バイク用メンテナンススタンド専門メーカー・J-TRIP(ジェイ・トリップ)は、新型エリミネーターオーナーに向けた画期的なメンテナンススタンドパーツを新発売した。
オーナーには周知のことだが、エリミネーターはストリートクルーザーというカテゴリーにありながら、まるでスーパースポーツのようにレーシングスタンドフック(以下:スタンドフック)の取り付けが可能となっている。
そのため、スタイリッシュなスタンドフックを取り付けるカスタムが人気なのだが、ドレスアップ目的だけではもったいない。

今回、J-TRIPが新たに開発したパーツは、このスタンドフックに対応した「エリミネーター専用」のV受け(税込:4,950円)だ。これを同社製のスーパーローロングスタンド(税込:1万5,125円)と組み合わせることで、チェーンメンテやホイール洗車、タイヤ脱着などのメンテナンスが劇的に変わるというエリミオーナー必見のお助けアイテムなのだ。
なお、新型エリミネーターに特化したV受けスタンドを製作しているメーカーは世界中でJ-TRIPだけである(2025年7月現在)。
J-TRIP

大阪府に拠点を置き、「メイドインジャパン」を徹底したバイク用メンテナンススタンド専門メーカー。設計・曲げ加工・穴あけ・溶接・組立まで一貫して自社で行う。
独自開発したメンテナンススタンドは、軽い力で車体を持ち上げられるだけでなく、揺れや衝撃に強い設計。一人でも安定して愛車をリフトアップできる。



J-TRIP代表の森 賢哉(もり けんや)氏によると、整備初心者でも洗車やチェーンメンテ、タイヤ交換などを快適にできるよう開発したとのこと。
製品の仕様や開発経緯について、森氏に話を詳しく聞いてみた。
【J-TRIP代表・森 賢哉】
バイク用メンテナンススタンドの専門家。1998年に同社を創業し、整備性と安全性を追求した製品を開発。自身も国際ライダー資格を持ち、レース活動に積極的に関わる。

「エリミネーター専用 オフセットV受け」開発インタビュー
エリミネーター/レブル250の特殊なリヤまわりに対応

—— なぜエリミネーター専用品を開発したのですか?
森代表:
このメンテンナンススタンドは、もともとエリミネーター・レブル250専用に開発したんです。この2車種はリヤまわりの形状が複雑で、スタンドをかけると車体に干渉するため、従来品(スポーツバイク用スタンド)では対応しづらかったんですよ。そこで2車種対応の専用スタンドを作りました。
Vボルトを活かすオフセットV受け開発

—— エリミネーターはスタンドボルトの取り付け穴が標準装備なんですね
森代表:
そうなんです。カワサキはエリミネーターのようなストリートモデルにもレースの技術を取り入れるんですよね。

森代表:
もともと弊社のエリミ用メンテナンススタンドはゴム受けを使っていたのですが、せっかくだから、エリミのスタンドボルトを活かした製品を作ろうと思いました。
それがオフセットV受け(型番:JT-107SV2)です。

—— オフセットさせた理由は?
森代表:
サイレンサーとの干渉を避けるためですね。この点はけっこう苦労しました。

自分でメンテしたいライダーが増えている⁉
—— 同製品のターゲットは整備初心者とのことですが、その理由は?
森代表:
昔は簡単なメンテナンス、たとえばチェーン調整などはショップ任せのライダーが多かったでしょ。でも今は「自分でやってみよう」という整備初心者が増えましたね。
バイクの価格が上がったからでしょうか。「がんばって買った愛車だから、手をかけてあげたい」って気持ちが強くなっているようです。
—— 時代ともにライダーの意識が変わった?
森代表:
そうですね。愛車がかわいくて仕方がない、というライダーが増えています。エリミネーターやレブル250オーナーをはじめとした近年のネオレトロバイクのユーザーにその傾向が強いですね。
メンテナンスは愛車との会話みたいなものです。でもチェーン調整やホイールの清掃、タイヤ交換ってバイクを浮かせないと難しいじゃないですか。そうした背景があって、今回新製品を開発しました。
「レーシングスタンド」ではなく「メンテナンススタンド」
—— メンテナンススタンドがとくに活躍する整備は?
森代表:
チェーンの張り調整ですね。サイドスタンドだけでチェーンアジャスターを左右ピッタリに合わせても、車体が傾いていると、アクスルシャフトを締めたときにズレてしまうんです。
それに、チェーンは均等に伸びず、たるみが大きい/小さい箇所があります。ホイールを回してたるみが小さい箇所を見つけて、そこで張り具合を調整するやり方が基本です。サイドスタンドではなかなか大変な作業ですよね。

でも後輪を浮かせれば、それらの作業はスムーズに行えます。こうしたメンテナンスに役立つ製品を我々は開発しています。だから商品名も「レーシングスタンド」じゃなく「メンテナンススタンド」なんですよ。
ボルトも『魅せるパーツ』のひとつ
—— J-TRIP製のスタンドボルトも販売されていますね?
森代表:
今回はBabyFaceさんのスタンドボルトを使って撮影していますが、J-TRIPもスタンドボルトは販売しています。でもウチではスタンドボルトは「おまけ」って感覚なんです笑。J-TRIPのV受けは他メーカーのスタンドボルトでも合うように設計していますから、ファッション感覚で好きなメーカー品を使ってください。そして、愛車のチェーンや足まわりをキレイにメンテしてあげてください。「オシャレは足もとから」ですからね。
誰でもカンタンに愛車のリフトアップが可能
森代表:
弊社のメンテナンススタンドは機能最優先で設計しています。軽い力でリフトアップできることはもちろん、愛車を立てた状態で大きな力を加えてもビクともしない安定性はぜひ体感してほしいですね。詳しくはJ-TRIP公式Youtubeにて配信しています。ぜひチェックしてみてください。

製品仕様


タイヤのリフトアップ量は約7cm。スタンドをかけた状態で後輪を取り外せるベストな高さを追求している。
これ以上のリフトアップ量にすると非常に重くなって一人でのリフトアップが困難になるとのこと。本体重量は約4kgで片手でカンタンに持ち運びできる軽量タイプだ。


【エリミネーター/レブル250専用 V受け】
税込価格:4,950円
【スーパーローロングスタンド】
税込価格:1万5,125円
カラー:レッド、ホワイト、ブラック
【編集協力:有限会社 森製作所 J-TRIP】








