若手ドライバーの登竜門「FDJ2」
そのワンメイクホイールに選ばれたMID RACING
白煙を上げて横滑りしながらコーナーを走り抜ける2台のドリフトマシン。角度や速度、ライン、安定性、そしてスタイルを競うモータースポーツ。それが、ドリフト競技だ。単に“滑らせる”だけでなく、高い車両コントロール能力と、観客を魅了するエンターテインメント性が評価される。
その代表が、FDJ(フォーミュラドリフトジャパン)。なかでも若手や新鋭ドライバーの登竜門として位置づけられるFDJ2において、2025年よりワンメイクホイールに選ばれたのが、「MIDレーシング」の5つのモデルなのだ。
ここでは、最新モデル「R06」をはじめ、ドリフト競技御用達のMID RACINGシリーズの5モデルの魅力を解剖してみたい。
高レベルの試験基準値をクリアし、“ニッポン品質の安全性”を体現したMID WHEELS

MID RACINGは、マルカサービスが展開する4ブランドを持つ「MID WHEELS」のなかで、モータースポーツに特化したシリーズだ。MID WHEELSでは、ホイールの安全を第一に、設計・開発・デザイン・品質管理を日本のトップエンジニアが統括。海外での製造/生産認証試験ののち、最終的な強度テストを日本国内で実施している。試験基準値には、VIA推奨基準値より10〜20%高い“MIDスペック”をクリアしたホイールだけが届けられる仕組みを採用し、ニッポン品質の安全性を体現しているのだ。
そんなMID WHEELSの安全第一の姿勢が、FDJ2の公式ワンメイクホイールとして選ばれた理由の1つ。2025年シーズン中に外的要因を除き、ホイール損傷ゼロという確かな実績につながるのだ。
軽さと強度を飛躍的に高める〝フローフォーミング製法〟を全モデルに採用!

ドリフト競技においてホイールに求められることは、強度・剛性・軽量性・熱への耐性・精度と広範囲に渡る。なかでも横方向へのチカラが繰り返しかかるドリフトでは、ホイールのスポークやリム、ハブ付近への負荷はロードレースの何倍も高い。まさに競技パーツとしての総合力が求められるのだ。
FDJ2でワンメイクホイールとして供給されるのは、MID RACINGの「R06」「R07 」「TR50」「R26」「R25」の5つのモデル。すべてがアルミの組織を押しつぶしながら高密度化するフローフォーミング製法を採用し、リムの薄肉化と強度の向上を実現。レーシングホイールとしてのポテンシャルを大きく高めている。
最新の解析技術により生まれた先進の6スポークホイール「R06」



MID RACINGの最新モデルが、「R06」だ。スポーツホイールの王道を行く6スポークを基調に、見る角度により表情を変える立体的なデザインを持っている。
スポーク形状は応力(外から力が加わったとき内部で生じる反発力のこと)のかかりにくいシンプルなトライアングル形状を採用。応力が発生するとホイールに変形が生じたり、最悪の場合はヒビ(クラック)が入ってしまう。その応力が掛かりにくい形状とすることで、耐久性や安全性を確保している。


よく見ればスポークサイドから股部にかけてリブ形状とすることで、ディスクに躍動感を加えているのがわかる。リムからスポークにかけて、一度立ち上げて落とし込むコンケイブ形状により立体感を演出しているのもいい。


最新の解析によりギリギリまで攻めた造形もポイントだ。一段落としたセンターパートの縦壁の内側を削り込み、軽量性をアップ。リムフランジ内側の縦壁を立ち上げ、ねじれに強い構造を手に入れている。リムの縦壁にある必要のない部分を削り込み、さらなる軽量化を追求している。一見シンプルな6スポークながら軽量化と高剛性を両立し、見た目を含めMID RACINGのコダワリが凝縮されている。
FDJ2に参戦するMID RACING R06装着車両とドライバー




フラットサーフェスデザインが目を引く星型5スポークホイール「TR50」

星型5スポークホイールをベースに、フラットサーフェスデザインを採用した「TR50」。フラットサーフェスデザインとは、スポーク表面を大きな平面で構成し、過度な絞り込みや起伏を抑えてシャープに見せる造形のこと。


TR50ではホイールにかかる力のバランスを考え、絞り込みを減らしたスポーク形状が特徴。スポークの股部にリブを設けて、立体感あるビジュアルとともに強度を高める効果もあり。リムフランジの剛性を高めるため、厚みをとりながらテーパー面を広く取ったデザインも秀逸。
デザインにこだわりながらも不必要な部分を切り落とし軽量性を高めたスポーツホイールだ。
FDJ2に参戦するMID RACING TR50装着車両とドライバー




軽量と剛性をバランスしたスマートに伸びる7スポークホイール「R07」

ストレートに伸びる7本スポークを持つ「R07」。走行時にかかる応力を効果的に分散するスポークは、軽量化と剛性をバランスしながら、安定した走行フィールを約束する。スポークをアンダーカットし、軽量化と強度を両立。

ブラックボディに外周のレッドラインのコントラストが、スポーティな雰囲気をいっそう高めてくれる。シンプルながら存在感のあるスタイルを持つ本格スポーツホイールだ。
FDJ2に参戦するMID RACING R07装着車両とドライバー




スピード感あふれるシャープな2×5クロススポークホイール「R25」

16インチは4万2350円〜、17インチは4万7300円〜、18インチは5万7200円〜。
2×5クロススポークデザインが特徴の「R25」。2本1セットになったスポークが連結し、その接合部の駄肉を削ぎ落とすことで、応力分散と軽量化を両立している。さらにナットホール部を軽量化することで運動性もアップ。
シンプルながらスピード感あふれるシャープなクロススポークが、レーシングマインドを刺激する1本だ。


FDJ2に参戦するMID RACING R25装着車両とドライバー




軽量感と力強さを兼ね備えた伸びやかな2×6スポークホイール「R26」

最新の解析技術から生み出した2×6スポークデザインの「R26」。軽量化と見た目の力強さを両立しながら、強度、剛性を高次元に融合したモデルだ。


リムとスポークの接合部にブリッジ面を設けることで、外力がかかったときに「割れる・折れる・亀裂が入る・座面がつぶれる」などの破損に耐える能力である〝強度〟と、外力がかかったときに「どれだけ変形しないか」という〝剛性〟に大きく貢献している。
スポークサイドがカットされ、軽量化はもちろん、ホイールに当たる光によって陰影ができ、見る角度によりさまざまな表情を見せてくれる。見た目と機能を同時に成立させる“削ぎ落とした機能美”こそが、このホイールの個性である。
FDJ2に参戦するMID RACING R26装着車両とドライバー




走る楽しさを求めるユーザー必見のMID RACINGシリーズ!

FDJ2のワンメイクホイールに選ばれたMID RACINGの5モデルは、ドリフトという過酷な条件下でも2025年シーズンで損傷ゼロ(外的要因を除く)を達成した実績が、その信頼性を何より雄弁に物語っている。
強度・剛性・軽量性・耐熱性・精度といった“走りの土台”は高水準で備わっており、あとは車両との相性と好みでデザインを選べばいい。
見た目で惚れて、走りで納得できる──MID RACINGは、走る楽しさを本気で追求するユーザーにこそふさわしいフットギアだ。
(編集協力:マルカサービス株式会社)







