2025年5月10日、雨上がりの土曜日の夜、東京お台場の一角を舞台に、今年も「The Dark side of Japan Night Meeting」が開催された。このイベントは昨年が初開催。車両メーカー公式のバイクイベントには珍しく、夜に行われるミーティングイベントだ。昨年も大盛況だったこのイベント、今年も18時~21時という遅い時間帯での開催にも関わらず、たくさんのMTファンが集まった。その様子をお届けする。
The Dark side of Japan-日本のダークサイド-って?

そもそも、この「The Dark side of Japan」というフレーズについてだが、何も知らなければ危険そうな雰囲気もするフレーズだ。暗黒面に落ちた危険な人たちが集まるバイクイベントなのではないか……とまで思うかどうかは分からないが、知らない人のために簡単に解説しておこう。
「The Dark side of Japan」は、ヤマハのバイクの人気シリーズ、MTシリーズ(MT-125、MT-25、MT-03、MT-07、MT-09、MT-10)のキャッチコピーを元に企画したイベントだ。
まずは、YAMAHA MOTOR USAのYOUTUBEチャンネルの動画を見てほしい。
サイバーパンクな雰囲気で、日本の夜の街を駆け抜けるMTシリーズのマシンたちが撮られたこの動画。その世界観が今回のイベントのベースにある。
伝統的な習わしや歴史に重きをおき、勤勉でまじめ、というステレオタイプなイメージを海外からはもたれがちな日本。反面、新しいファッションやアイデアが次々と生まれる、独自のサブカルチャーも発信している。この型破りな創造力が、MTシリーズにインスピレーションを与え、形作られている。
街中で見かけることも多いMTシリーズは、基本的にキビキビとしたクイックな走りが得意なシティ派モデル。スリリングなトルク、卓越した敏捷性、挑発的なデザインを併せ持ち、そのMTの持つ雰囲気や世界観を表した言葉が「The Dark side of Japan」なのである。
MTファンなら他モデルや他メーカーの車両で来場もOK

MTに乗り日が傾く街中を走って会場に集まり、会場ではMTファンみんなで集まりミーティングを楽しみ、またMTで夜の街に駆け出していく、行きも帰りも含めてその世界観を体感する、それがこのイベントの主旨でもあり、夜に開催するのが大事なポイントである。




基本的には、ヤマハのMTオーナーがMTに乗って集まり、オーナー同士で交流を楽しんだり、MTの限定グッズを手に入れたり、新型MTの展示車に跨れたりなど、全てがMT尽くしのイベントなのだが、入場はMT以外NGというわけでなく、どんなバイクでも入場可能。また、バイクで参加しなければいけないということもなく、近隣の駐車場に車を止めて来場する人や電車で来場する人もいた。MTファンであれば誰でも参加OKだ。ライダーだけでなく、子連れのファミリーもチラホラ見かけた。入場は無料なので、気軽に参加できる。
会場がバイクで埋め尽くされた!

紹介が遅くなったが、イベント会場は東京のお台場にある、CITY CIRCUIT TOKYO BAYだ。EVカートを楽しめるサーキットで、屋外コースと屋内コースが用意されている。今回は、屋外コースが来場バイクの駐車スペースとして、屋内コースがチェックインコーナーやグッズ販売、車両展示コーナーとして使われた。屋内コースの入り口付近にはキッチンカーも3台ほど出店していた。



屋外コースの駐車スペースはほぼいっぱい。もちろんMTの台数が圧倒的に多いのだが、様々なバイクが止まっていた。それに同じMTでも歴代の各排気量のMTが揃っており、あのMT-01からMT-125まで、停まっているバイクを歩いて眺めているだけでも楽しめる。











ステージイベントなどは特になく、決まっているのは開場時間と集合写真撮影時間と閉場時間だけ。オーナー同士で会話を楽しんだり、停まっている車両を順々に眺めて歩いたり、キッチンカーのフードやドリンクを楽しんだり、各々が過ごしたいように過ごせる。日が落ちて暗くなっていく中ゆったりとした時間が流れており、海から吹く風も心地よく、これはなかなか良い雰囲気だ。2回目となる今回もこれだけ人が集まってきたのは理解できる。
MTオーナーには嬉しい特典や限定グッズを用意

今回のイベントでは、限定のプレゼントやグッズ販売も用意された。詳しくは公式案内ページ(https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/event/dsoj/)を見ていただきたいが、まず、My YAMAHA Motor Web会員証を受付にて提示した人には、オリジナルスマートフォン用壁紙がプレゼントされた。


更に、MTオーナーでMy YAMAHA Motor Webから事前エントリーを完了し、会場でチェックインした人には、オリジナル蓄光パスがプレゼントされた。ロゴマーク、文字、イベント日の部分がそれぞれステッカーになっていて、バイクはもちろん、MTオーナーの証として携帯やPCなどに貼っても良さそうだ。





SNSキャンペーンも開催中

「#MT夜会」のハッシュタグとMT夜会のイメージにぴったりなMTの画像を、XまたはInstagramに投稿すると、抽選でオリジナルブレーキレバーがゲットできるとのこと。是非応募しよう!
2026年も開催が楽しみだ!

このイベントにはステージイベントなどがなく、シンプルに集まって自由に過ごすというまさにミーティングスタイル。しかしこのシンプルさがとても良かった。
このイベントを通してMTの世界観を感じられたのはもちろんなのだが、MTというバイクを通して参加者自身が自由に楽しむことでイベントを形づくるような、「バイクってこうやって楽しめるものだよね!」というヤマハからの提案というか再提示というか、そういったものも感じられるイベントだった。
長年バイクに乗っていてバイク仲間がいる人にとっては特別なことでもないかもしれないが、昨今、バイクを手に入れたのは良いがその楽しみ方が分からない、一緒に楽しめる人が近くにいないという人も多い。このイベントで集まったことをきっかけに、場所や規模が変わっても、何人かがコミュニティを作ってそれぞれでナイトミーティングをしたりして、そしてまた来年のこのイベントで集まり、1年前の今年の話に花を咲かせたりする。そういったその後のストーリーを思わせてくれるイベントだった。
来年の開催も楽しみだ。 その際は、是非MTに乗って駆け付けよう。








