「しばらくバイクに乗れないけれど、たまにエンジンをかければ大丈夫」と考えていませんか。
バイクを動かさずにいると、バッテリーの放電やタイヤの空気圧低下、金属部分のサビなどが進む可能性があります。しかし、数分間エンジンをかけるだけでは、こうした問題を十分に防げないことがあります。
では、乗らないバイクは何日ごとに動かせばよいのでしょうか。エンジンをかけるだけでよいのかも含めて解説します。
結論:決まった頻度はないが、2~4週間に1回がひとつの目安
しばらく乗らないバイクを動かす頻度に、すべての車種へ当てはまる決まりはありません。
季節や保管場所、バッテリーの状態、車種などによって条件が異なるためです。ひとつの目安としては、2~4週間に1回、ある程度の時間を走行できると車体の状態を確認しやすくなります。
ただし、雨や雪が降っている日、路面が凍結している日などに、無理をして走らせる必要はありません。
安全に走れない場合は、エンジンを定期的にかけることよりも、バッテリーの補充電や空気圧の確認など、保管中の管理を優先しましょう。
数分間エンジンをかけるだけでは不十分なこともある
バイクのエンジンを始動すると、バッテリーに蓄えられた電力を消費します。
その後はエンジンの回転によって発電しますが、アイドリング時の発電量は車種によって異なります。数分間エンジンをかけただけでは、始動時に消費した電力を十分に回復できない可能性があります。
始動と停止を繰り返した結果、かえってバッテリーの残量が減ってしまうことも考えられます。
また、エンジンが十分に温まらないまま停止すると、エンジンやマフラー内部の水分が残りやすくなる場合があります。
「乗れない日は5分だけエンジンをかける」と決めるより、走れる日に安全なルートを走行するか、乗れない期間が続くなら保管対策へ切り替えるほうが現実的です。
動かすなら短時間のアイドリングより走行する
バイクを動かす目的は、エンジンを始動させることだけではありません。
実際に走行すると、次のような状態も確認できます。
- バッテリーや始動状態
- ブレーキの操作感
- タイヤの状態
- ハンドルの動き
- チェーンの異音やサビ
- エンジンの音や振動
- 灯火類の作動
安全に走れる状況であれば、数分間のアイドリングだけで終わらせず、エンジンが十分に温まる程度まで走行しましょう。
ただし、必要な走行時間を一律に決めることはできません。排気量や発電能力、気温、バッテリーの状態によって異なるため、「10分走れば必ず充電できる」とは限りません。
1か月以上乗れないなら保管対策を考える
次にいつ乗れるか分からない場合や、1か月以上乗らないことが分かっている場合は、定期的に始動させる方法だけに頼らないほうが安心です。
主に次の対策を検討します。
バッテリーを管理する
車種とバッテリーに適合する充電器を使い、補充電や維持充電を行います。
端子を外して保管する方法もありますが、時計や電子制御の設定へ影響する車種もあります。必ず取扱説明書を確認してください。
タイヤの空気圧を確認する
タイヤは走行していなくても、内部の空気が少しずつ抜けていきます。
ブリヂストンによると、バイク用タイヤは静止していても、1か月に10~20kPa程度空気圧が下がる可能性があります。ブリヂストン「タイヤの空気は入れっぱなしのほったらかしではいけないのですか?」
保管前に指定空気圧へ調整し、保管中も定期的に確認しましょう。
汚れと水分を落とす
泥や海水、融雪剤などが付着したままでは、金属部分の腐食につながります。
車体を洗浄したら水分を十分に拭き取り、乾燥させてから保管します。屋外では、通気性を考慮したバイクカバーも活用しましょう。
燃料の扱いは取扱説明書を確認する
長期保管時の燃料の扱いは、車種や保管期間によって異なります。
キャブレター車とインジェクション車でも対応が異なるため、自己判断で燃料を抜いたり満タンにしたりせず、その車両の取扱説明書を確認してください。
久しぶりに動かす前に確認したいこと
久しぶりにバイクへ乗るときは、すぐにエンジンを始動せず、まず車体の状態を確認します。
- タイヤの空気圧とひび割れ
- ブレーキの操作感
- バッテリーの状態
- オイルや冷却水の量
- 車体下の液漏れ
- チェーンのサビやたるみ
- ライトやウインカーの作動
エンジンがかかっても、車体に異常がないとは限りません。異音や液漏れ、強い違和感がある場合は走行せず、バイクショップへ相談しましょう。
まとめ
しばらく乗らないバイクを動かす頻度は、2~4週間に1回がひとつの目安です。ただし、すべてのバイクに共通する決まりではありません。
数分間エンジンをかけるだけでは、バッテリーの電力を十分に回復できず、タイヤやブレーキの状態も確認できません。安全に走れるなら実際に走行し、乗れない期間が続くなら補充電や空気圧確認などの保管対策を行いましょう。
重要なのは、無理に決まった頻度で動かすことではなく、保管期間と車両の状態に合わせて管理することです。






