大排気量高出力モデル、特にフルカウルスーパーバイク系で言えることなのだが、フルカバードされていることや、そもそもハイカロリーエンジンを搭載していることもあり、ライダーの下半身を襲う”熱問題”は深刻なものであり、実際に内ももに火傷を負ってしまったという話も耳にしたことがあるほどだ。
そのような中、様々なライディングギアを手掛けている『フラッグシップ』からハイカロリーバイクオーナーの悩みを解決してくれる新商品『フトモモヒートガード』が登場した!

大型スポーツバイクオーナーの悩みを解決!
WSBKのホモロゲモデルをはじめ大型フルカウルスポーツバイクのオーナーならではの悩みとして、走行時にライダーが受ける車両からの発熱というものがある。
それはかなりの高温であり、知人からスーパーバイクモデルで夏の渋滞にはまった際に内ももを火傷してしまったと聞いたことがあるし、年間50台以上のバイクの試乗インプレッションを行っている私自身、スーパーバイクに触れる際にはいつも熱さに耐えている。
そのような中、ライディングジャケットやパンツ、グローブ、シューズさらにバッグ類など、これまで数多くのライディングギアを手掛けてきた老舗ブランド『フラッグシップ』から『フトモモヒートガード』というアイテムが登場した。
これは普段使用しているライディングパンツの外側に巻き付けて使用することで、バイクからの熱を遮断するというものだ。
ライディングパンツの外に巻き付けて使用するものは、これまでにもニープロテクターがあったが、それは膝をガードするものであり、車両からの熱対策としては不十分だったのに対して、フトモモヒートガードはピンポイントで車両の発熱対策のためのアイテムだということ。
その効果を知るために、フトモモヒートガードを実際に使用しテストを行うことにした。



いざ装着!片足だけ装着して効果を探ってみる
今回のテスト用のために用意したのは、イタリアが世界に誇るスポーツバイクの名門、ドゥカティから最新フラッグシップスーパーバイクであるパニガーレV4Sだ。
レースで勝つために生み出されたパニガーレV4Sはこの上なく高い運動性や、ハイパフォーマンスエンジン、他のメーカーを圧倒するほどの最新電子デバイスなどでパッケージングされており、鬼に金棒、向かうとこ敵無しの最高の一台である。
だがしかし、やはり走行中の車体からの発熱はかなりのものだ。ある程度のペースで流している分には良いのだが、ここぞとばかりにスポーツライディングを楽しむと、216馬力もの出力を誇るハイカロリーエンジンの熱は相当なものとなりライダーに伝わってくる。
今回のフトモモヒートガードを試すには適しているに違いない。走行前と走行後の表面温度を計測しつつ、フトモモヒートガードの有無でライダーが受ける印象は異なるかを検証することにした。



念のため装着したフトモモヒートガードと非装着側の内もも部分の熱を計測する。当たり前だが約31度とほぼ一緒だ。

熱対策として効果あり! それ以外にもメリットを感じる!!
フトモモヒートガードを利用して感じたことから記述していくと、まず着脱が簡単であることが挙げられる。ベルクロでセットするだけであることに、装着前は外れることはないかとやや心配していたがまったく外れてしまうような気配はなく、ズレ止めもかなり効いているので一度ふとももに巻き付ければライディング中はなんらストレスを感じることは無かった。
ややきつめに巻き付けると、ほどよい締め付け感を得られ、個人的にはその感触も良かったし、さらに付け加えるならば、フトモモヒートガードの表面がスエードとなっていることで、車体をホールドしやすいというメリットも得られた。
高速道路を使い約1時間程度走った。車体からの発熱は時折とても高温になる。フトモモヒートガードはまったく熱が伝わってこないかと言えばそんなことは無いのだが、非装着側から伝わってくる熱と比べたらその差は大きく、高い効果を感じることができた。
むしろふともも部分の熱対策ができたことで、ふくらはぎ周辺の熱が気になってきたが、それも対処するのは贅沢な話なのかもしれない。
なお、今回のフトモモヒートガードのテストの際に併用したライディングパンツは、同じくフラッグシップが手掛けている『エスフォーライドパンツ』で、ストレッチメッシュ素材を主に使用しており、走行時には心地の良い風抜けを得られる上に、うちもも部分にはスエード素材を用いて、ヒートガード機能を持たせるものだ。
フトモモヒートガードとエスフォーライドパンツは、車両が発する高温に悩んでいるライダーにピッタリの装備となる。組み合わせて着用すればより効果的だ。
夏は車両からの発熱対策、冬は寒さ対策としても利用できるであろうフトモモヒートガード。愛車の高温で悩んでいる大型フルカウルスポーツモデルやスーパーバイクオーナーは是非お試しあれ!





(編集協力:株式会社フラッグシップ)

今回のテストで使用したドゥカティ・パニガーレV4Sは、ドゥカティにおける第7世代のスーパーバイクモデルだ。「誰もが速く走れる」というコンセプトのもとに開発され、エンジン、フレーム、スイングアームなどすべてにおいて刷新されている。車両税込価格:4,141,000円。








