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スクランブラー | カスタムバイクのスタイル紹介

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カフェレーサーと並んで近年高い人気を誇ったカスタムバイクのスタイル「スクランブラー」。トライアンフやドゥカティ、BMW、ヤマハからもこの名を冠したモデルが登場するなど、ブームの中心的存在に位置することに異論を唱える人はあまり居られないでしょう。

スクランブラーというスタイルがどうやって生まれてきて、どんな特徴を持っているのか解説しましょう。

目次

スクランブラーカスタム

スクランブラーとは

1950年代のアメリカで人気を博したモトクロスレースを走るスクランブラー

スクランブラーとは、英語の「Scramble」が語源で、緊急発進といった意味のほかに「這い上がる」「這い回る」といった意味を持ちます。スクランブラーの意味合いは後者にあたり、未舗装路をも駆け抜ける高い機動性を持つことからそう名付けられました。

未舗装路をゆくバイクといえばオフロードバイクを思い浮かべる方も多いでしょうが、スクランブラーというスタイルが生まれたのは1950年代のアメリカで、当時は今ほどバイクのバリエーションが多くなく、ハーレーダビッドソン・スポーツスターやイギリスのトライアンフ、BSA、ノートンといったネイキッドバイクが主流でした。

モトクロスレースが白熱するにつれて、各メーカーもスクランブラー向けバイクを製造・販売。オフロードバイクの原型となった

現代ほど道路整備が行き届いていない時代、バイクで遊ぶ場所といえば荒野や山といった荒地が中心。一般道を走るだけならオーソドックスなネイキッドバイクでも問題ありませんが、そのままダートに入ってしまうとタイヤが滑ったり岩や石がエンジンを傷つけたりと楽しみきれない場面が多々発生してしまいました。

そこで「荒野を走り回れるスタイルにカスタムしよう!」と、車高をより高くしたりブロックタイヤを履かせたりと、現代のオフロードバイクに近づくようなカスタムが施されたのです。これが「スクランブラー」の起源になりました。

スクランブラーの代名詞

「スクランブラー」と聞いてまず思い浮かべるのは、マシンはもとより「あの映画」という方もいらっしゃることでしょう。往年の名優スティーブ・マックイーンがバイクで駆け抜ける名作『大脱走』と『栄光のライダー』(原題:On Any Sunday)です。

映画『大脱走』のワンシーン。スティーブ・マックイーンが乗るバイクはトライアンフ TR6。

1963年公開の『大脱走』では、第二次世界大戦の捕虜収容所から脱出したスティーブ・マックイーン演じる主人公がミリタリー仕様にカスタムされたトライアンフ TR6で鉄条網を飛び越えようとするシーンが最大の見せ場で、スクランブラーというスタイルを初めて世界に発信した作品と呼べるでしょう。

ドキュメンタリー映画『栄光のライダー』でホンダ・エルシノア250を駆るスティーブ・マックイーン

スティーブ・マックイーンの乗り物好きは有名で、カーレースやバイクレースに自ら参戦するほどの熱の入れようでした。その趣味が高じてドキュメンタリー映画として制作したのが『栄光のライダー』です。この作中で彼が駆っていたのがホンダ・エルシノア250で、今ではコアファンから愛される希少車両として高値取引される存在に。

今のオフロードバイクの原点は、この1950〜1960年代のアメリカで流行したスクランブラーにあったのです。

スクランブラーカスタムの特徴

それでは、スクランブラーカスタムに見られるポイントを見ていきましょう。

①高い車高

石や岩が転がるガタガタの未舗装路を走ることを想定したカスタムスタイルなので(実際に未舗装路を走らないとしても)オフロードバイクのように車高をグッと高くするのがマナー。跨ったときにカカトが浮くぐらいの高さは欲しいところです。

②ブロックタイヤ

こちらもオフロードバイクと同じくダート走行時のグリップ力を高めるブロック型タイヤが求められます。アスファルトでのグリップ力が下がってしまいますが、スクランブラースタイルを目指すからには必須項目としたいところ。タイプによっては一般道でのグリップをそこまで損なわない面の広いブロックタイヤもあります。

③アップハンドル

一本モノの幅広ハンドルバーが標準とされています。センターの支柱の有無はお好みで。パーツメーカーからはスクランブラーハンドルバーやVMX(ビンテージモトクロス)ハンドルバーといった名称のパーツが販売されているので分かりやすいですね。カワサキ W650にはローハンドル仕様とアップハンドル仕様の2タイプがありましたが、ビンテージバイクとしての薫りを漂わせる同モデルらしいタイプ分けと言えるでしょう。

④ハイアップマフラー

フラットトラッカーカスタムにも採用されるハイアップマウントのマフラー。股下マフラーとも言われます。一般的なマフラー位置だと石や岩がガンガン当たってしまうので、この高さになったものと思われます。目指すスタイルによっては車体右側に揃えられているマフラーを右側に持っていくカスタムも。

マフラーがこの高さにあると、サドルバッグなどと干渉してしまうことからツーリングバイクには不向きなスタイルかもしれません。この辺りは使用用途やお好みで臨機応変にして良いかと思います。

スクランブラー向きなバイク

すでにスクランブラーと名乗っているそのものズバリなバイクから、スクランブラーカスタムに向いているバイクまでご紹介します。

401cc以上

ドゥカティ スクランブラー

ドゥカティ スクランブラー アイコン

近年のスクランブラー人気の火付け役と言っていいドゥカティ スクランブラー。1962年に同メーカーがドロップしたスクランブラー(250ccのシングルエンジン)を現代風にアレンジしたロードバイクです。アーバンモタード、ナイトシフト、デザートスレッドとオーナーの遊び方に合わせてバリエーションも増えてきています。400ccのスクランブラー Sixty2も選択肢にどうぞ。

トライアンフ スクランブラー

トライアンフ スクランブラー1200XC

スクランブラーといえばトライアンフ。スティーブ・マックイーンが愛したメーカーだったこともあり、スクランブラーの本家としてビンテージモトクロッサーモデルは常にラインナップされています。現在はこの1200XCのほかにシティライド向きなストリートスクランブラー、より本格的な仕様となったスクランブラー 1200XEが名を連ねています。

ハーレー・スポーツスター(2003年以前モデル)

2003年以前の「エヴォスポ」と呼ばれるスポーツスター

最新のスポーツスターSでもなく、フォーティーエイトに代表される2004年以降のラバーマウントスポーツスターでもない、2003年まで生産されていた”エヴォスポ”や”リジスポ”と呼ばれるリジッドフレームのハーレーダビッドソン・スポーツスターです。約260kgとかなり重量級になったラバーマウントと違い、230kg前後と比較的扱いやすいサイズであったこと、またアメリカ生まれのナロースタイルがスクランブラーにぴったりなことから、エヴォスポをスクランブラーカスタムするオーナーも多いのです。スポークホイール & ブロックタイヤを履かせるだけでガラッと雰囲気が変わること間違いなし!

カワサキ W800 / W650 / W400

カワサキ W800

英国車を源流に、純国産のビンテージスタイルを系譜してきたカワサキW。これほどスクランブラーカスタムにふさわしいモデルはないでしょう。グッと車高を上げてマフラーを交換し、無駄な部位をチョップしてやるだけでビンテージスクランブラーが再現できてしまいます。401cc以上となるとモトクロッサーとしてはやや重量級なイメージがありますが、道なき道を突き進めるようになるので 旅の幅を広げたい人にオススメします。

400cc以下

カワサキ 250TR

カワサキ 250TR

カワサキ・エストレヤと同じ排気量250ccのシングルエンジンを持ちつつ、独自フレームでビンテージスクランブラーを体現した250TR。見た目ほど車高が高くないので、身長の低い方でも難なく乗れるフレンドリーさも魅力です。ノーマルのままでも十分スクランブラーで、ここからよりソリッドなカスタムをしていってもかっこよくなること間違いなし。

スズキ ST250

スズキ ST250

スタイル的にはカワサキ・エストレヤと同タイプにカテゴライズされる排気量250ccシングルエンジンモデル。上記の250TRと同じくカタログ落ちしているため、お求めは中古車になります。昔ながらのラウンドヘッドライトにスポークホイール、丸みを帯びたシルエット、無駄のないシンプルなシングルエンジンと、味のある仕上がりが魅力的です。車高を上げて無駄を削ぎ落としていけばスクランブラー化はあっというま!

ヤマハ SR400 / SR500

ヤマハ SR400

SRといえばカフェレーサー、そんなイメージを持つ人が少なくないことでしょう。しかしSRというモデルはオフロードバイク XT500 をベースに作られた経緯があり、ビンテージモトクロッサーとしての系譜も持ち合わせているのです。そのクラシカルなスタイルと経緯からスクランブラースタイルにカスタムするオーナーも少なくありません。数年前のEICMA(世界最大のモーターサイクルショー、ミラノショー)では、日本のカスタムショップが手がけたスクランブラースタイルのSR400がヤマハブースでお披露目されるなど、日本ならではのカルチャーが育まれていると言ってもいいでしょう。

FANTIC キャバレロ スクランブラー

FANTIC キャバレロ スクランブラー

新たなスクランブラーブームを呼び起こそうとしているイタリアのFANTIC(ファンティック)が揃えるキャバレロ・スクランブラーモデル。125ccから500ccまで豊富にラインナップされています。コンパクトなエンジンをこれでもか!と高く持ち上げたこのスタイルはまさにスクランブラー。それでいてリアサスペンションが1本だけのモノショックフレーム仕様なので、ボディラインがシェイプされて文句なしの乗りやすさを実現しています。初心者にも優しい現代版のスクランブラー、選択肢に加えてみてください。

まとめ

ネオクラシックというムーブメントのひとつとして人気を博しているスクランブラースタイル。スクランブラーと名付けられた既存モデルも楽しいですし、自分好みのスクランブラースタイルにカスタムしていくのも違った楽しみがあります。1950年代アメリカに端を発するスクランブラーの世界や背景に触れつつ、自分好みのスタイルを見つけて追求してみてください。

※記事内容は全て執筆時点のものです。最新の情報をお確かめください。

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