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秋ツーリングの落とし穴!霧に包まれたときライダーが“絶対にやってはいけない”行動とは?

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

秋はツーリングやドライブに最適な季節ですが、朝晩の冷え込みが強まるこの時期は「霧」に注意が必要です。

たとえば、秋ならではの紅葉を楽しみに走り出したものの、気がつけば周囲が白い霧に包まれ、前が見えなくなってしまうようなこともあるかもしれません。

では、もし霧に遭遇した時、ライダーはどのように行動するのが安全なのでしょうか。

目次

霧の中では減速し、周りに存在を知らせることが重要

秋になると、朝晩の冷え込みが一段と増し、空気が澄んでくる一方で、道路上では「霧」による視界不良が起きやすくなります。

「霧」は秋の季語としても知られる、まさに秋を象徴する自然現象のひとつです。

特に山あいの道路や湖の周辺、内陸の盆地では放射冷却の影響を受けて霧が発生しやすく、ツーリングやドライブ中に突然視界が白く覆われてしまうことも珍しくありません。

では、そんな霧の中を走行する必要が出た場合、ライダーはどのような点に気を付ける必要があるのでしょうか。

霧の中でバイクを運転する際に最も重要なのは、「速度を落とす」「車間を取る」「存在を知らせる」の3点です。

まず、霧が発生したらスピードを控えめにし、前走車との距離を普段よりも十分に確保することが大切です。

また、視界が狭まると、自分の走行位置や前方の動きが把握しづらくなるため、万が一の急ブレーキにも対応できるよう、普段よりも余裕を持った車間を維持することで追突事故を防止できます。

このほか、霧の中では道路のラインや標識が見えづらくなるため、センターラインやガードレール、路肩の白線を頼りに、より慎重に走行する必要があります。

もし、前方を走るクルマのテールランプが確認できる場合は、その光を目印にしつつも、必要以上に近づかないよう注意する必要があります。

次に、ヘッドライトの使用にも注意が必要です。霧の中ではほかの車両を視認しづらいため、ライトを用いて自分のバイクの存在を周りにアピールすることが重要です。

注意すべき点として、霧の中でヘッドライトを使うライダーは、しばしば「遠くまで照らしたい」と考えてハイビームを使いがちですが、霧の中でのハイビームは逆効果です。

ハイビームの光は上方に向かって広がっており、水滴に反射して白い壁のように見えるため、かえって視界を悪化させることがあるのです。

一方、ロービームやフォグランプは低い位置から広がる光で照らすため、路面や周囲の目印を確認しやすくなります。

そのため、ライトを使用するときは必ずロービームを使用し、もし装備していればフォグランプも点灯することが大切です。

そして、霧があまりにも濃く、道路の形状や周囲の状況がまったく分からないほど視界が悪化した場合は、運転を続けること自体が危険です。

そんなときは無理をせず、安全に停車できる場所を見つけて霧が晴れるのを待つ判断が求められます。

一般道であれば駐車場や待避所などに入り、高速道路の場合はサービスエリアやパーキングエリアに避難すると安全に停車できます。

ただし、霧の中での路上停車は非常に危険です。追突の恐れがあるため、一般道でも高速道路でも本線上での停止は絶対に避けなければなりません。

そして、駐車場などに停車したら、ラジオやスマートフォンで天候や交通情報を確認し、霧が薄くなるのを待って再出発するのが無難です。

霧が出やすい場所を走るときは、対策するとよい

上述の通り、霧の中ではスピードの調整やライトの使い方など「走行中の対応」が重要になりますが、出発前にあらかじめ備えておくことも同じくらい大切です。

霧が出やすい地域や時間帯を想定し、視界を確保するための対策をしておくことで、安全性はさらに高まります。

霧への対策として有効なもののひとつは、ヘルメットのシールドやゴーグルへの「撥水加工」や「曇り止め処理」です。

霧の中では水滴が付着しやすく、視界を遮る大きな原因になります。

そのため、出発前に市販の撥水剤や曇り止めコートを施しておくことで、走行中に水滴が流れやすくなり、クリアな視界を保つことができるのです。

このほか、ヘルメットのベンチレーションを適度に開けて通気性を確保することも、曇りの軽減に効果的です。

さらに、霧が頻発するエリアをよく走るライダーであれば、フォグランプの装着も検討したい装備です。

ただし、フォグランプの取り付け位置や光の色などは保安基準によって厳格に定められており、例えば前部霧灯、いわゆるフロントフォグランプは白色または淡黄色の光を発し、地上250mm以上の位置に取り付けることが保安基準で定められています。

また、後部霧灯(リアフォグランプ)も、地上250mm以上900mm以下の位置に設置することが定められており、ブレーキランプとの照射面の間には100mm以上の距離を保つ必要があります。

そして、フォグランプについてはこれら以外にも規定が存在するため、装備は慎重に行う必要があります。不安な場合は整備工場などに相談するのが無難です。

これらの灯火類は視界を確保するだけでなく、周囲に自車の存在を知らせる「安全信号」としての役割を担っています。

霧の発生が予想される地域に出かける際は、事前のメンテナンスと装備確認を怠らないことが大切です。

シールドの撥水処理、フォグランプの動作確認、そして何より「霧が出たら無理をしない」という意識が、安全なツーリングのためには必要です。

まとめ

秋の霧は、雲海のように美しい景色を生み出す一方で、ライダーにとっては危険な存在でもあります。

走行中に霧に遭遇したら、スピードを落とし、ロービームやフォグランプを使って自分の存在を周囲に知らせることが大切です。

また、出発前にはシールドの撥水処理や曇り止め対策を行い、霧が出やすいルートを事前に確認しておくと安心です。

霧などの注意が必要な場面では、無理をせず、安全第一の意識を持つことで、秋のツーリングをより安全に楽しめます。

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