農業や林業が盛んな地域では、普通の道路と混在する形で農道と林道が整備されていることがあります。
農道や林道は、一般的な道路とは異なる特徴を持っており、それぞれの道路の管轄や用途によって異なる注意が必要です。
これらの道路を利用する際には、事前に道路の特性を理解しておくことが大切です。
農道や林道が一般的な道路とどう違うのか、詳しく見ていきましょう。
農道や林道は普通の道と違う！
農業や林業が盛んな地域に行くと、農道や林道といった道が整備されていることがあります。
これらの道は、一般的な交通を目的とした道路とは異なる特性を持っています。
では、農道や林道は、どのような点で特殊なのでしょうか。
農道と林道の管轄の違い
一般道と農道や林道の違いのひとつは、その管轄にあります。
一般道は国土交通省が管轄し、整備しています。
一方、農道は、農業活動を円滑に行うために整備された道路で、農林水産省が管理しています。
農道は、土地改良法や地域再生法に基づく事業によって造成され、農業用地に関連した道路として設置されます。
これらの農道は、トラクターやコンバインなどの農業機械が圃場間を移動するのをサポートする役割があります。
また林道は、林業活動や森林整備のために設けられた道路で、森林・林業基本法に基づいて整備され、林野庁が管理しています。
このように、農道と林道はいずれも特別な管理体制に基づき、農業や林業という特定の目的に応じた道路として、非常に重要な役割を果たしています。
農道は封鎖されることがある！
農道や林道を通行する際に注意すべきポイントの一つとして、これらの道路が一時的に封鎖される可能性があることが挙げられます。
農道については、農作業のために通行規制が実施されることがあります。例えば、耕うんや播種、収穫といった農業機械が多く行き交う時期には、農道を利用する際に通行の制限がかかることがあります。
また林道は、林道の管理者が一般車が通行してもよいか否かを判断しています。林道は森林資源の管理や伐採作業が行われることが多いため、通行が制限される場合があります。
農道や林道を通行する際には、事前に通行可能かどうかを確認することが大切です。
特に林道は、急な天候の変化や災害などにより通行が難しくなることもあり、事前の確認が不可欠だといえます。
せまい農道や林道など通るときに気を付けるべき点
農道や林道は、農林業を円滑に行うことを目的に整備されており、その道路幅は一般的な道路よりも幅が狭い場合があります。
そのときは、通常の道路を走行するとき以上に注意が必要です。
では、細い道を通るときは、どのような点に気を付ける必要があるのでしょうか。
狭路の注意点
まず農道や林道で気を付けたいのは、路肩により過ぎないことです。
これらの道路は、一般的な幹線道路などとは異なり、路肩が崩れやすい状態にあることがしばしばあります。
中には、雨や風による浸食の影響などにより、林道の路肩が崩壊している事例もあります。
このような、農道や林道の不安定な路肩を走行することは、路肩の劣化を早めるだけでなく、路肩の崩壊に巻き込まれて車両がバランスを崩すなどの危険があります。
特に夜間では、路肩の劣化に気づきづらいため、あまり路肩に寄りすぎず走行することが無難と言えます。
傾斜のある狭い坂の注意点
また、特に林道には傾斜が急で、道幅が広くない坂道が存在することもあります。
このような坂道で対向車と行き違うときには、原則坂を登っている車両が優先となることを理解しておくと通行がスムーズになるかもしれません。
これは、坂を下る車両の方が停車後に発進しやすいことが理由の一つとされています。
坂を登る車両が停車し、発進する場合はブレーキを緩めると同時にアクセルを開ける必要があり、手順が複雑であるほか、発進時に後退し、最悪の場合事故を起こす危険もあります。
一方、坂を下る車両が発進するときは、ブレーキを緩めるだけで済むため、余裕をもって発進することができます
とはいえ、坂を登る車両の側に待避所がある場合は、坂を登る車両がその待避所に入って対向車に道を譲ることが無難とされています。
また、上述の優先関係はあくまで原則であり、実際には状況に即して判断する必要があります。
片側が崖になっている道の注意点
そして、片側が谷になっている道では、対向車が来た場合、谷側を通る車両が安全な場所に停止し、道を譲ることが求められます。
このような道では、一歩間違えると転落の危険もあるため、慎重な運転が必要です。
まとめ
農道や林道は、一般的な道路と異なる特徴を持ち、通行時には特別な配慮が必要です。
管轄の違いにより、通常の道路にはない通行の制限があるおそれや、道路の幅が狭く、曲がりくねった道を通る可能性があります。
農道や林道を利用する際には、その道路特有のルールや注意点を理解し、安全運転を心がけることが重要です。
