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街でも自然でも映える──都会派オーバーランドスタイル、ランドクルーザー250の実力

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

世界的なSUVブームの中で、カスタムジャンルとして注目を集めているのが「オーバーランドスタイル」だ。
これは、オーストラリアのような広大な未舗装地帯を、キャンプしながら走破するために生まれた“冒険仕様”のカスタムスタイル。日本でもアウトドア志向の高まりとともに、少しずつ浸透しつつある。

オーバーランダーの代表格といえば、やはり絶大な信頼性を誇るトヨタ・ランドクルーザー。過酷な自然環境の中では、名ばかりのSUVでは生き残れない。
ランドクルーザー、通称ランクルは圧倒的な耐久性の高さから世界中で広く使われ、クロスカントリー車として多くのユーザーから支持されている。

そんなランドクルーザー250のカスタムを手がけているのが4×4エンジニアリングだ。
1988年には第10回パリ・ダカールラリーに出場したランドクルーザーBJ71Vの整備を手がけ、ホイールにはBRADLEY-02 Rally-SPを装着していた。そんな“本物”を知る4×4エンジニアリングが手がけたランドクルーザー250は、「都市型オーバーランドスタイル」として完成されている。

足まわりを中心に手を入れ、本格的でありながらカスタムされていることを誇示しすぎず、あくまでさりげないスタイルを確立。都会にも違和感なく溶け込みながら、オフロード性能をしっかりと確保している点がこのカスタムの真骨頂である。

では、その特長を見ていこう。

目次

伝統と信頼のホイール「ブラッドレー」

今回のカスタムのコアとなるのが、4×4エンジニアリングのホイール「BRADLEY FORGED 匠(たくみ)」。ランクルでのパリダカ参戦で培われた信頼性と革新性を併せ持つホイール「BRADLEY(ブラッドレー)」の遺伝子を引き継ぎ、史上最強、至高の鍛造ホイール※として誕生。

鍛造ホイールとは?
鍛造ホイール(Forged Wheel)とは、高圧力をかけてアルミ合金の塊を成形する「鍛造(たんぞう)」という製造方法で作られたホイールのこと。一般的なホイールの製造方法である「鋳造(ちゅうぞう)」とは異なり、金属の密度が高く、軽量かつ高強度に仕上がるのが特徴だ。
一方、鋳造ホイールとは、溶かした金属を型に流し込んで成形したもの。安価には製造できるが、重さや強度では鍛造に劣る。

ホイール:BRADLEY FORGED 匠
サイズ:20×9.0J 6H139.7 inset+18
カラー:マットディープグレイ、マットシャドーブラック、マットチタンブロンズ
価格:177,100円(税込)

もともとはクロスカントリーやトライアルといった本格的オフロード走行のために設計されたホイールだが、シンプルで力強いデザインはアーバンなシーンでもしっくりくる。

サスペンション:カントリーサスペンションコイルスプリング
リフト量:2インチ(約5cm)UP
※発売予定

サスペンション関連パーツ:調整式ラテラルロッド リア ※発売予定

今回の仕様では、都会的なイメージに合わせて20インチの大径サイズを採用。カントリーサスペンションスプリングにより約5cm(2インチ)車高を上げることで大径ホイールとの相乗効果で車体の迫力が増し、ノーマルよりも一回り大柄なイメージへ。それでいて自然な仕上がりなのは、純正マシンの様な専用のオーバーフェンダーが装着されているから。20インチのホイールにもかかわらず、まるで純正サイズと見間違うほどにフィットしている。

フェンダー:オーバーフェンダー(フロント・リアセット)
サイズ:35mmワイド
価格:165,000円(税込)/1台分セット
センターキャップ:スチール製センターキャップ・スーパーロータイプ (艶消しブラック)
高さ:42mm
価格:12,100円(税込)/1個

ホイールナット:チタニウムラグナット
サイズ:M14×1.5、19HEX、長さ:50mm
価格:92,400円(税込)/20個、18,480円(税込)/4個

「MCB」でワインディングも快適に!

都会を離れて郊外のワインディングへ。
ノーマルでも車高の高いランドクルーザー250を更に2インチアップしているが、不快な横揺れや振動はほとんど感じられない。

これはラダーフレーム※に装着されたMCB(モーションコントロールビーム)の効果によるものだ。路面からの不快な振動を吸収しボディの変形を抑制することで、コーナーリングでの横Gの減少、ロール速度の減速をし乗り心地を劇的に改善してくれる。

MCB(モーションコントロールビーム)
価格:192,500円(税込)/1台分(フロント・リア×2)

サスペンションに本来の働きをさせることにも繋がり、ハンドルやボディのブレを抑えて思った通りにハンドルを切り狙い通りのラインをトレースすることができる。

【ラダーフレームとは?】
「ラダーフレーム」とは、自動車の骨格(シャシー)構造の一種で、特にトラックやSUV、クロカン4WD車などに使われる方式のこと。
クルマを「家」に例えるなら、ラダーフレームは土台の鉄骨にあたる部分。はしご(ラダー)のような形状をしており、2本の太い縦の梁(はり)を横の梁でつないだ構造になっていることから「ラダー=はしご型フレーム」と呼ばれている。このフレームの上に、車体(ボディ)やエンジン、サスペンションなどが載っている。

【特徴】
・高い剛性と耐久性があるため、悪路走行や重い荷物を運ぶのに強い。
・ねじれや衝撃に強いため、オフロード走行やラフな使い方に向いている。ただし、モノコック構造(車体全体で強度を出す方式)と比べると、重量が重く、燃費や乗り心地では不利になることもある。

車高アップでも高速道路を安定して走れる実力

ワインディングを抜けて高速道路へ。ここでもレーンチェンジをした時などにMCBの効果を如実に実感した。

車高を上げることで横揺れなどのネガが出てしまうのかと思いきや、MCBがあることで横揺れの抑制と不快な振動を軽減。仮に車酔いしやすい人が助手席に乗っていても、不快な思いをさせることはまずないだろう。

そんな快適ドライブの先にあるのが、知多半島道路の上り線、武豊パーキングエリア内にあるLODGE CAFE kitchen & Coffee。

アウトドアブランド”DUCKNOT”が運営するカフェで、プロフェッショナルが焙煎した本格的スペシャリティコーヒーやハンバーガーなどが楽しめるだけで無く、オリジナルのアウトドアグッズの販売もしている。3月2日をミニの日とするなど、クルマのイベントの開催や貸切でのミーティングにも利用できるそうだ。

今回は知多半島道路を一度降り、一般道からアクセス。ランドクルーザー250を駐車場に停め、カフェのテラス席でランチタイムとした。
都市型オーバーランドスタイルにカスタムされたランドクルーザー250を眺めながら至福のひとときを過ごす。

オフロードも快適に走れる走行性能

カフェでの時間を楽しんだ後は、オーバーランダーとしての性能を確かめるべくオフロードへ。

カントリーサスペンションスプリングによって車高を2インチ上げていることで、ちょっとしたラフやバンプでも余裕を持って走破できる。加えて、強度と剛性に優れた鍛造モデル「BRADLEY FORGED 匠」の採用により、オフロードでのホイール変形を抑え、高い走破性と信頼性を実現している。さらに、20インチという大径サイズが障害物を乗り越える際の接地角度を緩やかにし、悪路でもスムーズな走行を可能にしている。

ここでも活躍するのがMCBだ。フレームをフリクションダンパーでつなぐことによりフレーム自体のねじれの質をコントロールし、フレームがサスペンションを補助するようにねじれることで車体全体で悪路をいなす。オフロードでの走行性能も格段に向上させている。

リアラダー
サイズ:パイプ径φ27、材質:SUS304ステンレス
※リアゲートガラス/リアゲート開閉可能
価格:73,700円(税込)

自然も街も似合う──新しいオーバーランドスタイル像

今回紹介した4×4エンジニアリングが手がけたランドクルーザー250は、まさに“都会派オーバーランドスタイル”の完成形だ。
本格オフロード性能を持ちながらも、都会の風景に溶け込む洗練されたスタイル。さりげないけれど確かなカスタムにより、街乗りもアウトドアも快適にこなせる万能型の一台となっている。

冒険を愛し、同時に日常も楽しみたい。そんな欲張りなクルマ好きにこそ、本物を知る4×4エンジニアリングのランドクルーザー250は強くおすすめできる。

(編集協力:株式会社フォーバイフォーエンジニアリングサービス)

パリダカ出場のランクルをチューニング&整備 
歴史ある「4×4エンジニアリング」

4×4エンジニアリングサービスは、1988年の設立以来、一貫して4WD車に特化したパーツ開発を手がけてきた専門メーカーだ。1977年に登場したホイールブランド「ブラッドレー」は、4×4エンジニアリングサービスの前身である松本自動車の時代に誕生したもので、同社の代名詞とも言える存在である。以来40年以上にわたり、プロフェッショナルから一般ユーザーまで幅広い層に支持され続けている。

その信頼性の高さは、過酷なレースシーンでも実証されている。たとえば、かつてランドクルーザーがパリ・ダカールラリーに参戦した際には、4×4エンジニアリングが開発したホイールが装着され、1980年代にはパリダカールラリーに挑戦したチームACPのランクル70のチューニングや整備を担当。1989年には市販車改造ディーゼルクラスで優勝している。実戦での走破性と耐久性をレースで証明してみせた。

こうした経験は、製品開発におけるフィードバックとして活かされており、同社の製品は今なお本格的なオフロード走行に対応する設計思想が貫かれている。

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