札幌から軽くアクセルをひねれば、なぜか当別。右も左もぜんぶ当別。広い空、まっすぐな道、どこまでも続く田園風景。北欧風の町並み、開拓の歴史、絶景ロード、北海道らしいジビエまで地味ながらネタは豊富。ガソリン満タン、お腹は空っぽ。さあ、気の向くまま当別の魅力を探しに行こう!
道の駅 北欧の風とうべつ

ツーリングのスタートにも休憩ポイントにもおすすめなのが「道の駅 北欧の風とうべつ」です。木のぬくもりを感じる館内には、新鮮な農産物や特産品、お土産が並び、休日には多くの人でにぎわいます。「なぜ当別で北欧?」と思いますよね。なぜなら当別町はスウェーデンとの交流を続け、「北欧のまち」をテーマにした町づくりを進めているからです。

館内には北欧つながりで、ムーミングッズが勢ぞろい。「あれ、ムーミンってフィンランドだよね?」とツッコミを入れたくなるのは、ごもっとも。日本食と言ってキムチやトムヤンクンを食べさせられたような違和感があります。でも、そんなことはNO、NO!ノンノ(現在のフローレン)はムーミンの恋人!気にしない、気にしない、ひと休み、ひと休み。
映画のロケ地になった旧弁華別小学校

当別の田園を走っていると、突然現れる立派な木造校舎。それが旧弁華別小学校です。歴史は明治25年の分教場開設までさかのぼり、現在の校舎は昭和12年に建築されたもの。当時は周辺に農家が増え、多くの子どもたちが通う地域だったそうです。小学校は平成28年に閉校するまで、地域の子どもたちを見守ってきました。現在は建物を残しながら、新たな活用への取り組みも進められています。

校門の近くには、幼少の頃の姿は有名なのに、成長した姿はイマイチ知られてない二宮金次郎(通称二ノキン)の像が建っています。実は彼、大人になってから、困窮した村々を立て直すプロになって大活躍したらしいですよ。
当別伊達記念館・伊達邸別館

「伊達」と聞けば仙台の伊達政宗を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、当別に伊達の名が残る理由は北海道開拓の歴史にあるのです。

明治5年(1872年)、仙台藩岩出山の伊達邦直と家臣たちは、新天地を求めて当別へ入植しました。当時の当別は原野でした。ヒグマや当時生息していたエゾオオカミが暮らす厳しい自然の中での開拓は、想像を絶する苦労だったことでしょう。「当別伊達記念館」と「伊達邸別館」で、当時の様子に思いを馳せてください。
ふくろう湖へ続く絶景ロード

北海道ツーリングの醍醐味は、目的地だけではありません。そこへ向かう道そのものが旅の舞台になります。当別ダムへ向かうルートは、北海道らしい開放感を味わえる道です。視界を遮るものが少なく、広い空と大地がどこまでも続きます。

まるで天空を走っているような感覚。ヘルメットの中で「最高!」と叫びたくなるほど。2012年に完成した当別ダムの貯水池は「ふくろう湖」の愛称で親しまれ、森と水面が美しい景観を作り出しています。

さらに厚田方面へ抜ければ、日本海へ向かうルートにもつながります。山から海へ、北海道らしい景色の変化を楽しめるのも当別ツーリングの魅力です。
北海道のジビエ文化に触れる

北海道らしい肉料理といえば「ジンギスカン」ですが、国内で流通している羊肉のほとんどは外国産。せっかく北海道を走るなら、真の北海道産にこだわってみたい。そこで立ち寄りたいのが、JR当別駅近くの「ジビエ工房 Deer Shop」です。

エゾシカ肉の加工・販売を手掛ける専門店で、鹿肉ジンギスカン、鹿肉バーガー、鹿ドッグ、フランクなど、鹿づくしの商品が並びます。そして時にはヒグマの肉も販売。北海道の野生の恵みを気軽に味わえるショップです。

なかでもおすすめしたいのが「エゾシカの唐揚げ」。サクッと揚がった熱々を頬張れば、鹿肉の旨味をしっかり楽しめます。せっかくなら買って帰るだけではもったいない。近くにテントを張って、北海道限定発売の「サッポロ クラシック」と一緒に、熱々をいただきましょう。
当別は楽しみの宝庫だ!

北欧を感じる町並み、歴史ある木造校舎、武士たちが築いた開拓の物語、そして空へ続くような絶景ロード。ただ通り過ぎるだけではもったいない景色と物語が、当別町には待っています。








