キャンプをしたいけど、テントで寝ると床が硬くて腰痛になる……そんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するヘブンテントは、キャンプ中の寝心地の問題を解決してくれる画期的なテント。
この記事では設営・撤収方法に加えて、筆者(高木はるか)が実際に使用して感じたメリット・デメリットや注意ポイントを解説します。
結論だけ先に言うと……とにかく寝心地が素晴らしく、快適キャンプができました!!!!
ヘブンテントとは?
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ヘブンテントとは、世界初のフルフラット式の宿泊用ハンモック。
テントのように床が平ら&ハンモックのようにどこでも寝られるという、テントとハンモックの良いとこ取りをしたアイテムです。
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しかし、そもそもの話ですが……
もしかすると読者の皆さまの中には、「ハンモックで泊まるの!?」という驚きを感じている方もいるかもしれません。
地面に接さないため路面に左右されず、2本の木にロープを渡すだけで簡単に設営が完了するハンモック泊。
特に暖かい季節であれば荷物も少なく済むため、実は愛好家が多い、密かに人気を集めている宿泊手段なのです。
一般的な宿泊用ハンモックとヘブンテントの違いは、見ていただくのが一番早いでしょう。
上がDDハンモック社の『フロントライン』、下がヘブンテントです。
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誤解がないようお伝えすると、フロントライン自体はかなり使いやすくて寝心地の良いハンモックです。しかし床面を完全フラットにすることができないため、特に初めてハンモックを使う場合、抵抗を感じる方も多いのではないでしょうか。
その点ヘブンテントは、まるで小さな個室が宙に浮いているような形状です。これなら不安なく挑戦してみることができますね。
必要なパーツがすべてセットに
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開封して驚いたのは、設営に必要なパーツがすべて付属していたことです。
具体的には、
- ヘブンテント本体
- レインフライ(タープ)
- エアマット
- その他パーツ(スプレッダーバー、ツリーストラップ、ペグ、カラビナ、ガイロープ)
他に必要なのは、寝袋だけ。
ヘブンテントのセットを購入すれば、すぐにでもキャンプに行けるのは魅力的です。
ヘブンテントの設営方法
ヘブンテント本体を設営する
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ヘブンテントの設営はとても簡単。まずは2本の木を確保します。
2本の間隔は5~6mほど、両手を回しても指が届かないぐらいの太さの幹の木を選びましょう。
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ツリーストラップとカラビナを用意します。ツリーストラップは片方がフープ1つ、もう片方は長さを調節できるよう複数のフープが作ってあります。
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ツリーストラップを木に巻き付け、写真のように固定します。これをもう1本の木に対しても行います。
2本を設置する高さは大体同じぐらいに、ちょっとだけ 頭側を高くすると寝心地が良くなります。
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ヘブンテント本体を用意します。
本体の両端には、カラビナを引っかけるためのフープが取り付けてあるので……
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このようにして、ヘブンテント本体とカラビナを接続します。
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かなりハンモックらしい形になりましたね!
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続いて用意するのはスプレッダーバー。
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ヘブンテント内の両端に、スプレッダーバーを取り付けます。スプレッダーバーを取り付けることで居住空間が広がり、過ごしやすくなります。
無くても就寝自体はできるため、軽量化を目指す方は使わなくても良いかもしれませんね。
エアマットを膨らませる
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いよいよマットを敷いていきましょう。
ヘブンテントのエアマットサイズは幅600㎜×長さ198㎜×厚さ100㎜。これだけのサイズのエアマットを膨らませるには、かなり時間がかかりそう……。
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しかし、ヘブンテントのエアマットは簡単。秘密は収納袋にあります。
まずは収納袋の内側にしまってある裾を引き出します。
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エアマットの栓を開け、収納バッグのお尻についている吹き込み口と連結させます。
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パチッと音がするまで押し込みましょう。
すると……なんということでしょう!
収納袋が空気入れとして使用できるのです!!!
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大体30回ぐらい空気を吹き込めば満タンになります。
慣れるまでは難しかったのですが、コツさえ掴めばあっという間に膨らませることができました!
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マットの口には逆止弁がついているため、一度入れた空気が漏れにくいのも有難い!
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膨らませたマットはこんなにぶ厚くなりました。断熱素材(R4)が使用されているため、冬も安心です。
このマット、フカフカで暖かくて本当に優秀だったので、今後は通常のテント泊の時も使っていこうと密かに思っています。
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ヘブンテント本体の中にマットをセットすれば、ヘブンテントの設営ができました。かなり簡単でビックリです!
晴れの日やデイキャンプであれば、レインフライ(タープ)なしでも十分に使うことができるでしょう。
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メーカー保証では129kgまでの重さに耐えることができます。
一回ゆっくり体重をかけてみて、十分な強度があることを確認した上で、寝転んでね!
ちなみにヘブンテントを地面に置き、両端を木ではなく2本のポールに接続することで、ソロ用テントとして使用することもできます。
万が一丁度良い木が見つからなかった時でも、寝泊まりする場所に困らないのは 非常に助かります。
レインフライ(タープ)を使う場合
宿泊時や強風時、雨の心配がある時などは、付属のレインフライを使用するのがオススメです。
ヘブンテントと同時に設営すると簡単なので、その方法をご紹介します。
レインフライの形は六角形で、それぞれの角にフープが付いています。
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ヘブンテントをカラビナと接続する際、写真のように、レインフライのフープも一緒に接続します。
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公式サイトにはフープではなく、ブタ鼻状に開いた二つの穴に直接カラビナを接続するよう書いてありました。
しかし私的にはフープでの接続の方が楽だったため、こちらの方法をご紹介しています。
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残りの4つのフープをペグで固定します。後ろ2つを地面に、前2つをポールで跳ね上げれば、オープンスタイルの完成です。
ペグ4本とガイロープ4本が付属しているため、ポールさえ用意すれば簡単に設営することができます。(ポールがない場合、写真のように木の枝を使ってもOKです!)
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雨の日や就寝時、着替えの時などはフルクローズにするのもオススメです。
ヘブンテントの生地は耐水圧4000㎜のため、雨天時でも安心して寝られるのが嬉しいですね。
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フルクローズの際は、4隅に設置してあるコーナーグロメットを使います。
レインフライとヘブンテントを直接強力に接続することができるため、強風時でもテント内部に風が吹き込むことはありません。
ヘブンテントの撤収方法
基本的には、設営時の逆の手順です。
設営と比較すると少しだけ難易度が高く、私自身まだコツをつかみ切れていない部分があります。たどたどしい撤収ですが、ご容赦ください!
エアマットの空気を抜く
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逆止弁を指で押しながら空気を抜き、丸めて収納袋に収めます。
公式の動画によると、ハンモック上で空気を抜きながら巻くことで、接地せずに収納することができるそうです。
しかし私の技術ではまだそこまでには至らず……。まだまだ練習が必要そうです。
ヘブンテント本体とレインフライを収納する
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こちらも公式動画によると、収納袋に押し込むことで接地せずに撤収することができるのだそうです。
しかしコツをつかみきれず、地面に置いて巻きながら片づけました。
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私にとっては、撤収が今後の課題です!これからも練習していきますね。
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ツリーストラップを取り外すのもお忘れなく!
私自身、ハンモックを使い始めたばかりの時に忘れて帰ってしまったことがあります。本体を片付けたら、それで満足という気分になってしまうんですよね。
全部収納すればこの通り!
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公式動画では、よりクオリティの高い撤収方法が紹介されています。
この方法をマスターすれば、どんな状況でも落ち着いて素早く撤収できることでしょう。
ヘブンテントを使うメリット
寝心地の良さ
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フルフラットなだけではなく、エアマットがかなり優秀です。
坂道や石の上、濡れた路面の上でも常に安定してフワフワの床で寝ることができます。
1泊してみた感想としては、まさに楽園のような寝心地。ハンモックにありがちな底冷えもなく、アンダーキルトが不要なのも嬉しいポイントでした。
もちろん首や腰が痛くなったり、床の固さが原因で睡眠が浅い、なんてことも起きません。
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椅子代わりに使うこともできます。寒い季節でもお尻が冷えないのは嬉しい!
ただし火の粉が散ると穴が開いてしまうため、焚き火の際はお気を付けください。
充実の収納
通常のハンモックは、収納が少ない傾向にあります。
ハンモック内でスマホを床面に置いたら最後、いつの間にか寝袋や体の下に滑り落ちてしまい、行方不明になる事件が本当によく起きます。
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対してヘブンテント内には、前後に3つずつポケットがあります。
スマホや財布、懐中電灯や飲み物などを収納することができ、いつでも手に取ることができるので、かなり便利です。
またフラットな床面のおかげで、置いたものが滑ってどこかへ行ってしまうことが少ないのも快適でした。
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意外に便利なのが、ヘブンテントの中心にピンと張られるリッジライン。
蚊帳やタープを巻き上げて固定することもできるし…
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バックパックを吊り下げる強度もあります。
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ライダーにとっては、ヘルメットを吊り下げる用途が一番便利かもしれませんね。
テント内に持ち込むことで、濡れたり盗難されたりするリスクを避けることができます。
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もちろん収納だけではなく、ランタンを吊り下げるのにも使えますよ!
ちなみに、バイクにパニアやホムセン箱を積んでいる方は、残念ながら荷物を持ち込むことはできません。
そんな時はヘブンテントの下にシートを敷き、パニアを丸ごと降ろすのがオススメ。テントの中からすべての荷物にアクセスすることができて便利ですよ。
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ヘブンテントを使うデメリット
横幅が狭い
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ヘブンテントの横幅は600㎜。1人が寝転んだらいっぱいになってしまいます。寝返りをうつのも厳しいように感じました。
真冬に使ってみた際は、サイドからの冷たさが気になりました。当たり前のことかもしれませんが、十分なスペックの寝袋やシュラフカバーを使用する必要があります。
なおサイズが足りないという方には、XLサイズ(長さ2030㎜×幅760㎜)の販売もあります。
スタンダードサイズと比較するとひと回りほど大きいため、親子で使いたい方や大柄な男性にオススメです。
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悪天候時は修行のような状態に
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晴れの日は御覧の通り、かなり快適にキャンプを楽しむことができるヘブンテント。
しかし強風時や雨天時は違います。キャンプというよりは、最低限の寝泊まりのみをこなす修行のような状態になってしまうのです。
なぜなら、雨風をしのげるエリアがテント内のみに限定されるため。
当然料理や焚き火といったアクティビティを楽しむことはできず、滞在時間中すべてをテント内の狭い空間で過ごすことになります。
もしも悪天候時にヘブンテントでアウトドアを楽しみたい場合は、別で大きいタープを用意するべきでしょう。
(そもそも悪天候時のキャンプ、私はあまりオススメしたくありませんが……。)
控えめに言っても最高です!
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メリット・デメリットありましたが、総合的に見て、ヘブンテントは控えめに言っても最高!
他のどんなテントやハンモックにも勝る快適さでした。
特にこれからの季節……ポカポカ陽気の中で昼寝をするのは、きっとめちゃくちゃに気持ち良いだろうな…!
そんなヘブンテントを購入できるのは、日本唯一の正規代理店であるNaFroから。1年間の保証期間もあるため、安心です。
【スペック】
ヘブンテント(スタンダード)
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価格:税込49,980円
材質:70Dリップストップポリウレタン
収納サイズ:約 L380mm×W280mm×H150mm
展開サイズ:L1980mm×W580mm×H860mm
重量:2.78kg
文章・写真/高木はるか
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