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愛車と愛用品を錆からプロテクト! 冬眠対策から、バイクを多数所有しているライダー、そしてアウトドア愛好家も注目「錆ニック」

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

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目次

長期間乗らないバイクへの追加のメンテナンスとして

残暑の厳しい9月が過ぎ、ぐっと気温が下がり始める季節になると、北海道や東北、北陸あたりのライダーはそろそろ冬支度を考え始める頃。降雪の少ない地域のライダーでも乗る機会が減るという方は多いかもしれない。

また季節に関係なく、多数バイクを所有しているライダーは、おのずと乗る機会の少ない「冬眠状態」のバイクが出てくるはずだ。

そんな長期間乗らないバイクの事前メンテナンスといえば、洗車をしてバッテリーの端子を外し、空気圧を調整し、ガソリンを満タン、各部へのオイルアップといった感じだろう。しかし「錆」に対する予防を行なっているライダーは意外と少ないはず。そこでぜひ試してもらいたいのが、今回紹介する「錆ニック」である。

長期間乗らない場合は、ガソリン満タン、空気圧調整、各部へのオイルアップが定番。
そこに錆ニックを追加すればいざ乗る時に錆で気分が落ちることもないはず。

気化性防錆剤が水分と酸素をシャットアウト

この錆ニックは一見、普通の包装紙のような茶色い紙なのだが、紙表面に気化性防錆剤という特殊な薬剤が塗工されている。対象物をその紙で包むと防錆成分が被膜を作り、錆の元となる水分と酸素をシャットアウトし、錆を防いでくれるという仕組みだ。本来は業務用に流通しているものを、使いやすいサイズに一般化されたのが、この製品なのである。

錆ニックは伝票のようにじゃばらになっており、好きなサイズに切って使用できる。

錆ニック バイクパーツ用 20枚入り(KPB001B)
材質:防錆紙(クラフト)
寸法:210mm×228mm(最大210mm×4.5m)
防錆有効期間:包んで使用する場合:6~12ヶ月程度、同梱して使用する場合:12~36ヶ月程度
対応金属:高効果:鉄鋼、銅、黄銅(真鍮)、りん青銅/効果あり:ブリキ、クロム、ニッケル

悪影響があるため使用不可:亜鉛
価格:オープン(実勢価格:1500円前後)

様々なサイズに切り取れるので、小さなものから大きなもの、長い物まで自在に包むことができる。
気化性防錆紙を図解したもの。金属の表面に被膜を作ることで、水分と酸素をシャットアウトするのだ。

包むだけではなく、車体へ直接施工することも可能

錆ニックは、入手しにくいスペアパーツを包んでおいたり、カスタムして外したノーマルパーツを梱包したり、また予備のボルト類やキャブレターのジェット類など、ケースに同封することで錆を予防することが可能だ。

海外製の貴重なカスタムパーツは、入手困難なので絶対に錆びさせたくない。
錆ニックは小さく切り分けることができるので、すぐに梱包できる。
こういった長いパーツでも、長く切って巻きつければいいので施工は簡単だ。

基本的にはパーツを包んで保管し、錆を予防するのが一般的な使い方だが、冬眠などで長期間バイクを動かさないのであれば直接車体に施工することも効果的だ。例えば、一番錆びやすいブレーキローターやエキゾーストパイプ、フロントフォークのインナーチューブ、ステップ周り、キャリア、キックアームなどなど、旧車になればなるほど錆びやすいパーツは車体のあちらこちらに散見できる。

また工具も同様。スパナ、レンチ、タイヤレバーなどクロームメッキが施された工具にも防錆効果がある。プライヤーなどは使いたいときに錆びていて開きが悪いことも多いので、とくに錆ニックで包装しておきたい。工具は出番よりも眠っている期間のほうが長いから、お気に入りの工具は錆ニックで防錆したいところだ。

バイクで一番錆びやすいところといえばこのブレーキローターだろう。
パーツクリーナーで汚れを落とし、乾かしてから錆ニックを施工。
キャリパーごと包めば錆びる心配はない。
フロントフォークのインナーチューブは、傷がつくと点サビが発生しやすい。
フォークブーツが破損していると傷が入り、錆が進行するとフォークがうまく作動しなくなってしまう。
このバイクの場合は錆ニックを一番小さいサイズに切って、2枚で施工するだけだった。
旧車やブーツのない車両は、ぜひとも施工しておきたい。
エキパイのシリンダー側は、一番高温になるため非常に錆びやすい。
錆ニックを小さく切って巻いておけば錆の進行が防げる。
オフロードバイクのステップ周りは、塗装がはがれ、水分も多くつく場所なので錆びやすい。
こうして包んでおけば、錆が防げ、錆びていても進行を遅らせることが可能だ。

全国の2りんかんでゲットできる!

GAOニシカワ氏のアウトドアテイストあふれるイラストがとても素敵だ。

錆ニックは楽天をはじめ通販サイトなどで購入が可能。さらにGAOニシカワ氏の魅力的な描き下ろしイラストをパッケージに使用した「バイクパーツ用」が、バイク用品店「2りんかん」全店にて発売中!近くに店舗があるライダーはすぐにでも入手したいところだ。

大工道具やDIY道具にも使える

近年は自宅でDIYを楽しむ人も増えているが、そんな時にも錆ニックは使える。ノコギリ、ノミ、カンナ、金槌、釘、ボルト、ナット、ステーなど、錆びやすいものを挙げたらキリがないほど。大工道具の刃物は基本的に鉄やステンレスの物が多いので、濡れて少しでも放置するとあっという間に錆びてしまう物も多い。例えばノコギリなどの長めの物でも、錆ニックは蛇腹状につながっているので、包みやすいだろう。

工具同様、大工道具も使っているより眠っている時間のほうが多い。
錆ニックはあらゆるサイズに切って使えるので、どんな形状でも包みやすい。

こだわりのキャンプギアを錆から守る!

昨今はバイクでキャンプに行くというライダーも増えているが、実はキャンプ道具の防錆にも効果的なのだ。ナイフ、フォーク、スプーン、クッカーといったステンレス製品はもちろん、最近はこだわりの調理道具として極厚鉄板や、鉄のフライパン、鋳鉄のスキレットやダッチオーブンを持っているキャンパーも多い。こういった調理器具は高温にさらされることになるので、非常に錆びやすく、夜中に外に出しておくと夜露によって翌朝にもう錆びが付着していることも珍しくない。しかし、しっかり洗い、乾燥させてからこの錆ニックで包んでおけば、翌シーズンに使うときに錆だらけでステーキが焼けない、なんていうことにはならないだろう。また錆ニックの場合は防錆油などでベタベタにする必要がないのもメリットだ。

筆者愛用の鉄の鍛造フライパン。焚火の高温にさらされるので、少しでもメンテナンスを怠るとすぐに錆びてしまう。
錆ニックは様々なサイズで切り取れるので、複雑な形状のフライパンでも問題なく包める。
ガソリンランタンのジェネレーター部分は、真鍮でできたものが多い。
ガソリンを気化させる大切なパーツだが、高温になるので錆びているケースも見受けられる。
こうしてジェネレーター部分に錆ニックを巻いておけば、緑錆を防ぐことができるだろう。
錆ニックは非鉄系金属にも有効なので、使用範囲はかなり広い。

釣り道具にも効果的

釣りのフィールドは川(上流・中流・河口)、湖、池、海など様々あるが、一番道具が錆びやすいのは、もちろん塩分のある海釣りだ。とくにコーティングがされていない釣り針は顕著で、メンテナンスを怠ると1回の釣行で使い物にならないぐらい錆びる事例も少なくない。リールやロッドは必ず水洗いしてから保管するが、数の多いルアーの場合は、釣行前にボックスをチェックするとフックがボロボロになっていることはよくある。

アルミやジュラルミンを多用しているリールは水洗いすれば基本的には錆びないが、
貴重なオールドタックルは鉄を使っていることもあるので、錆ニックで包んでおけば安心だ。

そんな場合はルアーボックスの底にこの錆ニックを敷いておけば、針先のシャープさは持続されることだろう(もちろん洗って塩分を抜き乾かすことが条件)。またオールドタックルと呼ばれるような、価値のある骨董品的なリールなどは、鉄のパーツを採用していることも多いので、積極的に錆ニックで包んで保管しておきたいところだ。

海用のルアーはフックがすぐに錆びてしまうが、真水で洗って乾かし、タックルボックスの底に錆ニックを敷いておけば
フックが錆びることも少ない。錆ニックを敷く場合は無地側をルアーのほうへ。

錆ニックで道具に愛着が湧くとエコロジーにもつながる

バイクの冬眠対策、用品保管、メンテナンス工具、キャンプ用品、釣り具、そしてDIY用具と実に広い範囲で使える錆ニック。道具が錆びないということは、長く使えその道具に愛着が湧くということ。するとその道具とオーナーの間には物語や思い出が生まれ、ひいてはそれがエコロジーへもつながっていく。そういった観点で、錆ニックはバイクやアウトドア、DIYを趣味にしている人間にとって、なくてはならない必需品と言っても過言ではない。


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