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間違えると危険!ETC利用時に“止まる”スマートICの意外な落とし穴とは?

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

高速道路の料金所といえば、ETCレーンを使えばそのまま通過できるのが当たり前という感覚を持つ人も多いのではないでしょうか。

ところが、「スマートIC」と呼ばれるETC専用インターチェンジでは、ETC車でも開閉バーの手前で一時停止が求められることがあります。

では、なぜスマートICでは止まるように指示されるのでしょう?

目次

必ずとまらなくてはならないETC専用の「スマートIC」

ETCを使って高速道路を利用する際、料金所で停車する必要がないことは広く知られています。

しかしながら、一部のインターチェンジでは、ETC利用であっても例外的に「一時停止」が求められるケースが存在します。

その代表例として挙げられるのが、いわゆる「スマートIC」と呼ばれる料金所です。

スマートICとは、高速道路本線に隣接するサービスエリアやパーキングエリアなどに接続された簡易構造のインターチェンジで、ETC車載器を搭載した車両のみが利用できる仕組みになっています。

では、なぜスマートICでは通過のときに停車を求められるのでしょうか。

それは、スマートICでは、開閉バーの手前で停車したうえでETC車載器と道路側のアンテナとの間で通信のやり取りをする必要があるためです。

そのため利用者は、ETCでも、必ずしもノンストップで通行できるとは限らないことを覚えておきましょう。

さらに、スマートICには設備や立地に由来するいくつかの制約が存在します。

一部のスマートICは大型車の通行に対応していないため、中型・大型トラックなどは利用できない場合があります。

また、24時間利用できるとは限らず、夜間帯のみ利用可能な時間限定型や、入口・出口のいずれか一方にしか対応していない片方向型の運用も見られます。

このように、スマートICは便利な一方で、通常のICとは異なる運用ルールや制約があるため、利用時には事前に施設情報を調べる必要があります。

このほか、現地の案内表示をよく確認したりしておくこともトラブルを防ぐためには効果的です。

制約もあるスマートIC、なんのために導入されたの?

上述したように、スマートICは一部で大型車の通行が制限されていたり、利用時間が限られていたりと、通常のインターチェンジとは異なる制約があるのが現実です。

それにもかかわらず、全国各地でスマートICの導入が進められているのはなぜなのでしょうか。

その理由のひとつに挙げられるのが、高速道路の利便性を地域住民や観光客に対して幅広く提供するという目的です。

これまで、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアは、高速道路を走行するドライバーのみが利用できる施設になっていました。

そこで、スマートICを併設すると、一般道からもサービスエリアやパーキングエリアにアクセスすることができるようになります。

その結果、地域住民や観光客がサービスエリアやパーキングエリアの飲食店や土産物店を気軽に利用できて、高速道路の施設がより身近になることが見込まれます。

たとえば、地元の住民がドライブがてらサービスエリアのフードコートで食事を楽しんだり、観光客が土産物を買いに立ち寄ったりと、これまでとは異なる形での活用が広がりつつあります。

さらに、ドライバーにとっては休憩や買い物といった目的だけでなく、「ちょっとした気分転換」や「カーライフを楽しむスポット巡り」といったレジャーの選択肢が増えたことも、スマートICの恩恵といえるかもしれません。

また、最寄りのインターチェンジが遠かった地域では、スマートICが整備されることで高速道路へのアクセスが容易になり、移動の効率化に貢献するケースがあります。

国土交通省はスマートICの整備について、「高速自動車国道の有効活用」や「地域生活の充実」「地域経済の活性化」を推進するため、としています。

つまり、スマートICは単なる高速道路の出入り口という役割を超えた社会的意義が期待されているといえます。

このように、スマートICは、一時停止や利用制限といった制約が多いものの、高速道路をより便利に、そして地域と結びつける新しいインフラとして全国で整備が進んでいます。

このスマートICの制約を理解し、案内に従って活用することで、カーライフをより充実させることができるかもしれません。 

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