ツーリング中に「名水」「湧水」スポットを目にしたこと、ありませんか?ツーリングマップルにもたくさん表示されている各地の「名水」。コンコンと湧き出る湧水は、ひんやり冷たく、これからの季節、火照った身体をクールダウンする休憩スポットとしてもおすすめです。のどを潤すだけでなく、水音は耳も癒してくれて、たちまち暑さも疲れも吹き飛んでしまうでしょう。
今回は、『ツーリングマップル九州沖縄』掲載エリアから、「大樟」の根元から湧く冷泉、豪雨災害から復活した名水、九州を代表する湧水、島原の名水を味わえる喫茶店、大きな湧水の池に驚く豊富な水量の湧水を紹介します。早速見ていきましょう!
著・坂口まさえ
Route!掲載日:2025年5月23日
▶九州沖縄 5 selections◀
1.畑冷泉(畑の冷泉)/福岡県
2.岩屋湧水/福岡県
3.白川水源/熊本県
4.速魚川(はやめがわ)/長崎県
5.丸池湧水/鹿児島県

【1.畑冷泉(畑の冷泉)】
水神社の境内にある樹齢800年を越える大樟の根元から湧出する冷泉は、地域の名水として知られ、1日1000t湧き出ており、日ごろから多くの人が水汲みに訪れています。かつては求菩提の山伏や神官が禊を行う霊水として使われていたようで、今は誰でも飲むことができて、うれしい限りです。神社も大樟も独特の雰囲気があって、何か元気をもらえますよ。
側にある、「冷泉館」は夏季限定(7月中旬~8月末)営業。冷泉浴やサウナ、カフェがあり、夏の暑さを和らげてくれます。
ツーリングマップル➡九州沖縄 P.6 A-5




【2.岩屋湧水】
筑前岩屋駅(日田彦山線BRT)にある、平成の名水にも選ばれた「岩屋湧水」は、硬度は約31度の軟水です。駅舎から見える釈迦岳トンネルから1日約15000t湧き出る湧水を引いたもので、宝珠山地域の貴重な水源として、古くから人々の生活に利用されています。
2017年に発生した九州北部豪雨の影響で一時給水できなくなり、翌年再会された時は嬉しくて見に行ったほど。しかし、その後しばらく日田彦山線は運休のままで水汲み場も閑散としていましたが、BRTとして運行再開後は、人出も戻って賑わっていたので安心しました。
近隣には国の重要文化財指定の「岩屋神社」や日本棚田百選に認定された「竹地区の棚田」など観光スポットも多いです。5月中旬~6月上旬には宝珠山川でホタルを見ることができ、清流ならではの風景が楽しめます。
ツーリングマップル➡ 九州沖縄 P.12 H-3



【3.白川水源】
熊本を代表する湧水地のひとつで、環境省の名水百選にも選ばれています。南阿蘇村の中央を流れる清流「白川」の総水源で、毎分60tもの湧水が地底の砂とともに、勢いよく湧き上がる姿はどこか神秘的。近隣には、寺坂水源、竹崎水源など美しい湧水地が点在するので、南阿蘇の湧水めぐりもおすすめです。
2016年の熊本地震の際に甚大な被害を受けた南阿蘇でしたが、白川水源は湧水量や濁りが出たという情報も無く、地震直後も給水を求めて多くの方が訪れたほどでした。ここの水温は四季を通じて約14度で、その場で飲んだり、持ち帰りもOK。加熱処理された水や、空のボトルも販売されています。
ツーリングマップル➡九州沖縄 P.26 B-8



【4.速魚川(はやめがわ)】
水の都とも言われる「島原」は、1日の湧水量が22tもあると言われていて、中心街でも10カ所以上の湧水スポットがあるほど。その中でもお気に入りは、「速魚川(はやめがわ)の湧水」。ここは金物屋&茶房で、敷地内に普賢岳の伏流水が地下110mより毎分150ℓ自噴しており、その湧水は自由に飲んだり持ち帰ったり出きます。もちろん、店内すべての料理に使用していて、湧水の恵みを味わうこともできます。
趣のある建物は国の登録有形文化財に指定されるほどで、店内の中庭や日本石亀も必見。ほっとできる空間で、島原を訪れるときは毎回立寄るお気に入りのスポットです。
ツーリングマップル➡ 九州沖縄 P.31 E-2





【5.丸池湧水】
霧島山麓の水が毎日6万tも湧き出す、美しい湧水池で、日本名水百選にも選ばれています。池の周囲には、石畳の遊歩道が整備されていて、湧水池をいろんな角度から見ることができ、その透明度に心を奪われること間違いなし!
晴れた日の空がそのまま池に映し出される風景は、なんとも言えない美しさです。夏はホタルの名所としても知られ、多くの人が訪れます。湧水池の脇に水汲み場が整備されており、自由に利用できるので、多くの人が訪れる地元では人気の水汲み場です。
ツーリングマップル➡ 九州沖縄 P.48 C-6



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この記事では「ツーリングマップル」協力のもと、モトメガネ編集部で記事を再編集。今後もさまざまなバイク情報を取り上げていきます。








