパワーが出る美味しい領域を使いたいがために、ついつい無駄に開けたりしてしまっていたのですが、パワーボックスでは常用域での扱いやすさと気持ちよさを重視した味付けです。同じ領域でも、4気筒のようなゴリゴリしたトルク感と、2気筒のような軽快な回転フィーリングをミックスしたような3気筒エンジンの独特な感触を楽しむことができるのです。

加えて、トルクの谷をなだらかに均すことで急に回転が盛り上がってビックリしてしまうような恐怖感も減少。ほとんどのライダーがXSR900に初めて乗るとその速さとレスポンスの鋭さにビックリすると思いますが、パワーボックスを装着すると、良い意味でライダーの緊張感を和らげてくれるフィーリングが生まれているのです。

XSR用のパワーボックスには艶消しブラック仕様もラインナップ。ブラックも渋い。

「バイクとの信頼関係を作ることが大切なんですよ」

SP忠男のマフラー開発責任者である大泉さんは、いつもこう話してくれます。どんなバイクであっても、まずはその点について考える……それはいわばSP忠男に流れる哲学なのです。腕に覚えがない筆者は、XSR900のようなハイスペックのモデルに乗るといつも緊張を強いられるのですが、パワーボックスの装着によってXSR900は少し優しい一面を見せてくれたような……そんな印象を持ったのです。

でも高回転でのイキの良さは健在。これぞ「気持ちイー!!」

いま、優しい「一面」と書きましたが、それには理由があります。フラットなトルク特性によって扱いやすさが増し、乗りやすくなったことは事実です。ただ、それは「一面」に過ぎません。パワーボックス装着車であっても、ショートストロークの3気筒エンジンがもたらす高回転での爽快感は健在。というか、サウンドが直接耳に届くマフラーデザインによって高揚感はさらに増していると断言できます。

そして「扱いやすくなった」とは決してピークパワーやピークトルクが落ちたと言っているのではありません。パワーボックスは、純正と同じ最高出力や最大トルクをキープしたまま、あくまでスロットルの開け始めから高回転域へと至る「過渡特性」に磨きをかけているのです。勘違いしがちなポイントなのですが、「扱いやすいマフラー」=「遅いマフラー」ではないのです。

SP忠男のパワーボックスに限って言えば「気持ちイー!」領域がさらに広がった、そう例えることができるでしょう。街中ではちょっと危ない速度域でしか味わうことができなかった3気筒の面白さが、常用域でも気軽に楽しめるようになる。それこそがXSR900用パワーボックスの真骨頂です。それがどんなものなのかは、ぜひSP忠男が全国各地で精力的に開催する「マフラー試乗会」でチェックしてみてください。「気持ちイー!」の真価とは、誰にでも分かりやすいものですから。

カスタムアピールも抜群、チタンカラーもラインナップ。そのサウンドは試乗会でチェック!

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