ツーリング中に「名水」「湧水」スポットを目にしたこと、ありませんか?ツーリングマップルにもたくさん表示されている各地の「名水」。コンコンと湧き出る湧水は、ひんやり冷たく、これからの季節、火照った身体をクールダウンする休憩スポットとしてもおすすめです。のどを潤すだけでなく、水音は耳も癒してくれて、たちまち暑さも疲れも吹き飛んでしまうでしょう。
今回は、『ツーリングマップル中部北陸』掲載エリアから、「瓜」が割れるほどの冷たさ、と言い伝えられる若狭の湧水から、能登半島唯一の「名水百選」、妙高の雪解け水、富山湾の近くに湧く「北アルプス」の伏流水、そして歴史ある神社に湧く名水を紹介します。早速見ていきましょう!
著・内田一成
Route!掲載日:2025年5月28日
▶中部北陸 5 selections◀
1.瓜割の滝の清水/福井県
2.古和秀水(こわしゅうど)/石川県
3.宇棚(うだな)の清水/新潟県
4.生地(いくじ)の清水/富山県
5.蛇の口の水/新潟県

【1.瓜割の滝の清水】
若狭にある「瓜割の滝の清水」は、環境省選定の名水百選の一つ。
「あまりの水の冷たさに、瓜(うり)を冷やしていたところ自然に割れてしまった」
という言い伝えが「瓜割」という名の由来とされています。一年を通じ水温が変わらず、夏でも瓜が割れるほど冷たいと伝わります。幾層もの地層で濾過された水は、ミネラル豊富で高い清浄度を保ち、飲用にも適しています。その清らかさは、限られた環境でのみ育つ紅藻類の生息を可能にしています。駐車場近くの売店では、この水で冷やしたくずまんじゅうが名物。
ツーリングマップル➡中部北陸 P.36(関西 P.66) E-1


【2.古和秀水】
能登の「古和秀水」は、奥能登で唯一、名水百選に選定されています。総持寺の開祖・瑩山禅師が竜神から授かったとされる霊水で、以来、總持寺の霊泉として大切にされてきました。長寿延命の水とも伝えられ、「親は酒々、子は清水」の伝説も残る、神秘的な清水です。この水を使って打つ、総持寺祖院の門前にある「手仕事屋」のそばは絶品。能登周遊のときには必ず立ち寄って味わいます。
ツーリングマップル➡中部北陸 P.97 D-7


【3.宇棚の清水】
新潟県の「宇棚の清水」は、妙高山麓の笹ヶ峰高原に湧く平成の名水百選。年間約4,800トンの豊富な水量と、年間平均6℃という低い水温が特徴です。妙高山などの雪解け水が長年かけて濾過されており、その清らかさは周辺に多くの高山植物を育んでいます。ここだけの話、流れに沿って野生のクレソンが自生していて、ほんのり辛いその味も魅力のひとつ。
ツーリングマップル➡中部北陸 P.100(関東甲信越 P.77) J-6


【4.生地の清水】
立山連峰に降った雨や雪化が長い年月をかけて伏流し、広大な扇状地の端で湧出する全国的にも有名な黒部の湧水。その一角にある「あいの風とやま鉄道線」の生地駅(いくじえき)前には黒部川の伏流水が地下60mから自噴しています。一年を通して水温約11℃と豊富で冷たい水が特徴です。地元の人々や駅の利用者に親しまれ、「名水の里」黒部のシンボルの一つとして多くの人が水を汲みに訪れます。
ツーリングマップル➡中部北陸 P.99(関東甲信越 P.76) C-4


【5.蛇の口の水】
新潟県糸魚川市能生といえば、道の駅のかにや横丁が有名ですが、その近くにある白山神社境内には、「蛇の口の水」と呼ばれる湧水があります。これは新潟県により「新潟県の名水」に選定されており、地元の人々に古くから親しまれています。龍の口から流れ出る清らかな水は、海岸の直ぐそばでありながら湧水量も豊富で、キンと冷えた鮮烈な水です。これは、地元の生活用水としても利用され、この地域の恵みとなっています。
ツーリングマップル➡中部北陸 P.102(関東甲信越 P.85) G-5


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この記事では「ツーリングマップル」協力のもと、モトメガネ編集部で記事を再編集。今後もさまざまなバイク情報を取り上げていきます。







