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小さな車体に個性がぎっしり!1981年に登場した希少な原付「ホンダ・スカッシュ」

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

1980年代は空前のスクーターブーム。各社から個性的なモデルが次々と登場しては消えていく、まさにスクーター戦国時代でした。そんな中でも、ホンダ「スカッシュ」はひときわユニークな存在です。今回は北海道・北竜町のアンティークショップ「スマイル北竜本店」の協力を得て、今では希少となったスカッシュの魅力と、その知られざる素性を紹介します。

目次

スクーターブームに一石を投じた意欲作

ホンダ「スカッシュ」が発売されたのは1981年10月22日です。全長1,280mm、乾燥重量46kg(車両重量49kg・標準車)というコンパクトな車体に49ccの2ストロークエンジンを搭載した、当時としても異色のミニ・スクーターでした。

標準車のほか、ハンドルを折りたためるタイプやセルスターター付きのデラックスも設定。価格は8万8,000円からで、ホンダは国内で月8,000台の販売を計画していました。まさにスクーターブーム真っただ中に登場した、新しいタイプの原付だったのです。

小さな車体に詰め込まれた個性

スカッシュは全長1,280mm、全幅610mm、全高930mm、車両重量49kg(標準車)というコンパクトな車体に、49cc空冷2ストローク単気筒エンジンを搭載しています。最高出力は3.0PS、最大トルクは0.43kgf・m。変速は一速で、燃料タンク容量は2.4Lです。8インチの小径タイヤを履き、最小回転半径は1.3m。燃費は30km/h定地走行テストで75km/Lを記録しました。

小さな車体ながら大型シートとゆったりしたフロアを備え、街中での扱いやすさを狙った設計でした。一般的なスクーターとはひと味違う、コンパクトさと実用性を両立させたパッケージもスカッシュの特徴です。ちょっとした買い物や近所への移動など、日常の足として気軽に使える原付を目指していました。

開発現場では思わぬハプニングも!

スカッシュの開発現場では、ちょっとした事件も起きていました。本田技術研究所で開発に携わった人物の回想によると、商品性グループの担当者はわずか2人。ところが、相方が鈴鹿の社内テストコースで初期モデルの走行試験中に転倒し、鎖骨を骨折してしまいます。その後は一人で設計担当者に話を聞きながら、開発を進めることになったそうです。

その担当者はモトコンポの商品性検証にも携わり、公道テストでは車両を箱根まで運び、急坂での走行性能や登坂性能を確認したと振り返っています。小さなスカッシュも、開発現場では本格的なテストを重ねて世に送り出されたのです。コンパクトで可愛らしい外観からは想像しにくいですが、その裏側には、ホンダらしい細かな検証と開発者たちの苦労がありました。

乗り心地は……やっぱりスパルタン

小さな車体に3馬力の2ストロークエンジンを積むスカッシュ。コンパクトで軽量な車体は取り回しに優れる一方、8インチという小径タイヤや短いサスペンションストロークのため、乗り心地は現代のスクーターとは大きく異なります。路面からの入力も伝わりやすく、快適性よりも車体の軽さやコンパクトさを優先した、いかにも1980年代らしい乗り味です。

エンジンも最高出力3.0PSと必要最小限。平坦な市街地では軽快に走れるものの、登坂などではパワー不足を感じやすいでしょう。ただ、スカッシュの魅力は速さや快適性だけではありません。小さな車体と愛嬌のあるスタイリング、そして2ストロークエンジンを搭載した個性的なキャラクターこそが、このモデルならではの持ち味といえます。

発売から40年以上、今では希少な存在に

ホンダは発売時、国内で月8,000台という販売計画を掲げていました。一方、現在では中古車市場に出回る台数も限られ、実車を見かける機会は少なくなっています。

スカッシュの面白さは、当時のスクーターブームのなかでも、ひときわ個性的な設計を採用していた点にあります。発売から40年以上が経過した現在では、実車を見かける機会も少なく、状態の良い車両となれば、さらに貴重な存在といえるでしょう。

希少車との出会いは一期一会

スカッシュを探している人にとっては、「そのうち買えばいい」と考えているうちに、次の一台がいつ出てくるか分かりません。流通台数が限られるモデルだけに、購入を検討している人にとって、状態の良い一台との出会いは貴重な機会といえるでしょう。

ただし、この記事が公開された時点で、今回紹介したスカッシュがまだ販売されているとは限りません。中古車は売約済みになることもあるため、購入を検討する場合は、現在の在庫状況を「スマイル北竜本店」に直接確認してください。希少車だけに、気になる人は早めに問い合わせてみるとよいでしょう。

スマイル北竜本店
https://twitter.com/8gVb1AVm0U38564

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