ツーリングマップル2026年度版の実走取材で、実際に長期間にわたって走行した車輌の実走インプレッションをお届けします。
今回は、北海道取材担当、山田さんの視点からの「R 1300 GS Adventure ツーリング ASA」のレポートです。撮影や取材で使って感じた乗り心地、積載性、燃費、取り回しはどうだったのでしょうか。早速どうぞ!
※掲載の情報は2026年2月現在のものです
著・山田周生・フィネス/撮影・山田周生
Route!掲載日:2026年3月16日

1.車両インプレッション
1-1.ファーストインプレッション
まず跨がって感じたのは、「R 1300 GS Adventure」 の堂々たる存在感と、それに反するような最新シャシーの軽さだ。大容量30Lタンクや頑丈なフレームに包まれた車体は、アドベンチャー然とした迫力を放つものの、エンジンと車体設計の工夫で「取り回しは意外に良好」と感じた。


特筆すべきは BMWのオートバイで、 初採用の自動クラッチ・変速システム「ASA(オートメイテッド・シフト・アシスタント)」で、クラッチレバーのない新感覚の操作体系が目を引く。従来の「GS Adventure」に慣れ親しんだ自分だったが、「AT(オートマチック)感覚で乗れるのだろうか?」という興味と不安が入り混じった第一印象だった。

1-2.実走しての所感
実走では、「ASA」の効果がすぐに体感できた。D モードでは発進~停止までクラッチ操作不要で、スロットルに集中できるため街中~高速道路までストレスが少ない。「ASA」はシフトスイッチこそあるが、物理的なクラッチ操作がなく新たな操作体系と感じた。
いっぽうで、シフトショックや変速タイミングが「完全に滑らか」と感じられない場面もあり、とくにアップ/ダウンの切り替えで「ギアを踏んだ感触」を伴うこともあった。
ライディングモードをロードやダイナミックモードに設定して走ると、「ボクサーエンジン」特有のトルク感とハンドリング性能の高さが際立ち、荒れた路面でも安定感がある。オフ寄り路面でも高い適応力を示し、ツーリングでも安心感のある乗り味だった。


1-3.装備について
装備面では、BMW らしい充実ぶりが印象的だ。標準装備の「前後シートヒーター」に、オプションパーツでサイドバッグや電源ソケットなどのツーリング向け装備も豊富に設定されている。
なかでも、特徴的な装備が「アダプティブ車高制御付きサスペンション」。車速を感知して、停車時は車高が低くなり、足つきを確保してくれて、フル積載時には姿勢を自動補正してくれる。そのため、とても安心して乗れるのがありがたい。走行時は十分な地上高を維持してくれるので、オフロード性能も損なわないのも魅力と言える。
逆に電子制御満載ゆえに、複雑な操作系に戸惑う場面があるかもしれないが、慣れれば快適極まる装備群だ。



ヘッドライトは DRL(デイタイムランニングライト)付きLEDで視認性が高く、電動調整式シールドの、ウインドプロテクションも良好だった。


1-4.総評
「R 1300 GS Adventure ツーリング ASA」は「巨艦ながら優れたツーリング性能」を体現する一台だ。新採用の ASA はクラッチ操作の手間を省き、長距離・市街地・低速走行を問わず快適性を高める。また、145PS の強力な水平対向エンジンと優秀なサスペンションが多様な路面を受け止め、BMW アドベンチャーならではの走破力を実感させる。
ただし、変速フィールや操作系には独自のクセもあり、従来型 MT からの移行には慣れが必要だろう。それでも「操作負担の軽減」と「万能性」を併せ持つことから、長距離ツーリング愛好者には強く勧めたい。

2.車両紹介
▶R 1300 GS Adventure ツーリング ASA

総排気量1300ccの水冷水平対向2気筒を搭載。最高出力145PS、最大トルク149Nmを発生し、新設計フレームと軽量化で俊敏性と長距離快適性を高次元で両立する。さらに、オプション装備のASAで、クラッチ操作不要の快適なツーリング性能も実現している。

〜僕らは今、旅の途中〜 常に進化を遂げてきたライダーのバイブル
ライダーと共に創る地図「ツーリングマップル」は、ライダーの実走取材によるジャンルも内容も多種多様なコメント情報が特徴です。長きに渡り、旅人の信頼を得ています。文字サイズが大きくなったR版(リング版)は、開きやすく使いやすい仕様です。
また、スマホ用アプリ「Route!(ルート)」では、地図の継ぎ目なく表示や自位置確認、走行ログの記録が可能で、書籍とアプリを併用することで、旅の計画から現地での活用まで幅広く対応できます。メディアサイトでも、旅のノウハウやエッセイ、新しい道路・施設・製品のニュースや、編集部セレクトの動画などが閲覧できます。
この記事では「ツーリングマップル」協力のもと、モトメガネ編集部で記事を再編集。今後もさまざまなバイク情報を取り上げていきます。








