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家族同然なのに…ペットを助手席に乗せると“道路交通法違反”になるってホント?

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

街中では、助手席や運転席から犬が顔を出し、風を受けている光景を見かけることも少なくありません。しかしこういった行為は、道路交通法に違反するおそれがあるようです。いったいどういうことなのでしょうか。

目次

無防備な状態でペットを車に乗せると、違反のリスクがある

家族同然のペットと一緒に、旅行やドライブへ出かけたいと考える人は、少なくないかもしれません。

実際、街中では助手席や運転席から犬が顔を出し、風を受けている光景を見かけることもあります。

こうした姿からは、ペットを単なる同乗者ではなく人生のパートナーとして迎え入れているライフスタイルがうかがえます。

しかし、このような行為は「安全運転義務違反」とみなされるおそれがあるようです。

道路交通法70条では、ドライバーに対し、以下のように規定しています。

「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」

もしも犬が助手席から身を乗り出していると、急な動きでドライバーの腕に触れたり視界を遮ったりして、操作を妨げるおそれがあります。

その結果、ドライバーが驚いて急ブレーキをかければ、交通事故につながるおそれが高まるのは、言うまでもありません。

さらに、エアバッグが作動したときにペットが間に挟まれると、クルマだけでなく動物にも重大な傷害が発生しかねません。

また、運転中の視線移動や声掛けが長引けば、注意義務が散漫になり、歩行者や信号の見落としにつながる可能性も考えられます。

もし安全運転義務違反と判断されれば、違反点数2点に加えて、9000円の反則金が科せられるとされています。

ペットを乗せる時は、ドライバーの妨げにならないようにするのが必須

ペットとのドライブを楽しむためには、法規とマナーを守り、双方の命を守る走行環境を整えることが大切といえます。

では、どのような対策が望ましいとされているのでしょうか。

ペットをクルマに乗せるときは、運転手の視界を確保することが最優先です。

そのため、ペットの突発的な飛び出しを防ぐために、専用のケージやシートベルト連結ハーネスなどで固定する方法が望ましいとされています。

ケージは、後席中央やラゲッジスペースに安定させ、滑り止めマットで動きを抑えると安心です。

さらに、犬が周囲を見渡せるメッシュ構造を選べば通気性も確保しやすく、不安軽減につながるため、ペットの興奮も防ぎやすくなると考えられます。

窓を開ける際は、ペットが顔を出さないように十分注意し、外気や飛び石から目や耳を守る工夫することが求められます。

なお、ケージを固定する際はクルマの取扱説明書に従い、エアバッグ展開領域を避けることも重要とされています。

また、停車中であってもクルマにペットだけを残す行為は、気温変化や盗難リスクを高めるおそれがあるため避けるべきです。

これらのポイントを踏まえ、安全かつ快適なドライブ環境を整えることが、ペットとの思い出をより豊かなものにするはずです。

まとめ

一時の「かわいい」という感情だけで、安易に助手席や運転席にペットを乗せるのは非常に危険です。

もしペットを助手席に乗せるときは、専用のキャリーやハーネス、ケージなどを使用し、ペットの動きによってドライバーの視界が遮られない工夫を講じることがポイントといえます。

これにより、ペットも安心できるうえ、ドライバーも運転に集中できるようになります。

「家族」を無闇に危険に晒さないためにも、安全運転を心がけ、楽しいドライブにしましょう。

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