025年4月に導入された「新基準原付」からおよそ1年が経過しました。
排ガス規制への対応により従来の原付一種は生産終了へ向かい、新しい原付へと世代交代が進んでいます。
そんななか、注目されているのが「従来モデルとの価格差」です。
新基準原付は本当にお得なモビリティなのでしょうか。
余裕あるエンジンにより燃費や登坂性能が向上

2025年4月に新基準原付が導入されてからおよそ1年が経過しました。
そんななか、生産終了により消えゆく従来の原付一種と新基準原付との価格差が大きな焦点となっているようです。
では、新基準原付はお得なモビリティといえるのでしょうか。
まず、新基準原付は従来の原付一種よりも走行性能が向上する傾向にあります。
実際にホンダが製造する従来型の「スーパーカブ50」と、新基準原付である「スーパーカブ110 ライト」を比較してみましょう。
まず、スーパーカブ50は最高出力3.7ps/最大トルク3.8Nmというスペックです。
これに対し、ベースに原付二種を採用したスーパーカブ110 ライトのパワートレインは、最高出力4.8ps/最大トルク6.9Nmを発揮します。
また、ヤマハの「ジョグ」と新基準原付の「ジョグ ワン」を比較しても、同様の傾向が確認できます。
従来のジョグは、最高出力4.5ps/最大トルク4.1Nmという性能を持っている一方で、ジョグ ワンのパワートレインは最高出力4.8ps/最大トルク7.7Nmへと出力がコントロールされています。
このように、新基準原付はトルクが増したことで発進時の加速もスムーズになり、交通量の多い道路でも周囲の流れに乗りやすくなっています。
一方で、こうした走行性能の向上にともないベース車両が大型化するため、初期費用となる「車両本体価格の上昇」が、これらのメリットに見合うのかが焦点となります。
車両の購入価格は従来の原付一種に軍配が上がる

実際、新基準原付は125ccクラスの車体をベースにしているため、購入価格が高くなる傾向にあります。
たとえば、ホンダのスーパーカブ50の新車価格は24万7500円に設定されていました。
これに対し、新基準原付であるスーパーカブ110 ライトの価格は34万1000円に設定されており、従来の原付一種と比較すると、購入時に支払う金額が9万3500円も増加することになります。
ヤマハのジョグについても、同様の価格差が生じています。
従来のジョグの新車価格は18万1500円という手頃な設定で販売されていました。
しかし、新基準原付であるジョグ ワンの価格は25万9600円に設定されており、従来モデルとの間には7万8100円という大きな差が存在しています。
そのため、購入費用が125ccクラスと同等になるという事実は、予算を抑えたい利用者にとって無視できない懸念材料となります。
長期間乗り続けることで燃費の良さや耐久性の高さが活きてきますが、初期投資の負担は確実に大きくなります。
購入を検討する際は、車両の価格差と性能の向上分をどのように評価するかが重要なポイントとなります。
従来の原付一種は非常にコンパクトに設計されており、狭いスペースでも容易に駐車することが可能でした。
しかし、新基準原付は全長や全幅が拡大しており、自転車に近い感覚で取り回すことが難しくなっています。
特に都市部のマンションや駅前に設置されている駐輪場では、駐車ラックの幅や通路のスペースが狭く作られていることも少なくありません。
そのため、もし現在利用している駐輪場が新基準原付に対応していない場合は、新たな駐車場を探して契約する手間や追加の費用が発生する可能性もあります。
まとめ
上述した性能からも、単に購入時のコストの安さや自転車代わりの手軽さのみを求めるのであれば、新基準原付きは従来の原付一種のような圧倒的なコストパフォーマンスを感じることは難しいかもしれません。
とはいえ、新基準原付きにはゆとりあるトルクや走行安定性や日々の移動における安全性といったメリットもあるので、数年単位で長く乗り続けることを前提とするならば、価格差に見合うだけの十分なメリットをもたらす可能性もあります。








