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ツーリング当日にエンジンがかからない…初心者がハマりがちなバッテリー上がりの落とし穴

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

エンジンがかからないというトラブルに直面したとき、その原因として考えられるのがバッテリー上がりです。

特に、これから気温が高くなる季節は、保管環境や使用頻度によってバッテリーの劣化が進みやすく、思わぬタイミングで始動不能に陥ることがあります。

では、バッテリー上がりはなぜ起こってしまうのでしょうか。

目次

なぜバッテリーが上がってしまうのか

バイクのバッテリーは、電気を蓄えてエンジンの始動や各種電装品の動作を支える重要な部品です。

そして、その重要なバッテリーが上がってしまった場合、エンジンが始動しなくなるといった深刻なトラブルにつながることがあります。

そもそも、バッテリー上がりはなぜ起きてしまうのでしょうか。

極端な気象条件

実は、バッテリーの性能は、周囲の気温や湿度に大きく左右されます。

一般的に、気温が高すぎると化学反応が活発化して自己放電しやすくなるとともに、内部の電解液が蒸発しやすくなり、バッテリーの性能低下を招くと考えられています。

一方で、寒すぎると化学反応が鈍って始動性能が低下するという特性を持っていると考えられています。

そのため、夏場の直射日光下に長時間駐車された場合や、冬場の寒冷地でエンジンが冷え切ってしまう状況では、バッテリーの劣化スピードが加速する傾向があります。

湿度の高さも端子の腐食を引き起こすため、特に屋外保管の車両では、季節によってバッテリーへのダメージが変化するといえます。

湿気と暑さが増すこの時期は、バイクの保管場所や保管方法に気を付ける必要があるかもしれません。

長期間の放置

また、長期間バイクに乗らないことも、バッテリー上がりにつながります。

なぜなら、バッテリーは使わなくても自然放電を続ける性質があるためです。

この性質により、長期間エンジンをかけずに放置してしまうと、次に使おうとしたときにはすでに始動電力が不足していることがあります。

特に最近の車両は、スマートキーやイモビライザーなどの待機電力を常に消費しており、完全に電気を使っていない状態というのは存在しません。

こうした放電が続いた結果、数週間ぶりに乗ろうとしたらセルモーターが回らないという状況につながります。

この対策としては、車両を使わない期間でも最低週に一度は30分以上走行すること、あるいはマイナス端子を外しておくなどの方法が有効とされています。

また、バッテリー充電器を使って定期的に補充電をおこなうという管理方法も、車両を長期間使用しない人にとっては現実的な手段のひとつです。

電装品など、電気系統の問題

電装品の使用や過度な電装品の増設も、バッテリー上がりの原因のひとつになりえます。

まず、ヘッドライトなどをつけっぱなしで駐車するなど、電力消費が激しい状態でバイクを保管することは、バッテリー上がりに直結します。

また、近年ではスマートフォンの充電など、電装品の種類も増えており、それらの使用に伴って電力負担も大きくなっています。

そのため、一部では消費電力がエンジンの発電量を上回ってしまい、走行直後なのに電力不足におちいるケースもあるといわれています。

バッテリー上がりをさけるには、バイクのバッテリーにあった電装品の使い方を心がける必要もあると考えられます。

バッテリー上がりをさけるために

バッテリー上がりを未然に防ぐためには、いくつかの具体的な対策が求められます。

次に、長期間バイクを使わない場合でも週に一度程度の走行で適度に充電する対策が効果的だと考えられています。

どうしても長期間バイクに触れない場合は、バッテリーのマイナス端子を取り外して放電を予防する対策も有効だと考えられています。

また、電装品を利用する場合は、その電流消費量を事前に把握し、適切にバッテリーが充電されているかを確認する必要があります。

特に、電装品を自分で増設した場合、上述の事柄を確認したうえで、配線自体に不具合がないかを調べる必要もあります。

このほか、季節の変わり目には、バッテリーの点検や、電圧チェックを実施することが、トラブルの予防につながります。

車両の使い方や保管環境を踏まえたうえで、計画的なバッテリー管理をおこなうことが、突然のトラブルを防ぐ最善策といえるでしょう。

もしバッテリーが上がってしまったら?

上述のように、バッテリーが上がりやすいときは、いくつかの要因が考えられます。

では、これらの要因などにより、万が一バッテリーが上がってしまったときは、どのように対応すればよろしいのでしょうか。

バッテリーが上がってしまったら、別のバイクやクルマに助けてもらおう

いざバッテリーが上がってしまった場合、多くの場合まず考えるべきは「どうやってエンジンを再始動させるか」ということといえます。

実は、路上などの車通りが多い場所でバッテリーが上がった場合、ブースターケーブルを使って他車両から電力を分けてもらい、エンジンを始動することができます。

ジャンプスタートと呼ばれるこの方法では、正常なバッテリーを持つバイクやクルマを使用し、ブースターケーブルを正しい順序で接続することで、バッテリーが上がっている車両のエンジンを一時的に始動させることができます。

そして、一度エンジンが始動できれば、多くの場合バッテリーを充電でき、危機を脱することができます。

ただし、バッテリーが上がった原因が電装品のトラブルや端子の腐食などの物理的な要因によるものであれば、ジャンプスタートで始動できたとしても、再発する可能性があるため注意が必要といえるでしょう。

そのような場合は、後日整備工場で点検を受けることが望ましいといえるでしょう。

クルマどおりが少なければ、ロードサービスを使うのも選択肢のひとつ

もしバッテリーが上がった場所が交通量の少ない路上で、周囲に助けを求められる車両がない場合には、ロードサービスの利用が現実的な選択肢となります。

特に郊外や夜間など、自力での復旧が難しい状況では、保険会社の付帯サービスやJAFといったロードサービスが心強い存在です。

多くのサービスでは、ジャンプスタート対応に加えて現場での簡易点検もおこなってくれるため、その後のトラブルを未然に防ぐ手助けにもなります。

ロードサービスを呼ぶまでのあいだは、ヘッドライトや車内灯などの電力消費を最小限に抑え、必要に応じてハザードを点滅させて安全を確保することも重要です。

なお、ロードサービスを呼ぶ際には、車両の現在地や状況を正確に伝えることが円滑な対応につながります。

スマートフォンのGPSを活用するか、道路のキロポストや周囲の目印などをもとに現在地を特定しておくと、出動がスムーズになるといえるでしょう。

まとめ

このように、バッテリー上がりは日々の使い方や保管環境、さらには電装品の扱い方など、身近な原因で起こる可能性があります。

特に、湿気と暑さが増す夏の時期は、バイクの保管方法によっては簡単にバッテリー上がりに直面することがあります。

もしものときにはジャンプスタートやロードサービスといった対処法も存在するため、焦らず冷静に行動することが大切です。

また、バッテリー上がりのようなトラブルを未然に防ぐためにも、日頃のメンテナンスや使用状況の見直しが、バイクライフをより安心なものにしてくれるでしょう。

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