ツーリング先で愛車の写真を撮る。お気に入りの景色をバックに撮影したり、一緒に走った仲間と記念写真を残したり。そんな楽しみ方をしているライダーは多いだろう。
そんなツーリングの最中に、ピッカピカに磨かれたタンクを積んだタンクローリーに写る自分とバイクの姿を見たくてついつい近づいてしまったことのあるライダーは、筆者だけではないはず。タンクに伏せてライディングフォームをチェックしたり、バイクとウエアのマッチングを客観的に確認したり……。

当たり前だけど、バイクに乗っているときは自分の姿を見ることはできないから、タンクローリーに写った様子を見る以外だと、仲間に動画を撮影でもしてもらわない限り、自分が愛車で走る姿を見ることはまずない。
そんなライダーの願いを簡単にかなえてくれるアイテムが、周囲の景色を丸ごと記録できる「360度カメラ」だ。
今回紹介するDJIの「Osmo 360 II」は、そんな360度カメラの最新モデル。最大8K/60fpsという高画質な動画撮影に対応し、自分と愛車の走行シーンはもちろん、ツーリング中に出会った景色まで、これまでとは違った視点で記録できる。
モトメガネ編集部では、実際にOsmo 360 IIをバイクに取り付け、昼間から夜間まで走行動画を撮影した。360度カメラを使うと、いつものツーリングがどう変わるのか。その魅力を実際の映像とともに紹介しよう。

自分と愛車が走っている姿を、あとから眺める楽しさ
一人で走っていても、第三者視点の映像が撮れる
バイク好きなら、愛車が走っている姿を一度は見てみたいと思ったことがあるはずだ。
例えば、海沿いの道を気持ちよく走っている自分の姿。ワインディングを駆け抜ける愛車の姿。普段はライダー目線でしか見ることのできない光景を、まるで誰かが撮影してくれたような映像で残せたら面白い。
Osmo 360 IIなら、そんな撮影も可能になる。
360度カメラは前後に備えたレンズで周囲の景色を記録する仕組み。車体への取り付け位置を工夫すれば、ライダーとバイクを一緒に収めた映像を撮影できるのだ。
さらに注目したいのが、専用アクセサリーの「インビジブルセルフィースティック」。360度映像の合成処理によってスティックが映像上で目立たなくなるため、カメラが少し離れた位置から撮影しているような、独特の映像表現が可能になる。
普段見慣れている愛車でも、走っている姿を外から眺めると、また違った魅力に気づくかもしれない。
まずは、実際の走行映像を見てほしい。

撮影に協力してくれる仲間がいなくても、自分と愛車の姿を映像にできる。これだけでも、360度カメラを使ってみたくなるのではないだろうか。
ただし、長いスティックを使用する際は取り付け位置や突出量、脱落防止などに注意が必要だ。公道で安全性や法令上の問題が生じる撮影方法は避け、必要に応じてクローズドコースなど適切な環境で行いたい。
走りながら出会った景色も、ツーリングの思い出になる
撮影方向を気にしなくてもいいのが360度カメラの魅力
ツーリングの楽しさは、目的地に到着することだけではない。
山道を抜けた瞬間に広がる絶景。海沿いの道から見える水平線。夕日に染まった山並み。そんな思いがけない風景との出会いも、バイクで走る醍醐味だ。

しかし、走行中に「今の景色を撮りたかった!」と思っても、バイクを安全に停められる場所が見つからず、そのまま通り過ぎてしまった経験はないだろうか。
一般的なアクションカメラでも走行中の映像は撮影できるが、基本的にはレンズを向けた方向しか記録できない。前方を撮影していたために、横に広がる景色を撮り逃してしまうこともある。
その点、360度カメラなら事情が違う。
周囲の景色をまとめて撮影しておき、あとから映像として残したい方向を自由に選べるのだ。
走行中はライディングに集中し、気になった景色は帰宅してから映像の中で探せばいい。
もちろん、カメラの設置位置によっては車体やライダー自身が死角になることもあるが、従来のアクションカメラとは撮影の自由度が大きく異なる。
ツーリングが終わってから、もう一度楽しめる
360度カメラの面白さは、撮影したあとの楽しみにもある。
例えば、撮影した動画を見ながら、前方に広がる風景を映したり、バイクとライダーが収まる構図に変えたり。仲間と一緒に走っていれば、後方を走るバイクに視点を向けることもできる。
これは「リフレーム」と呼ばれる編集方法で、撮影後に360度映像から必要な範囲を切り出して、一般的な動画に仕上げるものだ。
難しそうに感じるかもしれないが、Osmo 360 IIなら専用アプリ「DJI Mimo」で視点を変更し、通常の動画として書き出すことができる。

「このコーナーを曲がるとき、後ろからはどんな風に見えていたのだろう?」
「さっき走った海沿いの道は、どんな景色だっただろう?」
そんな風に、ツーリングを終えてから映像を見返すのも楽しいものだ。
走っている時間だけでなく、帰宅してからもツーリングを楽しめる。 これも360度カメラならではの魅力といえるだろう。
夕暮れや夜間のツーリングも、きれいな映像として残せる

ここまで、360度カメラならではの撮影方法を紹介してきたが、実際に使うとなれば画質も気になるところ。
特に、ツーリングでは明るい昼間だけでなく、夕暮れやトンネル、夜間など、さまざまな明るさの場所を走ることになる。そんな場面でも美しい映像を残せるように、Osmo 360 IIにはDJIの映像技術が投入されている。
8K/60fpsの高画質が、撮影後の自由度を広げる
Osmo 360 IIは、最大8K/60fpsの360度動画撮影に対応している。8Kは映像の解像度、60fpsは1秒間に記録するコマ数のこと。60fpsでは30fpsよりも細かく動きを記録できるため、走行シーンのような動きの大きい映像にも向いている。
また、360度カメラは撮影後に映像の一部分を切り出して使うことが多い。そのため、撮影時の解像度が高いほど、編集するときにも有利になる。つまり、8Kという高解像度は、撮影した景色の中から好きな部分を選んで映像にするためにも役立つのだ。
なお、8Kは360度全体の記録解像度であり、一部分を切り出した動画がそのまま8Kになるわけではない。

この高画質撮影を支えているのが、DJI独自のデュアル1/1.1インチ・スクエアCMOSセンサー。360度撮影に適した正方形のセンサーを採用することで、1インチセンサー相当の撮像エリアを確保しながら高解像度撮影を実現している。
暗いトンネルや夜間の映像はどうなのか?
カメラにとって難しいのが、明るい場所と暗い場所が混在する場面だ。例えば夕暮れ時のツーリングでは、空はまだ明るいのに、道路や周囲の山々は暗くなっていることがある。
Osmo 360 IIは最大14.5ストップのダイナミックレンジに対応。明るい部分から暗い部分まで幅広く記録できるため、明暗差の大きい場面でも階調を残しやすい。
さらに、暗い環境での撮影をサポートする「AIスーパーナイト2.0」も搭載している。今回のテストでは、日没後の道路も実際に撮影。夜間の映像では、ライトに照らされた部分だけでなく、道路周辺の暗い部分がどのように記録されているかにも注目したい。
もちろん、どんなに優れたカメラでも暗い場所が昼間のように撮れるわけではない。それでも、日が落ちてからの道の雰囲気まで映像に残せるのはうれしいところだ。
撮影は難しくない? バイクで使うときに気になるポイント
360度カメラに興味が湧いてきても、「撮影や編集が難しそう」「バイクへの取り付けはどうするの?」といった疑問が出てくるだろう。Osmo 360 IIには、そんな不安を軽減してくれる機能やアクセサリーも用意されている。
撮影も編集も、できるだけ手軽に
ツーリングでは、カメラの操作に気を取られるより、走ることそのものを楽しみたい。
Osmo 360 IIには、電源OFFの状態からボタン操作で素早く録画を開始できる「SnapShot」機能が搭載されている。撮影した映像は専用アプリ「DJI Mimo」で確認でき、必要な場面を選んで編集することも可能だ。

さらに、新たにNFCによるスマートフォンとのクイック接続に対応。撮影した映像をスマートフォンへ転送する際の手間も減らしている。被写体を追跡して画面の中央に収める「スポットライトフォロー」も備えており、編集に不慣れな人でも動画を仕上げやすい。
ただし、360度映像を自分好みに仕上げるには、多少の編集操作が必要になる。その一方で、撮影時にカメラの向きを細かく調整しなくて済むメリットは大きい。
撮りたい映像によって取り付け位置を変える

360度カメラは、取り付ける位置によって映像の印象が大きく変わる。例えば、ヘルメットに装着すれば、ライダーの目線に近い位置から走行シーンを撮影できる。車体にクランプマウントを取り付ければ、バイクやライダーを含めた映像も撮りやすくなる。
さらに、適切な環境でインビジブルセルフィースティックを活用すれば、離れた位置から第三者が撮影したような映像表現も楽しめる。


Osmo 360 IIには、こうした撮影に対応するさまざまなアクセサリーが用意されている。
なお、バイクへの取り付けでは、カメラやマウントの重量、振動による緩み、走行中の脱落などに十分注意したい。取り付け方法や使用条件を確認し、安全を優先して撮影することが大切だ。
また、走行中に手を伸ばしてカメラを操作することは避け、安全な場所に停車して操作するようにしたい。
バッテリーと保存容量は? 長く使うための工夫も
ツーリングでカメラを使うなら、バッテリーの持続時間や保存容量も気になるところ。
Osmo 360 IIは、メーカー所定の条件における8K/30fps撮影で最大100分の連続撮影に対応。使用可能容量105GBの内蔵ストレージも搭載している。ただし、実際の撮影時間は設定や使用環境によって変化する。ロングツーリングで多くの映像を残したいなら、予備バッテリーやmicroSDカードを用意しておくと安心だ。


また、360度カメラは構造上、レンズが本体の両面に露出している。Osmo 360 IIは傷への耐性を高めたレンズを採用しているほか、交換用レンズキットも用意されている。長く使いたいライダーにとって、こうしたメンテナンス面への配慮も注目したいポイントだ。
ツーリングの楽しみをもうひとつ増やしてくれるカメラ
バイクで走る楽しみは人それぞれだ。ワインディングを楽しむ人もいれば、美しい景色や旅先での出会いを楽しみにしている人もいる。そして、そんな時間を写真に残しているライダーも多いだろう。Osmo 360 IIの魅力は、そうしたツーリングの思い出を、これまでとは違った形で記録できることだ。
自分と愛車が走っている姿。思いがけず出会った景色。一緒に走った仲間との時間。いつもなら目にすることのできない光景まで、ツーリングが終わってから楽しめる。

カメラに興味がなかったライダーでも、自分のバイクが走る映像を見れば、その面白さを感じられるのではないだろうか。もちろん、前方の走行記録だけが目的なら、一般的なアクションカメラやドライブレコーダーという選択肢もある。しかし、走っている時間そのものを映像として楽しみたいなら、360度カメラは魅力的なアイテムになる。
いつものツーリングに、新しい楽しみ方を加えてくれるDJI Osmo 360 II。次のツーリングでは、これまでとは少し違った視点で、愛車と過ごす時間を残してみてはいかがだろうか。
DJI Osmo 360 II 製品情報

製品名: DJI Osmo 360 II
360度動画: 最大8K/60fps
センサー: デュアル1/1.1インチ スクエアCMOS
静止画: 最大1億2000万画素
重量: 約183g
内蔵ストレージ: 128GB(105GB使用可能)
防水性能: 水深10m(本体のみ、所定条件)
連続撮影時間: 最大100分(8K/30fps、所定条件)
価格(税込):
- スタンダードコンボ:93,610円
- アドベンチャーコンボ:110,990円

Osmo 360 II本体、Osmo 1.2m 両方向クイックリリース式 インビジブル セルフィースティックキット、Osmo 多機能バッテリーケース 3、Osmo エクストリームバッテリーPlus(2150 mAh)、Osmo 360 カメラプロテクティブポーチ、Osmo レンズクリーニングクロス、USB-C − USB-C PDケーブル(USB 3.1)、Osmo 360 シリコンレンズキャップ 2
※価格は2026年10月15日時点のDJI公式ストア掲載価格。仕様や価格は変更される場合があります。
(編集協力:DJI JAPAN株式会社)








