PCX(2018)の車種プロフィール
今回紹介する「PCX」は、2018年に発売された水冷4ストローク・単気筒の125ccエンジンを搭載する原付二種スクーター。2010年登場の初代をベーシックとするならば、2014年登場の2代目は初代を踏襲しつつもフルLED化やグローバル仕様エンジンを搭載してより質感がアップ。そして今モデルは根本となるフレームをアンダーボーン式からダブルクレードル式へと変更して、車体剛性が格段にアップ。さらに前後タイヤのワイド化やリアサスペンションのストローク量増加など足回りも強化して、さらに快適な乗り心地と軽快なコントロール性を実現している。
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バイクインプレ
車両の特徴
車体サイズは全長が1925ミリ、全幅745ミリ、全高1105ミリ、シート高764ミリ、ホイールベースは1315ミリで、車両重量は130kgとなっている。
キャスター角は26.30度、フロントに100/80-14インチ、リアに120/70-14インチのタイヤサイズを採用。前後ともにキャストホイールにチューブレスタイヤを装着している。
エンジンは水冷4ストロークOHCの単気筒。ボアストロークは52.4ミリ×57.9ミリのロングストローク。圧縮比は11.0で最高出力は12馬力/8500回転、最大トルクは12Nm/5000回転。燃料供給はフューエルインジェクションを採用。トランスミッションは無段変速式(Vマチック)だ。
走り
サイズアップ&軽量化の前後14インチ足回りで安定した乗り心地
これは歴代PCXの特長でもあるのだが、国内モデルとしては数少ない前後14インチタイヤを採用していて、一般的なスクーターと比較すると車輪が大きい。加えて今モデルではタイヤ幅がさらに拡大されているので、路面のギャップを踏み越えようとするときなどはハンドルが大きくブレることがなく、非常に乗りやすい。それでいてタイヤ&ホイールの重量は軽量化されていることもあり、バネ下重量の軽量化にもつながって安定した乗り心地に寄与している。また、エンジンはパワー、トルクともに向上していることもあり、スロットルの開け閉めに対してのレスポンスが非常にリニアになったという印象が強い。
ダブルクレードルフレーム採用で原付二種とは思えない剛性感&安定感
そして、今モデルの目玉とも言えるのが、一般的なモーターサイクルに近いダブルクレードルフレームの採用。しかも細めの鋼材を使用することでフレーム自体の重量は先代モデルよりも軽量化され、そのうえ剛性が大幅にアップしているということで、車体がビシッと安定している感じが明確に伝わってくる。剛性不足の車体にありがちな、しなってしまうような感触はほとんどない。歴代PCXと比較しても原付二種スクーターとは思えないほどの剛性感と安定感があり、先述の足回り強化との融合でハンドリングが格段に向上しているのがハッキリと感じられる。
総括
先代モデルと比較すると車体、エンジン、ハンドリング、乗り心地、そして利便性。シティコミューターに求められる、あらゆるもので上質感がワンランク増したという印象。コンセプトは継承しつつも、もはや別物にまでグレードアップした2018年型PCX。クラスを超えた原付二種スクーターだ。
※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。
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