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手のひらサイズのカワサキZ1! エフトイズ1/24キットを徹底作り込み

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

現代の高性能ネイキッドやスーパースポーツの中に並べても、不思議と存在感が薄れないバイクがあります。巨大な空冷4気筒エンジン、堂々とした車体、そして世界最速を本気で目指した時代特有の熱気をまとった一台、それが1972年に登場した名車、カワサキ900 Super4 (以下:Z1)です。

大型バイクの歴史を大きく変えた存在であり、そのDNAは現代のカワサキZ900RSにも色濃く受け継がれています。今回は、モデラーSho_taroさんによる作例を交えながら、エフトイズ「ヴィンテージバイクキット Vol.8」で再現されたZ1の魅力を紹介します。

目次

世界を震撼させた開発コード「ニューヨークステーキ」

1970年代初頭、日本メーカーが世界市場で激しく競い合う中、カワサキが本気で目指したのは「世界最速の市販車」でした。当初は750cc4気筒を開発していましたが、1970年に ホンダのCB750 Fourが先行。そこでカワサキは計画を903ccへ拡大し、開発コード「ニューヨークステーキ」こと、Z1を完成させました。DOHC空冷4気筒903cc、82馬力、カウルも付いていないのに最高速200km/h級という性能は、1972年当時としては別格。北米を中心に圧倒的な存在感を放ちました。

Z1が現代のスーパースポーツと並んでも遜色がないのは、“世界制覇”を本気で狙った時代の熱を、そのまま宿しているからです。その思想は「GPZ900R」、「ZZR1100」、「Ninja H2」 へと受け継がれていきました。

シックな“ファイヤーボール”、鮮やかな“イエローボール”、ブラック×イエローの“タイガーカラー”もZ1を象徴する存在です。後に登場したゼファー シリーズは当初単色展開でしたが、Z1/Z2のイメージがあまりにも強かったことから、最終的には火の玉カラーなど往年のイメージを受け継ぐようになりました。

Z1再現を1/24で挑む!

Sho_taroさんのビルドコメントを紹介します。通常の1/12モデルと比べて細かな作業に苦労したようです。

今回使用したエフトイズ「ヴィンテージバイクキット」は、往年の名車を1/24スケールで再現した塗装済み半完成モデルシリーズです(現在は販売終了)。接着剤不要で組み立てられる手軽さを持ちながら、スポークホイールや空冷エンジン、集合マフラーの造形まで細かく再現。現在は販売終了となっていますが、小スケール完成品モデルとしては驚くほど密度感の高いシリーズでした。

このキットは手を加えることで一気に化けます。今回の作例では、スポーク張り替え、メッキパーツを中心とした全塗装、各種ワイヤー類の追加工作を実施。小さな1/24スケールとは思えないクオリティを目指しました。

最大の難関だったのがスポーク加工です。ニップル部分を残しながら0.3ミリのドリルで穴を開け、そこへ0.2ミリのステンレス線を一本ずつ通していく作業は、まさに根気との戦い。位置関係が少しでもズレると全部やり直しになるため、集中力を切らすことができません。前輪だけで片側約2時間半。かなり堪える作業でしたが、完成したホイールを見た瞬間、その苦労は吹き飛びました。

細かな作業が続く。まるで「苦行」

キット自体の出来の良さも印象的でした。ブレーキペダルのような見逃されがちな部分にまでしっかりモールドが入り、細部へのこだわりを感じます。古めの大型スケールキットでも省略されがちな部分を、このサイズで再現しているのは素直に感心させられます。

もちろん簡単なキットではありません。一体成型パーツも多く、塗り分けや穴開け加工はかなりシビア。派手な作業こそ少ないものの、地道な工程を延々と積み重ねる必要があります。まさに“静かな苦行”のような作業でした。

トラだ、トラだ、トラになるのだ!

今回選んだカラーは、個人的に最も好きな“イエロータイガー”です。定番の火の玉も魅力的ですが、このカラーには独特の渋さがあります。派手すぎないのに存在感は抜群で、まさにZ1らしい威圧感を感じさせます。

最大の見せ場となったタンク塗装では、独特なラインの再現に苦戦。微妙な曲線のズレだけで印象が大きく変わるため、マスキングは何度もやり直しました。KAWASAKIロゴの立体化も検討しましたが、全体のバランスを優先してデカールを選択しています。

作り込むほどに感情移入する

こうして完成したエフトイズ1/24 Z1。半完成キットとは思えないほど奥深く、作り込むほど応えてくれるモデルでした。改めて感じたのは、Z1というバイク自体の圧倒的な存在感です。半世紀以上経った今でも、人を夢中にさせる理由が、この一台に詰まっています。今回紹介したキットは販売終了していますが、小さなキットをリアルに表現するビルドの参考にしてください。

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